roomsのエシカル・エリアに過去最大の40ブランドが参加 エシカル・エリアのディレクター坂口真生さんをエシカ独占インタビュー
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roomsのエシカル・エリアに過去最大の40ブランドが参加

昨年の秋、ファッションとデザインの合同展示会「rooms(ルームス)29」が3日間にわたって国立代々木競技場第一体育館で開催され、多くの人でにぎわいました。

毎年2回行われているこの展示会には昨年からエシカル・エリアが設けられ、今回で3回目となる展示には第1回(20ブランド)の倍となる40ブランドが参加、エシカルへの関心が高くなっていることをうかがわせました。

そのエシカル・エリアのディレクターが坂口真生さんです。

エシカルは自分のやりたかったこと

エシカル・エリアをスタートさせたのは去年からですが、そもそも私がエシカルという言葉に出会ったのは2年半ほど前。ただ、エシカルという考え方自体はフェアトレードやチャリティ、リサイクルなどとも関係する非常に広義なもので、そうした発想についてはかなり前から認識していました。

エシカルに出会って、生産の背景を考えるとか、人とシェアすることの大切さとかに興味を惹かれて、これこそが自分のやりたいことを集約しているなと思いました。それで、エシカルについてもっと深く知りたくなって、その歴史について学んだり、どういった考え方で、今、どういうことが起きているのかを自分なりに勉強したのです。

エシカルのコンセプトをダイレクトに投げかける

roomsは15年続いているファッションとデザインの展示会で、私がroomsの運営チームに入ったのは今から2年前からです。

この展示会に来られる方は、日本のファッションやデザインのトレンドに影響を持つバイヤーやメディアの方々が多いので、そういう人たちが集まる場にエシカルというコンセプトをダイレクトに投げかけてみたいなと思ったのが、エシカル・エリアを作ろうと思ったきっかけです。

もともと私は、エシカルにまつわるフェアトレードやチャリティ、リサイクルなどが循環し続け、ビジネスとして回っていくことがとても大事だと考えていました。そして、それを現実のものにするためには、roomsという場所を提供し、自分たちが最も得意としているところで訴えていくことがいいのではないかと思って、昨年、エシカル・エリアをスタートしました。

高まるエシカルへの関心

エシカル・エリアを展開するのは今回で3回目になりました。これまでは、このエリアに出ていただくのにふさわしいブランドさんに、こちらから声をかけて出展していただいていましたが、今回は逆に、自ら出たいと名乗り出てくださるブランドさんが新旧を問わず出てきました。それは今年に入ってからエシカル・ファッションについてテレビや雑誌に取り上げられることが多くなったことが影響しているのかもしれません。

最初にエシカル・エリアを設定した時は20ブランドでしたが、1年で倍の40ブランドになったことからも、エシカル・ファッションに興味を持っている方々が増えているのだと思います。

Orgabits / オーガビッツ

オーガビッツ x クリステル・ヴィ・アンサンブル

注目はロンドンとベルリン

私は高校3年生の時に交換留学生としてアメリカに行き、ミシガン州の田舎町で1年間暮らしました。そこではアメリカの田舎の考え方や暮らし方を体験しました。

その後はボストンの大学に進学、卒業してからニューヨークで生活しましたが、そこはミシガン州とは違って世界の最先端のものが集まってくるところ。私がいたのは15年くらい前になりますが、その頃すでにオーガニックカフェがあったり、エコな考え方やライフスタイルが登場していたりしていて、それに触れたことは今の自分に大きな影響を与えていますね。

エシカルということでいえば、今、世界の中で私が注目しているのはロンドンとベルリンです。何といっても、ロンドンはエシカルという言葉の発祥地ですから、原点にはぜひ行ってみたいですね。

ベルリンは、私の周りのクリエーターが一番注目しているところです。新しいクリエーターが集まる場所には新しいカルチャーが生まれまするんですよ。それを自分の目で見てみたいと思っています。

日本の役割はアジア版エシカルを作ること

これは個人的な考えなのですが、エシカル的な考え方とかサスティナビリティーな考え方がロンドンで生まれたのは必然的なことだと思っています。産業革命が興ったのはイギリスで、ここから全てのジャンルは生まれていて、例えば音楽にしてもハウスミュージックやロック、ダンスミュージックと全てイギリスから誕生しています。

新しく発展した国から次の時代のものが生まれるのは当然で、物質社会が成長してきてモノがあふれる社会になると、次にはいろいろな問題、例えば、環境破壊の問題などが出てきます。そうして、エシカルのような考え方が生まれるべくして生まれて来たのではないか。

これと同じ見方でアジアを見ると、日本が経済的に一番最初に発展して、エシカル的な考え方が興ってきたのも当然なんだと思います。

だとすれば、日本らしいアジア版のエシカルを作っていくのが、これからの日本が果たすべき役割なのではないでしょうか?

今後は、日本ならではの発想、ブランド力が統合され、日本的なやり方で、海外の人が面白いと思うようなものが生まれてきて注目されるようになるとは思いますが、それにはまだちょっと時間がかかるのではないかと思いますね。

Rappelle toi / ラペルトワ

ecochic by sloggi / エコシック バイ スロギー

エシカルはおしゃれに楽しんで……

今回のroomsのテーマは「DNA」ですが、日本人のDNAの中にはエシカル的な考え方が隠れていると思っています。山の神、海の神、森の神の中で育ってきた日本人の中には、エシカル的なものが根っこにあると信じています。ですから、それを掘り起こしていけば、そこに新しい独自性が生まれ、今までにないサスティナビリティーにつながっていくのではないでしょうか?

エシカルといっても、何も特別なことではないのです。今の若者たちが意識せずに自然にやっていることや、例えば、子供の頃、両親やおじいさん、おばあさんに教えてもらったことの中にも、実はエシカル的なことがたくさんあるんですよ。

エシカルは、肩ひじ張って難しく考えるよりも、モノとしていいもの、楽しいもの、おいしいものを気軽に、おしゃれに楽しんでもらえればいいと思っています。幅広いことに興味を持って、手に持ったものに関して、その背景には何があるのか、誰が作ったのかを考える人がもっともっと増えればいいですね。

後日、坂口真生さんの独占インタビュー映像をETHICA TVで公開予定です。

ETHICA TVとは、「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトとした映像番組です。エシカ編集部では、「私によくて、世界にイイ。」ストーリーを語って頂けるアーティストさんやストーリーをお持ちの企業様を広く募集しております。公開タイミングは、ethica編集部facebookやTwitterでご案内させて頂きます。

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インタビュアー 清水 一利(しみずかずとし)
55年千葉県市川市生まれ。明治大学文学部(史学地理学科日本史専攻)を卒業後、79年、株式会社電通PRセンター(現・株式会社電通パブリックリレーションズ)に入社。クライアント各社のパブリシティ業務、PRイベントの企画・運営などに携わる。86年、同社退社後、87年、編集プロダクション・フリークスを主宰。新聞、雑誌(週刊誌・月刊誌)およびPR誌・一般書籍の企画・取材・執筆活動に従事。12年「フラガール3.11~つながる絆」(講談社)、13年「SOS!500人を救え~3.11石巻市立病院の5日間」(三一書房)を刊行。

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清水 一利

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