サントリー新浪剛史社長インタビュー「3.11は決意のきっかけの一つ」
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
サントリー新浪剛史社長インタビュー「3.11は決意のきっかけの一つ」

サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長 新浪剛史氏。2014年10月に5代目社長に就任。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

【SB 2018 Tokyo】の基調講演(前回記事)の後、サントリーホールディングス社長・新浪剛史氏に個別インタビューをする機会をいただきました。グローバルに展開する企業のトップとしての思いや、これからの企業のブランド価値についてうかがいました。

大阪で創業したサントリー。社内では関西弁が多く飛び交うそうで、横浜ご出身の社長は、まだ“バイリンガル”になれないと笑っていました。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

「社員やその家族が誇れる会社に」

三菱商事を経てローソンの社長に就任、そして、サントリー初の創業家出身以外で経営トップに招へいされたという新浪社長の経歴は周知のとおり。プロ経営者として話題にもなりました。

新浪氏がサントリーの社長に就任しようと決意したきっかけの一つに、3.11東日本大震災があったそうです。被災した町を見て、我々がいかに「町」に生かされているかを痛感。「人生は一回。自分は社会に何ができるか」という思いを持たれたそうです。震災後、サントリーが流していた、大勢の著名人が歌のリレーで被災地の方々を応援する姿を映したテレビコマーシャルにとても感動されたとのこと。企業の社会的責任を常に意識し、遂行しているサントリーにしかできないことで、素晴らしい企業だと。この事が、その後サントリーからの招へいを受けるきっかけとなりました。

そして「社員やその家族が誇れる会社にする」というのも目標の一つだそう。働きやすい環境を作り、社員の健康を守ること。それは生産性をあげることにもつながります。そしてその利益は社会に還元する。この健全な“トレードオン”の状態が企業をさらに成長させるのだ、という信念がうかがえました。

また、環境に関する課題にも向き合い、CO2の削減からフェアトレードなどエシカルな消費にも言及。「企業の責任として、こういった動きは止めてはならないし、工夫も必要です」と新浪社長。

しかし、環境への取り組みが必ずしも利益につながるわけではありません。その問いに対し、「企業がどういったことを行っているかを消費者は見ています。これがブランド価値になり、ブランド価値は長期的な利益を産みます。サステナブルな取り組みでブランド価値をあげていくためには、長期思考を持つことが大事。ただし、このような長期的な取り組みはサントリーが非上場企業だからできるという側面もあります」と。

経営トップとして企業利益を追求しつつ、人や環境を守る施策も同時進行で。さらに従業員とその家族にもしっかりと目を向けているのが伝わりました。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

「売るのはリフレッシュの時間」

消費者側も、昨今ではサステナブルな取り組みがブランドを選ぶ基準になりつつあります。また、リーマンショック以来、パーパス(存在意義)や企業価値を見直そうといった風潮にもなりました。

それに対し、「サントリーはウイスキーやビールなどのアルコール飲料を売る企業ですが、利益のためにとボトルだけを売っていたらダメなのです。我々が狙うのは、リラックスやリフレッシュの時間を提供すること。お酒を飲む人の目的も、楽しむためにお酒を飲むのですよね。売りたいのはリラックスやリフレッシュの時間だと決めてから、売り方も変わりました」「社員が誇れる会社であることが、その企業の成長につながります。そして利益だけではなく、社会全体を見ることが重要です」と語る新浪社長。

120年もの長き歴史を誇るサントリー。創業当時の理念を今に受け継ぎつつも、社会や環境の変化にあわせて進化しリードし続けている、とても柔軟な企業でもありました。

【前回記事】

「やってみなはれ」。サントリーに息づく精神と、水と生きるサステナブルな取り組み

記者 小田 亮子

神奈川県出身。求人広告、結婚情報誌などの制作ディレクターを経てフリーランスに。現在おもにブライダル関連のレポートを「ゼクシィ」「ゼクシィPremier」にてディレクション。「ethica(エシカ)~私によくて、世界にイイ。~ 」ほか、エステティック、化粧品、ジュエリーなどの記事をライティング。三人姉妹の真ん中に育ち、女子高・女子大卒。趣味は愛猫(雌)との女子会。

ーーBackstage from “ethica”ーー

新浪社長へのインタビューの際、ethicaは女性読者が多いことをご説明し、「社長は女性とお酒を飲むなら何がお好きですか?」と少々不躾な質問をさせていただきました。にっこり笑われて「やっぱりプレモルですね。それとメーカーズマークのハイボールも大好きです。あのボトルのデザインが可愛いらしいと言われますので、女性には商品の見た目も大事ですね」と気さくにお話をいただきました。適量のお酒は気持ちをリラックスさせてくれて、コミュニケーションも円滑にしてくれます。親しくなりたい人がいたら、プレモルやハイボールを片手に、語らいの時間を持ってみてはいかがでしょう?

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

小田 亮子

森星さんが世界中の女の子を応援 オリジナルデザインのTシャツでスピーチ
独自記事 【 2017/11/28 】 Love&Human
皆さんは10月11日が「国際ガールズ・デー」であることをご存じでしょうか? 女の子の権利についての認識を深める「国際ガールズ・デー」は、2011年に国連で制定されました。(ちなみに「国際女性デー」は3月8日。) 制定から6年、日本でも徐々に認知され、今年10月には六本木の街の各所で国際ガールズ・デーにちなんだイベントが...
デビュー20周年を迎え、ますます輝く相川七瀬さんに注目
独自記事 【 2014/12/29 】 Art & Culture
ガールズポップ全盛の時代に、ちょっと不良っぽいイメージで圧倒的な存在感を示した女性ロックシンガー相川七瀬さん。1995年に「夢見る少女じゃいられない」でデビューして以来、2015年で20年を迎える相川さんは、東日本大震災や紀伊半島大水害の復興支援チャリティライブに参加するなど社会的な活動にも積極的に取り組んでいます。今...
新しい環境に跳び込んでいくことが楽しい【三原勇希・前編】
sponsored 【 2018/7/21 】 Art & Culture
ラジオ番組「INTRO-JUICE 802」(FM802)のレギュラーDJを務めるタレントの三原勇希さん。今春、同局のスポンサーを務めるサラヤ株式会社の環境保全プロジェクトを取材するため、ボルネオを訪問されました。ローティーン雑誌のモデルを経て人気DJとして活躍中の三原さんに、ethica編集長・大谷がロングインタビュ...
自分の体験を、自分の言葉で伝えていきたい 【三原勇希・後編】
sponsored 【 2018/7/31 】 Art & Culture
ラジオ番組「INTRO-JUICE 802」(FM802)のレギュラーDJを務めるタレントの三原勇希さんに、ethica編集長・大谷がインタビュー。前編では三原さんの生い立ちや性格についてうかがいました。後編では、引き続きラジオDJのお話や、同局のスポンサーを務めるサラヤ株式会社の環境保全プロジェクトを視察したボルネオ...

次の記事

「やってみなはれ」。サントリーに息づく精神と、水と生きるサステナブルな取り組み 【サステナブル・ブランド国際会議2018東京】レポート『サントリー編』
ケニアの母子支援活動が、自立的かつ持続的な事業に向け新たなステージへ 「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」塩野義製薬株式会社

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます