<ethica編集長対談> 石井杏奈(E-girls)「今を生きることの大切さ、生きている喜びを感じてほしい映画です」
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<ethica編集長対談> 石井杏奈(E-girls)「今を生きることの大切さ、生きている喜びを感じてほしい映画です」

今なお私たちの記憶から色あせることのない東日本大震災。あれからまもなく5年の月日が経とうとしている現在でも、心の傷が癒えない人、故郷に帰ることができない人、不自由な避難生活を余儀なくされている人など多くの人々が目に見えない苦労や不安と戦いながら毎日を懸命に生きています。

そうした中、神戸と福島という2つの被災地を舞台に“あの時”と“いま”をつなぐために西から東へ向かう女子高生たちの旅の映画『LIVE!LOVE!SING! 生きて愛して歌うこと 劇場版』が来春1月23日(土)に公開されることになりました。

本作は今年3月NHKで全国放送された特集ドラマ「LIVE!LOVE!SING!生きて愛して歌うこと」を26分追加し、兵庫、福島の県域において限定的に放映されたもの。全国放送時にはカットされた未公開シーンを含む再編集バージョンになっています。

この作品で主人公の女子高生・朝海に扮しているのが石井杏奈さん。E-girlsのメンバーとして活動しながら数々の映画やテレビドラマなどにも出演している、将来が大いに期待される女優さんです。

今回、その石井さんにethica編集長・大谷賢太郎が対談しました。

「自分たちが夢を持っているからこそ、自分たちを見てくれるファンの中学生とか高校生はもちろん、それ以外の大人の方にも夢を持っていただきたい」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

皆さんの笑顔のためにつねに全力疾走

大谷 今日は大きく3つのテーマでお話をお聞きしたいと思っています。E-girlsについて、今回主演された映画『LIVE!LOVE!SING! 生きて愛して歌うこと 劇場版』について、それから石井さんの普段のライフスタイルについて、この3つです。よろしくお願いします。

石井 よろしくお願いします。

大谷 E-girlsの僕の印象は、ただ歌を歌うだけではなくてダンスもあって、若い女性たちが普段から一生懸命レッスンをして、それでステージに立っているということですね。ひじょうに好感を持っています。

あるテレビ番組を見た時、たしか「金スマ」だったと思いますけど、E-girlsは最初なかなか売れなかった。でも、みんなで頑張ってどんどんメジャーになっていったという感動ストーリーを知って、ウチのウェブマガジンは女性の読者が多いので、そういう皆さんたちの活動が励みになるのではないかと思っています。僕は1つの目標に向かって頑張っている女性のお手本として、E-girlsを見ているんですよ。

石井 ありがとうございます。そういっていただけると嬉しいです。

大谷 E-girlsの活動で、僕の中でとても印象に残っているのはサマンサタバサグループの入社式にサプライズで参加したでしょう? あれはとても感動しました。

石井 あの入社式のことは今でもよく覚えています。新入社員の皆さんにあれほど喜んでいただいて、私たちも感動しました。

中学生や高校生のファンの方はもちろん、それ以外の大人の方にも夢を持っていただきたいと思っていますし、笑顔になっていただきたいという思いでした。

ライブだけではなく、イベントごとで私たちのパフォーマンスを好きになってもらったり、曲を検索してもらえるようにという思いがあるので、いつも全力疾走なんです。

それなのに、例えばライブ中などに私たちが疲れた顔をしていたら、あ、疲れてるなってファンの方たちに逆に心配されてしまうので、そういう瞬間をなくすために普段からのトレーニングも定期的に行っているし、ライブ前は特に自分たちを追い込んでやっているんです。

そのおかげで笑顔でパフォーマンスすることができているので、日々のトレーニングがすごく大事なんだなということをとても強く感じますね。

「3歳くらいから小さな子供たちが一生懸命レッスンをやっているんです。子供たちのそういう姿を見ていると、私なんかとてもかなわない。すごいなあと思います」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷 それは、いい換えれば、一瞬一瞬を大事にしようということですね?

石井 そうだと思います。

大谷 今のお話で、表に出ている華やかな部分は氷山の一角であって、裏では厳しいレッスンとかものすごく努力されているということがよく分かりました。

石井 そこにいくために努力しているのかといわれると、ちょっと違うような気がします。そうだな、何だろう? ライブとかでお客さんの笑顔を見るためには、苦しいけど、これをやらなくちゃいけないという思いであるし、そこには先輩として私たちを見守ってくれているEXILEさんへの思いでもありますね。

大谷 まさにプロ意識ですね。僕は音楽活動とかダンスパフォーマンスなど、何かを表現している人は見ていて気持ちがいいし、つねに感動や元気を与えてもらえるものだと考えています。E-girlsの場合は歌とダンスだと思いますけど、これからの日本にとって、それは大事なことじゃないでしょうか? 今、小学生がダンスを習ったり、学校の授業にも入ってきたりしていますよね?

石井 そうなんですよ。LDHが運営しているEXPG(EXILE PROFESSIONAL GYM)というダンススクールがあって、3歳くらいの小さな子供たちが一生懸命レッスンをやっているんです。子供たちのそういう姿を見ていると、すごいなあと思います。

大谷 E-girlsの皆さんは「踊るポンポコリン」のカバーをやっていますね? オリジナルよりも踊りがかなり進化していて、子供も一緒に踊っていますけど、かなり難しい踊りなのに本当に上手に踊っています。あれを見ていると、今の子供は踊りがうまくなっているんでしょうかね?

石井 最近の子供たちは踊りを身近に感じているんじゃないでしょうか? 小さい頃から無意識に体を動かしている子が多いから、ごく自然に踊りの世界に入っていけるんだと思います。

観客も一緒に旅する映画

大谷 映画の話に行きましょう。今回の映画ですが、僕が見て感じたことは、昔のアメリカの映画に「スタンドバイミー」という作品があって、思春期の少年の心の葛藤を追いかけていくような青春ロードムービーなんです。

今回の作品は、それを彷彿とさせる映画だなと思いました。もちろん国もテーマも地域も違いますが、何か通じるものがありました。思春期ならではのストイックさや不器用さがそのまま映画の中に表現されていましたから。

カメラワークにしても、見ている自分が一緒に旅をしているようなそんな気持ちになってくる目の高さでした。カメラがずっと寄り添って動いていたので、実際にあの映画を見た人は、一緒に旅しているような気持ちになれるんじゃないですかね? 僕もプラス1人になって見ていましたよ。

石井 今回は震災に見舞われた神戸と福島という2つの町を旅するという設定で、それも全てリアルなドキュメンタリーになっていたので、おそらく監督もそのリアルという点にこだわって、そんな撮り方をしたのかもしれません。

大谷 今回の映画を石井さんが一番見てもらいたい年齢層は?

石井 たくさんの方に見て頂きたいですが、私よりも若い方から同世代の高校生に特に見てほしいです。

映画の中には、実際に演技をしていた私自身も知らない世界が描かれていたので、私が知らなかったということは、私よりも若い方はもっと知らないということになると思います。地震の時には生まれていたけど、物心ついていなくてよく覚えていないという、そういう方にも、今のこの日本にはこういう世界があるんだよという現状を知ってほしいです。今を大切にしてほしいという思いもあるので、たくさんの方に見て頂きたいですね。

大谷 たしかに石井さんのような若い世代に見てほしいですけど、もちろん、小学生のお父さん、お母さんにも見てほしいし、僕ぐらいの年齢なら引率の先生になったような気持ちで、忘れかけていたティーンエージャーならではの複雑な感情を思い出しながら見てもらえばいいのではないでしょうか? 思春期のお子さんのいる親御さんならなおさらかと思いますね。

石井 そうですね。私もその通りだと思います。

「あのシーンは、もともと監督がテストやリハーサルをやらないで本番を撮るといっていた場面でした」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷 インパクトのあったシーンは、海岸で石井さんと、ともさかりえさんが揉み合いになるシーンでした。迫力があってビックリしましたが、あのシーンは撮るのが大変でしたか?

石井 あのシーンは、もともと監督がテストやリハーサルをやらないで本番を撮るといっていた場面でした。だから、打ち合わせの時もここで押し倒して、ここでいい争いをして、そこからは自由に演技をしてと、そんな感じでした。

大谷 そうだったんですか。とてもそんなふうには見えませんでしたね。

石井 ともさかさんの気持ちと私の気持ちとが絡み合って、そこの海とか福島の町が見える光景とかいろいろな感情がぶつかってきて、台本には「ここで涙する」なんて一言も書いていなかったのに、自然に涙が出てきました。ともさかさんも泣いていて、いったい何なのだろう、この涙はと思った時、最初はよく分からなかったのですが、自分にはどうすることもできない情けなさとか、そんなものだったんじゃないかなと、あとになって気づきました。

大谷 さっき、石井さんは監督さんがリアルにこだわったというお話をされましたが、このエピソードは、まさにそれを象徴するものかもしれませんね。

「関係ないけど、肩身が狭い」

大谷 僕の中に映画全体を通じて印象に残っているフレーズとシーンが三つあります。一つは「関係ないけど、肩身が狭い」というセリフ。あれはグサッと刺さりました。そのシーンからいきなりカラオケボックスでしょう? そのギャップが忘れられないメッセージになっているんです。

石井 「関係ないけど、肩身が狭い」「関係ないけど、ごめんなさい」というところは、福島に行った時に福島の方の話を聞いて、監督さんとも話をして、福島にいて震災が起きて、神戸に避難した主人公・朝海の気持ちとして出てきたものでした。

高校に取材に行った時、「もし、あなたが朝海だったら自分は福島出身だといったと思うか」と聞かれて、それをずっと考えていたら、私の周りに「自分はいいたくない」という方が1人いて、その方は「福島出身といっただけで同情されるのがいや」だというんです。自分もたしかにそうだなと思って、地震が起きたのは誰のせいでもないですし、自分のせいでもないです。いってしまえば関係ないことなのに、そういうことだけで肩身が狭くなって、どこ出身って聞かれることが嫌になって、そういうことに気を使うことが辛くなってというのは、分からないからこそ苦しかったですね。

「どこ出身って聞かれることが嫌になって、そういうことに気を使うことが辛くなってというのは、分からないからこそ苦しかったですね」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷 なるほど。それだけ深いセリフだったんですね。

それから、もう一つ心に刺さったシーンは、お祭りのシーンでした。映像的にもインパクトがあって、音楽も印象に残りました。「311はないつもり。地球はつもりで回っている。僕らはみんな生きている」と歌って踊るあそこも忘れられないシーンです。

石井 私もそうですね。妙に納得してしまえる歌詞でした。地震も津波も全部ないつもりで考えると、そうなのかもと思えて、お祭りのシーンはとても楽しく感じられました。みんなが笑顔になってくれて嬉しかったです。
ただ、地球が全部つもりで生きていたらどうなるんだろうと考えてしまいましたけど。

「生きている喜び、今を過ごせることは素敵なことなんだろう」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

大谷 ケセラセラという言葉がありますけど、それに通じるものかもしれないですね。

石井 たしかに考え方を変えると、全部変わってきますね。

大谷 それと「毎日を大切に生きよう。幸せが運べるように」というフレーズも心に残りました。毎日毎日を自分たちが大切に生きることが、みんなにも届くということかなと僕は理解しましたが?

石井 私もそうだと思います。今回の映画は今を生きることの大切さ、生きている喜び、今を過ごせることは素敵なことなんだということを伝える作品になっていると思いますので、そこを見てほしいし、感じてほしいと願っています。

汗をかいた達成感が安らぎに通じる

大谷 最後に、エシカのコンセプトは「私によくて世界にイイ」ということなのですが、そこに通じる石井さんの普段のライフスタイルの中に、癒しや安らぎにつながるものがあるでしょうか?

石井 運動かな? 私は汗をかくことが好きなんです。汗をかいた達成感が安らぎに通じたりしています。

大谷 仕事にもそれがつながっているということでしょうか?

石井 そうだと思います。

大谷 パフォーマンスというお仕事を通して、世界中に笑顔を届ける。それこそ私によくて世界にイイことだと思いますね。
今日はいろいろとありがとうございました。いいお話が聞けました。

石井 こちらこそありがとうございました。

「パフォーマンスというお仕事を通して、世界中に笑顔を届ける。それこそ”私によくて世界にイイ。”ことだと思いますね」 Photo=YUSUKE TAMURA (TRANSMEDIA)

聞き手:ethica編集長 大谷賢太郎

映画『LIVE!LOVE!SING! 生きて愛して歌うこと 劇場版』2016年1月23日(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開決定!
2016年1月16日(土)より、フォーラム福島、シネマート心斎橋、元町映画館にて限定先行公開

監督:井上剛|脚本:一色伸幸|音楽:大友良英、Sachiko M
出演:石井杏奈、渡辺大知、木下百花、柾木玲弥、前田航基
津田寛治、二階堂和美、皆川猿時、ともさかりえ、南果歩、中村獅童
制作・著作:NHK|協力:NHKエンタープライズ|配給:トランスフォーマー|宣伝:ザジフィルムズ
(C)2015 NHK

公式サイト:http://livelovesing-movie.com/

ーーBackstage from “ethica”ーー

散り散りになった友達と、神戸から故郷・福島を目指す。青春ロードムービー「LIVE!LOVE!SING!生きて愛して歌うこと 劇場版」

本作の見どころは、「リアル」の一言につきます。
思春期ならではのストイックさや不器用さがそのまま映画の中に表現されています。

漫画原作の実写化に、そろそろ飽きてきたという方に・・・

過度な舞台装飾・CGによる演出ではなく、現地のドキュメント映像とともに、彼女らの葛藤に寄り添いながら、一緒に旅しているような気持ちで、ご覧頂きたい。(ethica編集長:大谷賢太郎)

ーー“ethica” Music Recommendationーー

E-girls、シングル曲もたっぷり収録した待望の3rdアルバム「E.G. TIME」が2016年1月1日元日に発売決定!

関連映像

・E-gilrsがサプライズ登場(サマンサタバサ入社式)

・おどるポンポコリン

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

ethica編集部

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