海洋ごみでできたストールをファーストレディーにプレゼント!
技術はうちだけではなくて私たち1社だけではなく、別の企業さんのモノを作るプロセスを一部改良するから実現できることもあります。1社で1から作るだけでは限界があります。ですから、いろいろな企業にお願いをして、一部を貸してほしいとか技術開発を一緒にやろうということで技術をつなぎます。
そうすると地上資源が出てきて、メーカーは品質がいいので安心して使います。そして、地上資源で作った商品が店頭に並びます。
そうなると、消費者は自分たちが使わなくなったものを原料に地上資源でできたA商品と地下資源でできたB商品が同じ価格だとしたら、どっちを買うでしょうか? 当然Aを買いますよね。すると、それがまた回収拠点に集まってきます。
回収拠点に人やモノがたくさん集まってくると、今度は技術に人やお金が投資されて、また地上資源がたくさんできて多くのメーカーが参入してきます。私たちは、こういう地上資源の経済圏を作りたかったのです。
今までは地下資源を使うことを前提にモノ売りやサービスがありましたが、そろそろ変えるべき時期がきたと思っています。異常気象になったり、資源の枯渇の原因にもなりますから、犠牲の上の経済を何年も続けることはできません。いろいろな人や業界とお話をして、地上資源の経済圏がようやくできつつあります。そうすると経済と環境が両立するようになるわけですね。
地上資源を使った商品が少しずつ店頭に並び始めました。消費者がそれを買えば買うほど経済が変わりますし、買えば買うほどサステナビリティ化に勢いがつきます。こんなふうに経済と環境と平和をイコールにしたかったのです。
みんながつながって楽しくなると、技術は進化します。つながっていくことはとても大事です。去年G20がありましたが、あの時、海洋ごみを回収して集めたペットボトルを原料に最先端のテクノロジーを使ってファーストレディー用のストールを作ってプレゼントしました。それには、本当に海洋ごみでできているの?とビックリしていただきました。