グローバルな視点から読み解く日本の「道(DOU)」武道・芸道の達人たちの動きを最新技術で映像化
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グローバルな視点から読み解く日本の「道(DOU)」武道・芸道の達人たちの動きを最新技術で映像化

武道・芸道の達人たち9名が、それぞれの「道」を語り体現する「IS JAPAN COOL? DOU」 画像提供:IS JAPAN COOL?

全日本空輸(ANA)が提供するインバウンド向けプロモーションメディア「IS JAPAN COOL?」に、今夏、4DViews 技術を駆使した新たなコンテンツ「DOU(道)」が加わりました。武道・芸道の各分野の達人たちの動きを立体的にとらえた迫真の映像は、日本文化の有力な発信であると同時に、貴重な記録映像ともなっています。グローバルな視点から日本古来の「道」を読み解くことで、新たな発見があるのではないでしょうか。

日本文化と英語の勉強に! 日本人にも読み応え十分なオンラインカルチャーマガジン

これまでも「RAMEN(ラーメン)」「Kawaii(カワイイ)」「MATSURI(祭)」などをテーマに、日本のカルチャーを幅広く紹介してきた「IS JAPAN COOL?」。写真や映像が豊富で、ガイドブックというよりはカルチャー誌を手にする感覚に近く、とにかく読み物として充実しています。

また、ユーザーが「COOL!」と思ったコンテンツに投票できるウェブメディアならではのシステムもあり、どういったコンテンツに関心が寄せられているのかがリアルタイムでわかります。

食、ファッション、アートなど様々なテーマで日本のトレンドを紹介する「IS JAPAN COOL?」。 画像:TOPページより引用

例えば「shopping(ショッピング)」特集で現在最も人気のコンテンツ「Japanese sake(日本酒)」のページを見てみると、酒造りの行程が、写真を多用し、とても丁寧に解説されています。数ある「shopping」のトピックスの中で日本酒が一番の反響を呼んでいて、しかもその記事が、かなり詳細な部分にまで踏み込んだ内容であるのは、多くの日本人にとって新鮮な発見なのではないでしょうか。

他にも「WASHOKU(和食)」特集の一番人気のコンテンツが「URUSHI(漆芸)」であったり、海外の人々がどのような観点からJapanese Coolをとらえているのかを垣間見ることができます。

インバウンド向けのサイトではありますが、実は「日本人として自国の文化をきちんと語れるようになりたい」と思っている方には必見のサイト。ちなみに英文で書かれているので、英語の勉強も同時にできます。

(一段目左から)花柳凛(日本舞踊)、山階彌右衛門(能)、鷹見由紀子(剣道)、中村綾乃(空手)、井上康生(柔道)、佐竹万里子(弓道)、町井勲(居合道)、木村宗慎(茶道)、柿沼康二(書道)(敬称略) 画像提供:IS JAPAN COOL?

9人の達人たちに訊く「道」の心得

「DOU(道)」のコンテンツでは、「柔道」「剣道」「弓道」「空手道」「居合道」「茶道」「書道」「日本舞踊」「能」の9つの分野の達人たちを紹介しています。シドニーオリンピック柔道金メダリストの井上康生さんや、「平成のサムライ」の異名を持つ居合術家の町井勲さん、観世流能楽師の山階彌右衛門さんなど、各界で活躍する男女9名に取材した豪華な特集です。

それぞれの達人たちへのインタビュー動画(日本語・英文字幕付き)は、「柔道とは何か」といった概略の説明に始まり、各道の基本理念や根底にある精神、またそれに対する達人たちの個人的解釈、幼少期の稽古の思い出や次代への継承の想いへと拡がります。

多くの達人が指導者としても一流であるからでしょうか、実演も含めた概ね10分のインタビュー動画の中に、要点が簡潔にまとまっており、しかもその言葉はストンと私たちの心に落ちてきます。

弓道の達人・佐竹万里子さんのインタビュー動画の再生回数は、公開から2ヶ月で、既に17,000回を越えました。袴姿の佐竹さんの凛とした佇まい、真っ直ぐな視線、そして張りのある声と柔らかな語り口は非常に印象的です。

「的に向かいますと、自分が正直でないと結果がなかなかついてきません。妥協してもだめですし、正直に、素直に、自分の心にある垢を取り去っていかないと、的に向かっても偽物になるわけですね。真善美とは、自分自身を偽らないことです。本当の、自己本来の姿が生まれながらにあると思うんですが、そういったものがちゃんと出てくるよう修行するのが弓道かと思っております」

いずれの「道」にも共通しているのは、技術や型、あるいは作法を習得するのは決して競技や上演のためではないということ。達人たちは、インタビューの中で相手への敬意や謙虚さの重要性を挙げていて、それらの言葉は私たちの日常生活の反省を促すものでした。

最新の技術がJAPANESE COOLの真意を伝える

近年、日本の禅や武士道に海外からも注目が集まっています。表層的なエキゾチシズムではなく、日本の技芸の形成の背景にある普遍的な真理や汎用性の高い教義に、関心を抱く人々が増えてきているからでしょう。

こうした日本文化への正しい認識を浸透させていく上で、もはやデジタル技術の活用は欠かせません。「IS JAPAN COOL? DOU」では、フランスで開発された4DViews技術によって達人たちの動きをリアルに記録し、自由な視点で見ることができるインタラクティブなコンテンツとして提供しています。

48台のカメラが立体的に把握した、洗練された無駄のない動き。個々人の修行・稽古の成果であることはもちろんですが、長い歴史の中で完成した型や作法の尊さ——英語には訳し得ない「道(DOU)」という概念を非常に雄弁に、まさしく言語の壁を越えて物語っています。

ここに紹介されている武道・芸道の需要は時代とともに変容してきています。今日に至るまでに様々な変遷があったことは言うまでもないでしょう。そうした継承の歴史の中で、現代という一つの地点を、最先端の技術で記録することは、非常に意義深いことではないでしょうか。「IS JAPAN COOL? DOU(道)」の試みは、海外に向けた発信であるだけでなく、後世に向けた発信でもあると思います。

ぜひ「IS JAPAN COOL? DOU」のサイトで達人たちの動きを目撃し、その言葉に耳を傾けてみてください。きっと、世界に目を向け、歴史を振り返る有意義な機会になることと思います。そして身近な人と日本の文化や「道」について、話すのも(日本語でも英語でも)良いかもしれません。

IS JAPAN COOL?
https://www.ana-cooljapan.com

IS JAPAN COOL? DOU
https://www.ana-cooljapan.com/contents/dou/

記者:松崎 未來

東京藝術大学美術学部芸術学科卒。同大学で学芸員資格を取得。アダチ伝統木版技術保存財団で学芸員を経験。2011年より書評紙『図書新聞』月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などのライティングを担当。2017月3月にethicaのライター公募に応募し、書類選考・面接を経て本採用となり、同年4月よりethica編集部のライターとして活動を開始。関心分野は、近世以降の日本美術と出版・印刷文化。

ーーBackstage from “ethica”ーー

英語が苦手な私は、2020年に向けて日に日に焦燥しているわけですが、「IS JAPAN COOL?」のサイトを見て、「これだけ海外の人々の日本文化に対する関心が高いなら、近い将来、日本語を話すのが世界的ブームになって、英語を話せなくても全然問題なくなるんじゃないか」と密かに期待しています(笑)。達人たちのインタビューの英語字幕、かなり勉強になりました!

自国の文化が他言語に換言されると、自分の中の曖昧な知識にも気づく。 画像提供:IS JAPAN COOL?

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

松崎 未來

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