「SDGs FutureCity YOKOHAMA」(後編) 日産自動車・星野朝子専務執行役員 【サステナブル・ブランド国際会議2019東京】レポート『日産自動車編』
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「SDGs FutureCity YOKOHAMA」(後編) 日産自動車・星野朝子専務執行役員

ethicaがメディアパートナーとして参加した「サステナブル・ブランド 国際会議2019 東京」で横浜市・荒木田百合副市長、日産自動車・星野朝子専務執行役員のお2人によるトークセッション「SDGs FutureCity YOKOHAMA」が行われました。その中から今回は星野専務執行役員のお話をご紹介します。(記者:エシカちゃん)

ゼロエミッションの社会を目指した「ブルースイッチ」

日産自動車は2010年、世界に先駆けて電気自動車(EV)「リーフ」を発表、現在、世界で最も多く電気自動車を販売している会社となっています。

「社是にも『人々の生活を豊かに』とあるように、わが社には電気自動車のパイオニア、リーディングカンパニーとしてただ単に売るだけではなく、日本を強くて美しい国にする活動に参加して貢献したいとの思いがありました。そこで、ゼロエミッションの社会を作ろうということでスタートしたプロジェクトが『ブルースイッチ』です」(星野専務執行役員)

電気自動車には2つの大きなメリットがあります。1つは二酸化炭素を排出することなく走るので、環境にやさしいということです。そして、今特に注目されているのがもう1つ、大容量の蓄電池を積んで走っているということです。2つのメリットを持っている電気自動車だからこそ防災、エネルギーマネジメント、地球温暖化、地域の過疎化といったさまざまな問題の解決に貢献できるという側面を持っているのです。

「地震や台風、大雨、火山の噴火など日本は自然災害に見舞われることの多い国です。そのため万一に備えて日頃から準備をしておくことが何よりも必要になります。そこでブルースイッチの一環として全国の自治体、企業と話を進めているのが災害時にリーフを蓄電池として活用しようということです」(星野専務執行役員)

災害時の電力不足解消に貢献

2011年の東日本大震災の時、被災者を困らせたのが電気が通じないことでした。大きな余震が頻繁に続く、ロウソクの頼りない明かりの元での避難生活は被災者を不安にさせたものです。そこで活躍が期待されるのが電気自動車です。

同社と連携協定を結んでいる横須賀市の場合、「日本一の充電環境整備」「先駆的な普及

施策の実行」「EVを活用した街づくり」を基本方針に「日本一、EVにフレンドリーな街」を目指す連携協定「横須賀EV創生project」を締結。災害時には同社の営業所が持っている試乗車を蓄電池として貸し出すことになっています。

通常、一般の一戸建て住宅では11015㎾の電気が必要とされます。その点、新型の「リーフイープラス」は62㎾の電気を蓄えることのできる蓄電池が内蔵されていますので、45日は生活できることになります。

また、都市部では超高層のマンションに住んでいる方も少なくありませんが、災害時にエレベーターが止まってしまうと生活に支障を来たすことになります。

「例えば、マンションに電気自動車を配備し平時はシェアリングカーとして活用していただき、非常時にはそこから電気をまかなっていただこうという計画を進めています。43階建ての高層マンションで実証実験をしたところ、リーフ1台でエレベーターが100往復できましたから、十分役に立つのではないでしょうか」(星野専務執行役員)

SDGs未来都市横浜から新たな出会いが

この他、電気自動車は地方の過疎化問題の解決にも一役買っています。

現在、全国にガソリンスタンドは約3万か所ありますが、その数が地方を中心にどんどん減ってきています。過疎の地域ではその傾向がより顕著で、そうした地域でガソリンスタンドがなくなると遠くまでガソリンを入れに行かなくてはならず、時間的にも経済的にも大きなロスになります。

「その点、電気は全国どこにも来ていますから、電気自動車の充電に困ることはないはずです。電気ステーションも年々増えてきています。それほど遠くない将来、ガソリンスタンドの数を抜くことは間違いないでしょう」(星野専務執行役員)

星野専務執行役員の発表を受けて、荒木田横浜市副市長が、

「お話を聞いていて、電気自動車は福祉の現場でも使えるのではないかと思いました」

と語ると、ファシリテーターを務めた小山嚴也関東学院大学副学長・経営学部教授は、

SDGs未来都市横浜は出会いの場でもあり、新たなイノベーションが起こることが期待されてもいるのですが、それがまさに今ここで起きました。横浜という日本で二番目に大きな都市の福祉の場でリーフを使ったということになれば、他の都市にも波及していくのではないでしょうか」

と感想を述べていました。

記者:エシカちゃん

白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。

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エシカちゃん

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