次世代CSV経営とは何か ーSDGsにより社会をリ・デザインするー(中編) 【サステナブル・ブランド国際会議2019東京】レポート『カルビー編』
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次世代CSV経営とは何か ーSDGsにより社会をリ・デザインするー(中編)

当内容は2019年3月の講演時点の情報です。

ethicaがメディアパートナーとして参加した「サステナブル・ブランド 国際会議2019 東京」では数々のセッションが行われました。その一つが富士通、日本航空、カルビー、住友林業の各社が参加した「次世代CSV(価値創造)経営とは何かーSDGsにより社会をリ・デザインするー」でした。今回はカルビーの発表をご紹介します。(記者:エシカちゃん)

4つのテーマでSDGsに取り組む

「私たちは、自然の恵みを大切に活かし、おいしさと楽しさを創造して、人々の健やかなくらしに貢献します。」という企業理念のもと、事業を展開しているのがカルビーです。カルビーという社名は、カルシウムの「カル」とビタミンB1の「ビー」を足して作った造語で、同社が創立された1949年当時に、日本人に足りないといわれていた、ミネラルの中でも代表的な栄養素カルシウムと、ビタミンB群の中で最も中心的なビタミンB1という栄養素を、お菓子やスナックで楽しく食べてもらいたいと社名に採用したのだそうです。そうした同社の想いは令和となった今もしっかり息づいているようです。

カルビーのSDGsの取り組みについて説明された執行役員・人事総務本部本部長の武田雅子さんは、そこには4つの大きなテーマがあるといいます。

その4つとは「すべての世代に対する食のおいしさと楽しさ」、「多様な人材が生き生きと能力を発揮できる環境」、「共創を通じた自然の恵みと豊かさの継承」、そして最後が「継続的成長と高収益体質の実現」ということになります。こうしたテーマを実現するため、同社では今、さまざまな施策を講じています。

5人の高名な社外取締役を起用

カルビーの社内の施策に関して、武田さんがまず第一に指摘したのは、カルビーは取締役会の構成が特徴的な会社だということです。

「当社は6人の取締役のうち、5人が社外取締役で、ダイバーシティーということをとても意識しています。5人の方はキッコーマン㈱取締役名誉会長取締役会議長の茂木友三郎氏、ユニ・チャーム㈱代表取締役社長執行役員の高原豪久氏、ヒューリック㈱取締役の福島敦子氏、オリックス㈱ シニア・チェアマンの宮内義彦氏、ペプシコ グレーター・チャイナ リージョン フーズコマーシャルシニアバイスプレジデント アンド ゼネラルマネージャーのアン・ツェ氏といったメンバーで、普段はなかなかお目にかかれない方々ですが、毎回皆さんがそれぞれ多面的なご意見をくださるので、一つ一つの議案をいろいろな価値観を持って吟味していくという点では、とてもいい構成なのではないかと思っています」(武田さん)

女性の活躍なくして成長はない

同じくダイバーシティーということでいえば、「女性の活躍なしにカルビーの成長はない」をモットーに、同社が2010年から女性の役職者の割合を高めてきたことが挙げられます。

「女性に関するさまざまな取り組みを行い、かつきちんと登用して育てていこうとのスタンスでずっとやってきて、成果を挙げてきました。外部からも評価いただいており、女性の活躍に優れた企業を経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する『なでしこ銘柄』にも5年連続で選んでいただくなど多くの賞をいただくまでになっています」(武田さん)

この他、2016年4月1日に施行された「女性活躍推進法」の優良企業として最も基準が厳しい最高位の3段階目にも認定されています。現在、同社の女性管理職比率は26.4%となっていますが、同社では2021年4月にはその比率を30%にすることを目標としており、これからも女性の活躍が大いに期待できそうです。

当内容は2019年3月の講演時点の情報です。

人間は横には動くが、縦には動かない

約400人が働く東京・丸の内にあるカルビーの本社オフィスはとてもユニークです。というのは、社員それぞれが決まった席を設けず、システムにより決められた席で仕事をするという「フリーアドレス」制を採用しているからです。これは一般の社員だけではなく、役付きの管理職も一緒です。

さらに、フロアにはパーテーションがなく、見渡せば誰がどこにいるかがすぐに分かるので、気軽に話しかけたりできるオープンなオフィス環境になっています。

このオフィス環境は同社が2010年、赤羽から移転した時、(元)松本晃代表取締役会長兼 CEOの「人間は横には動くが、縦には動かない。誰かに話をするのにエレベーターや階段を使っていちいち移動していては、コミュニケーションは進まない」という持論を実際に形にしたものです。以来、「コミュニケーションが取りやすくなった」と社員にも大変好評だそうです。

「この他、社員は役員を含め全員、さん付けで呼び合うという文化があります。社内カルチャーとしてはとてもいいのではないでしょうか? 私自身とても気に入っています」(武田さん)

また、地域と連動した取り組みとして今年で3年目を迎えたのが「ラブジャパン」です。これは47都道府県の県庁や市役所、地元を代表する機関・企業などの協力のもと、47都道府県ならではの味のポテトチップスを開発する取り組みで、お菓子を通して地域で有名な名産品や知る人ぞ知る味などを全国に紹介することで、地域の食文化の発展を支え、地域に関わる方々を元気にし、さらには日本を元気にしていくことを目指しています。

武田さんの発表を聞いて、ファシリテーターの㈱伊藤園顧問・笹谷秀光さんは

「今、カルビーという会社がいかにいろいろなことを積極的にやっているかがよく分かりました。会社の印象ががらりと変わったような気がします」

と感想を述べていました。

記者:エシカちゃん

白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

エシカちゃん

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