(第28話)「ほっこり温まる飲み物をお供に。秋の夜長に観たい映画たち」キコの「暮らしの塩梅」
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(第28話)「ほっこり温まる飲み物をお供に。秋の夜長に観たい映画たち」キコの「暮らしの塩梅」

「私によくて、世界にイイ」が実現できる、エシカルな暮らしのカタチってなんだろう。仕事に家事に育児に……。日々生活を回すだけでも大変な私たちにとって、新しく行動を起こすのはエネルギーも時間も使うし、ハードルが高く感じてしまうもの。

でも日々の暮らしのなかで、少しでも”良い”につながることができたら?

当たり前の毎日のなかで、大切な家族も、世界も、そして私自身もほんのちょっぴり幸せになるような選択をしていけたらいいなと思うのです。

第27話では、子どもの感性を豊かに育んでくれるおもちゃについてお話ししました。

今回の記事では、夜のひとり時間に観たい映画と、そのお供におすすめな温かい飲み物をご紹介したいと思います。

秋の夜長にはお気に入りの映画を

日中もひんやりとする日が増えて、少しずつ秋の深まりを感じるこの頃。

秋といえば、読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋などなど。

いろんな楽しみにあふれる季節です。

 

そんな秋の夜長のひととき、温かい飲み物を片手にゆっくりと映画を観るのはいかがでしょうか?

 

私は、ジャンル問わず映画は大好きで、以前は思い立った時にレイトショーを観に行ったりしていたのですが、子どもが生まれてからは映画館とは随分とご無沙汰。

 

今は、休みの前日の夜に、夫とその日の気分でサブスクリプションの映画を選んで観るのがささやかなお楽しみとなっています。

 

今回は、いつもの慌ただしい時間の流れから少し離れてホッと一息つけるような、心温まる映画を3作ご紹介したいと思います。

映画のお供にはちょっぴり贅沢なドリンクを

そして、映画のお供には心も体も温まるちょっぴり贅沢なドリンクを。

私のお気に入りは、ゆるめに泡立てた生クリームをたっぷりのせたアップルシナモンクリームティーと、豆乳ほうじ茶ラテ。

 

よく行くカフェの秋冬定番メニューで、寒さを感じる日には、これが飲みたくてついふらりと立ち寄ってしまいます。

お家でも飲みたくて、自分なりにアレンジしてみました。

 

後半にレシピもご紹介しているので、よかったらつくってみてくださいね。

オススメの映画その1『リトル・フォレスト夏・秋』『冬・春』

“小森”は東北のとある村の中の小さな集落。いち子は一度都会に出たけれど、自分の居場所を見つけることができず、ここに帰ってきた。近くにスーパーやコンビニもない小森の生活は自給自足に近い暮らし。稲を育て、畑仕事をし、周りの野山で採った季節の食材から、毎日の食事を作る。夏は畑で採れたトマトを使ったパスタや麹から作った米サワー、秋には山で採ったくるみの炊き込みごはん、栗の渋皮煮―。四季折々に様々の恵みを与える一方で、厳しさも見せる東北の大自然。時に立ち止りながら、自分と向き合う日々の中で、いち子はおいしいものをもりもり食べて明日へ踏み出す元気を充電していく・・・・・。”

自給自足に近い生活を営む主人公、いち子の暮らしを淡々と描いているこの作品。美しい風景のなかで、時には自然の厳しさと向き合いながらも、丁寧に生きる豊かさが現れています。

 

”生きるために食べる。食べるためにつくる”という作中のフレーズにある通り、手づくりのいろいろな料理が登場します。どれもとっても美味しそうで、つくってみたくなるものばかり。

 

都会の暮らしとは違う自然に寄り添った暮らしのリズムに、なんだかホッと心癒される作品です。

 

松竹:『リトル・フォレスト 夏・秋』

オススメの映画その2『西の魔女が死んだ』

”中学に進んでまもない夏の初めに、学校へ行けなくなったまいは、森で暮らす“西の魔女”のもとで過ごすことに。西の魔女とはまいのママのママ、英国人の祖母のこと。大好きなおばあちゃんから「早寝早起き、食事をしっかりとって、よく運動し、規則正しい生活をすること」の大切さを教わる。そして何より一番大事なのは「何でも自分で決めること」だった。まいは戸惑いながらも、料理、掃除、洗濯、庭づくり……と、毎日励んでいく。実はその生活は、“魔女修行”の始まりだった。大自然の中で暮らす日々の中で、まいは“楽しく生きる力”を取り戻していく……。

緑に囲まれたお家での丁寧な暮らしは、見ているだけでも心が癒されます。

まいに語りかけるおばあちゃんの言葉は、大人の私たちも優しく包み込んでくれ、人生の本質的な豊かさを教えてくれるように思います。

 

原作の梨木香歩さんの本と出会ったのは高校生のころ。以来、すっかりファンになりました。

美しい言葉で紡がれる梨木香歩さんの作品は、読み進めるうちにどんどんとその不思議で独特な世界観に引き込まれていきます。

映画化されたこの作品はもちろん、『家守綺譚』や『からくりからくさ』などの小説も、ふとした時に手に取りたくなる、そんな魅力があります。

 

アスミック・エース:作品一覧『西の魔女が死んだ』

オススメの映画その3『日日是好日』

 真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。そんな私は母に勧められて、お茶を習うことになった。二十歳の春だった。

「目の前にあることに気持ちを集中するの!」近所でタダモノじゃないと噂の武田先生は言う。お茶って大変。赤ちゃんみたいに何も知らない。それでも私は土曜日になると必ずお茶に行った。

就職の挫折、失恋、大切な人との別れ。いつも側にはお茶があった。雨の日は雨を聴く。雪の日は雪を見て、夏には夏の暑さを、冬は身の切れるような寒さを。五感を使って、全身で、その瞬間を味わった―。

「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」

これは二十四年にわたる、かけがえのない”今”を描く物語。”

無駄のない美しい所作、つややかに光を放つ茶道具、きっちりと手入れの行き届いた庭園。

日本的な美意識にたっぷりひたれるこの作品は、四季の移り変わりのなかで、何気ない一日一日の今この瞬間を丁寧に生きることの大切さを教えてくれるように思います。

 

飽きっぽい私にとっては、ただコツコツと続けること、あるがままを受け止めることの大切さを説く言葉は少し耳に痛いことも……。

樹木希林さんの姿と語りに背筋がすっと伸びるのを感じつつも、何か大切なものが心にじんわりと染み込んでいく、そんな映画です。

 

エピソードが二十四節気で展開されていて、それに合わせて御座敷のしつらいや着物が変化していく様子を観るのも、楽しみのひとつです。

 

テアトルシネマグループ:上映作品『日日是好日』

ホッと一息。ドリンクレシピ

りんごジュースでお手軽に。アップルシナモンクリームティー

<材料>2人分

りんごジュース・・・200ml

水・・・100ml

好みの紅茶・・・ティーバッグ1つor茶葉小さじ1

純生クリーム(ゆるめに泡立てたもの)・・・100ml

シナモン・・・少々

 

①小鍋にお湯を沸かし、紅茶を煮出す

②①にりんごジュースとシナモンひと振りを入れ、周りがふつふつするまで温める

③カップに②を入れ、上に生クリームをそっとのせる

④仕上げにシナモンを少しふりかけ、完成

 

茶葉はセイロンやアッサムなどミルクに合うものがおすすめです。

クリームは植物性のものやホイップでも構いませんが、純生のなめらかでこっくりとした満足度の高い口当たりは、他とは代え難いものが。できればこだわってみてください。

豆乳ほうじ茶ラテ

<材料>1人分

水・・・100ml

ほうじ茶・・・ティーバッグ1つor茶葉小さじ1

無調整豆乳・・・100ml

好みではちみつ・・・適量

 

①小鍋にお湯を沸かし、お茶を煮出す

②別で温めた豆乳をミルクフォーマーで泡立てる

(なければ、①のお鍋に豆乳を注いで温める)

③①をカップに移し、上から温めた豆乳を注いで泡もたっぷりとのせる

④お好みではちみつを加えて完成

 

お好みでシナモンや生姜などを加えてチャイ風に。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

どれも話題になった作品なので、ご存知の方も多いかもしれませんが、忙しい日の合間に肩の力を抜いてゆったりと観られる、そんな映画を3作選んでみました。

 

見終わったら、いつもより少し丁寧にごはんをつくり、暮らしを見つめ直したくなる、そんな映画たちです。

 

だんだんと深まる静かな秋の夜のひととき。

夏の疲れが出てきて、冬に向けてなんだか気持ちも寂しくなったり重たくなったりする時期でもありますが、そんな時こそ、体と心を労りつつ好きなことをして、ゆったりと過ごしたいものです。

 

「今日は夜更かししてもいっか」

そんな夜には、お気に入りの飲み物とおやつを用意して、ブランケットにくるまって映画の世界に浸りきってみるのはいかがでしょうか?

【連載】キコの「暮らしの塩梅」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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