(第49話)パートナーと価値観を共有すること キコの「暮らしの塩梅」
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
(第49話)パートナーと価値観を共有すること キコの「暮らしの塩梅」

「私によくて、世界にイイ。」が実現できる、エシカルな暮らしのカタチってなんだろう。仕事に家事に育児に……。日々生活を回すだけでも大変な私たちにとって、新しく行動を起こすのはエネルギーも時間も使うし、ハードルが高く感じてしまうもの。

でも日々の暮らしのなかで、少しでも”良い”につながることができたら?

当たり前の毎日のなかで、大切な家族も、世界も、そして私自身もほんのちょっぴり幸せになるような選択をしていけたらいいなと思うのです。

第48話では、知ることで心が温かくなるような大和言葉の語源についてお話しました。love&human第1話となる今回は、パートナーシップについてお伝えしたいと思います。

家族のこと

あらためて、私の家族のことを少しご紹介します。

 

我が家は私、一つ年上の夫、もうすぐ3歳になる娘の3人家族です。

夫とは学生時代からの付き合いで、結婚4年目ですが、かれこれ10年以上一緒にいます。

 

自然、アウトドア、音楽、カフェで過ごす時間など、お互い好きなものが似ていて、社会やお金などものごとに対する考え方も割と近かったためか、ほとんど喧嘩などすることなく過ごしていました。

 

ですが、子どもが生まれ、私が仕事に復帰してからは余裕がなくなり、お互い些細なことで感情的になってぶつかることも増えました。

 

そんななかで、どうしたらもっとみんなが心地よく毎日を過ごせるだろうかということを、それぞれ考えたり話し合う時間を持ち、家事の分担や平日・休みの日の過ごし方、お金の管理、子どもと過ごす時間、お互いの働き方、家族のこれからのことなど、一つひとつ自分たちにとって無理のない、心地よいあり方を模索しています。

 

まだまだ試行錯誤している段階ですが、私たちが取り組んでいるいくつかの工夫を数回に渡ってお伝えできればと思います。

その1『価値観を共有すること』

恋愛においても家庭においても、お互いの価値観の違いが積み重なり、ストレスになってしまうということは少なくありません。

 

別々で暮らしていた時はよかったけれど、いざ一緒に暮らし始めると、休みの日の過ごし方やお金の使い方、親戚とのお付き合いの考え方などなど、

「え、なんで!?」とその違いにびっくりしたり、それが原因で喧嘩に発展してしまったり……。

 

ましてや、子どもが生まれると生活はガラリと変わり、家事の分担、教育方針、子育てで大切にしたいことなど、日常の些細なことから家族の未来を決める大きなことまで、それぞれの価値観に影響されることはたくさんあります。

 

付き合いが長く、お互いのことはある程度わかっているつもりだった私たち夫婦ですが、いざ話し合ってみると、考え方や価値観の小さなズレがたくさん。

 

誰しもそうかと思いますが「家族みんなで楽しく、心地よく暮らしたい」という思いは一緒だったので、月に1回ほどの「家族会議」をはじめ、日々の何気ないことでも何か感じた時には”わかってるつもり”にせず、話し合うようにしてきました。

 

そのなかでも、お互いの「価値観」を知るためのワークを一緒にしたところ、新たな気づきがたくさんあっておもしろかったので、ご紹介したいと思います。

 

*いろんなツールを使ってお互いの「価値観」を知る

今困っていること、相手にしてほしいことなど、具体的な自分の意見や思いを相手に伝えるのは、タイミングによっては喧嘩になったり気まずさを生んだりしてしまうもの。

お互いが感情的にならずに、本音に触れつつ共にこれからのことを考えていけるような「対話」の時間を持つのは難しいこともあります。

 

その前の段階として、行動や考え方の元となるお互いの「価値観」を知っておくことは、相手のことも自分のことも理解しやすくなり、家族としてのバランスを考えていく時にとても役に立つように思います。

 

一緒に過ごしたり、日々会話するなかで相手の価値観に触れることもできますが、自己理解やパートナーシップについて書かれている本などを参考にすると、より理解しやすいです。

最近は気軽に利用できるサービスもあるので、そういったものを利用するのもオススメです。

八木仁平『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(KADOKAWA)

この本は”本当にやりたいこと”を見つけるための自己理解メソッドについて書かれていて、最近自分のために買った本ですが、そのなかで「価値観(大事にしていること)を見つける」方法がわかりやすかったので、一部ご紹介したいと思います。

 

<質問に答えて価値観キーワードをリストアップする>

・「尊敬する人、友人、好きなキャラクターは誰ですか? その人のどんなところを尊敬していますか?」

・「幼少期や思春期にあった、今の自分に一番大きな影響を与えている出来事や経験はなんですか? 自分の価値観にどう影響を与えましたか?」

・「自分の子どもを育てたり、他人に助言する時に、一番伝えたいのはどんな行動で、一番伝えたくないのはどんな行動ですか?」

 

お互いに質問し合いながら、自分の価値観につながる質問に一つひとつ答えていくと、自分自身でも「あ、こんなことを大事に思っていたんだ」と気づいたり相手の意外な一面を知ったり、純粋に面白くてワクワクしました。

 

なかでも、「自分って人生で何を大事にしていそうか? できれば具体的なエピソードも含めて周りの人に聞いてみる」ことは、自分目線だけでない”自分”を知ることになり、とても興味深かったです。

<質問の答えで出てきたキーワードをグループに分ける>

質問に答えていくと、価値観のキーワードが浮かび上がってきます。

それらを一つひとつ付箋などに書きとめて、似たもの同士のキーワードを集めて4〜6つのグループに分けます。

それぞれのグループの共通するキーワードをひとつにまとめたら、どんな価値観キーワードになるか、考えます。

そこで出てきたキーワードが大切にしている価値観だと言えます。

 

こんな感じで進めていくと、浮かび上がってきたキーワードは2人ともまったく違っていました。

夫は、成長・対話・探究心など自己の内的・社会的な充実を大切に考えているのに対して、私は家族・伝統文化・受容など、暮らしや身近な他者の存在に意識が向いており、古き良きものを大切にしたいという思いもありました。

 

普段の生活のなかで「好きなこと」や「考え方」は共通している部分もたくさんありますが、その元となる価値観は重なる部分はあまりなく、相手のことをわかっていたようで、自分軸で見てしまっていたこともいろいろあったなぁと、反省と気づきを得て、新鮮な気持ちになりました。

 

家族やパートナーと一緒に過ごしていくにあたって、「お互いの価値観を知る」ことでコミュニケーションがよりスムーズになったり、家族としての長い未来を見据えた話し合いも行いやすくなっていることを日々感じています。

 

ちなみに前述のパートナーシップに特化したサービスですが、例えば『ふたり会議』というサービスでは、結婚、お金、キャリアなど各テーマに沿って質問に答えていくだけで、それぞれが理想とする夫婦(家族)生活のあり方が見えてきて、パートナーと価値観の共有が気軽に行えます。

最初の一歩としても利用しやすいので、気になった方は調べてみてくださいね。

お互いを理解して尊重しあえる関係に

コロナウイルスによる外出自粛や在宅勤務などの生活スタイルの変化は、パートナーや家族の関係性にも少なからず影響を与えています。

これまで当たり前だったことが急に大きく変化したことで、先が見えない不安や、日々過ごすなかでストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。

 

だからこそ、今後ますます一番身近な人と心地よい関係でいられることは、人生の充実や幸せにつながっていくように思います。

 

怒りは相手への期待から起こるもの、とはよくいう話ですが、お互いのことを理解していたら、不要な期待をする必要も諦める必要もなくなりますよね。

 

子育ても同じようで、まだ小さい娘も家族の一人として、本人の気持ちを大切にしながら関わることを一番に考えています。

 

これからの長い人生を共に歩むパートナーだからこそ、まずはお互いの価値観を知ること、そのうえで対話を重ねて尊重し合える関係になっていけたらいいなと思っています。

【連載】キコの「暮らしの塩梅」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
[連載企画]人を癒す希望の火を灯す(第2話)キャンドル・ジュンさん
独自記事 【 2021/3/15 】 Art & Culture
(第1話)に続き、今回の副編集長対談はキャンドルアーティストCANDLE JUNE(キャンドル・ジュン)さんとオンラインで行いました。 キャンドル・ジュンさんは、1994年よりキャンドル制作を始め、2001年より平和活動『Candle Odyssey』を開始。紛争地や被災地を巡り、キャンドルに火を灯す活動を行っています...
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【Prologue】
独自記事 【 2021/3/1 】 Health & Beauty
20年以上、トップモデルとして活躍。究極の美の世界で生きてきた冨永愛さん。ランウェイを歩くその一瞬のために、美を磨き続けてきた。それは、外見だけではない。生き方、生き様をも投影する内側からの輝きがなければ、人々を魅了することはできない。「美しい人」冨永愛さんが語る、「“私(美容・健康)に良くて、世界(環境・社会)にイイ...
女優ののんさんがSDGsを広めるためのキャラクターを発表!
独自記事 【 2020/11/9 】 Art & Culture
朝日新聞社は10月11日(日)~15日(木)に、民主主義や気候変動、SDGsなどコロナ禍で浮上した問題や世界の変化について話し合う「朝日地球会議2020」をオンラインで開催しました。「SDGsしないのん?」と題したセッションには、人気女優ののんさんや国連広報センター所長の根本かおるさん、ニュースサイト「withnews...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
【ethica-Tips】私によくて、世界にイイ。サステナブルなチョコレート3選
独自記事 【 2020/10/26 】 Food
チョコが恋しくなる季節。温かな飲み物と一緒に口に含むと、とろ〜り美味しさが溶け出します。常温で置いておいても溶けにくい秋冬は、まさにチョコの旬。 というわけで今回は、サステナブルなチョコレートのお話。買うことで生産者の暮らしとつながるフェアトレードなアイテムや森林保護の視点から生まれたエシカルなチョコなど3種類をご紹介...
ワールド主催「246st.MARKET」イベントレポート 4人の環境アクティビストをethicaが独占インタビュー
独自記事 【 2020/10/26 】 Home
ワールド北青山ビル1階で10/14〜10/18に行われたポップアップイベント『246st.MARKET』(ニイヨンロクストリートマーケット)。“GOOD FOR FUTURE”をコンセプトに、クリエーターたちとともに未来を創造するプロジェクトです。3回目を迎えた今回は「サーキュレーション・ライフスタイル」をテーマに、サ...
【ethica副編集長対談】RICCI EVERYDAY 仲本千津さん(前編)
独自記事 【 2021/2/15 】 Fashion
今回の副編集長対談はウガンダ発のファッションブランド「RICCI EVERYDAY(リッチーエブリデイ)」創業者の仲本千津さんを訪ねました。 「RICCI EVERYDAY」は、豊富なバリエーションのアフリカンプリントの中でも、ひときわカラフルでプレイフルな生地を使用し、デザイン性のみならず機能性も兼ね備えたバッグ...
【ethica編集長対談】「ECOALF」創業者 ハビエル・ゴジェネーチェ氏
独自記事 【 2019/12/23 】 Fashion
スペインのファッションブランド「ECOALF」の日本第1号店が2020年3月、東京・神宮前にオープンすることになり、先日、都内でその発表会が行われました。 「ECOALF」は世界中で脱プラスチックの動きが広がる中、環境を守りながらペットボトルや漁業用の網などといった海洋プラスチックごみを再生して作った機能的な衣類や靴、...
ファッションデザイナー石川俊介さん『背景が見えにくいファッション産業への疑問』
独自記事 【 2019/12/16 】 Fashion
エシカルなコーヒーの調達率 99 % を達成したことにちなみ、9月9日に全国のスターバックス店舗で2015年から行われている「99 キャンペーン」。特に、同キャンペーンが初めて実施された、中目黒の「スターバックス リザーブ®️ロースタリー 東京」では、バリスタによるコーヒーの生産過程についてのマイクパフォーマンスが行わ...
SDGsは「自分の暮らしの中」で向き合う。
sponsored 【 2019/11/25 】 Home
気候変動やグローバル化で深刻化する問題に対応するため、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)。貧困や格差の解消、地球環境の保全などをめざし、全ての国連加盟国が2030年までに取り組む行動計画だ。企業は単なる社会貢献ではなく、本業を通じた活動が求められている。ボルネオ島の生物多様性保全やアフリカ・...
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【chapter1-1】
独自記事 【 2021/3/29 】 Health & Beauty
ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。  美しいひとが語る「モデル」とは?
モデルのマリエが「好きなことを仕事にする」まで 【編集長対談・前編】
独自記事 【 2018/12/24 】 Fashion
昨年6月、自身のファッションブランドを起ち上げたモデル・タレントのマリエさん。新ブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカルマリエデマレ、以下PMD)」のプレゼンテーションでは、環境に配慮し無駄を省いた、長く愛用できるプロダクトを提案していくと語りました。そして今年9月、ファッションとデザインの合同...
「エシカルファッションってなに?」 ピープルツリーの場合
独自記事 【 2019/9/20 】 Fashion
日本とイギリスで展開するフェアトレード専門ブランド「ピープルツリー」。人にも地球にも良いライフスタイルを提唱するエシカルファッションのパイオニアともいえるその活動は、ethica編集部でも創刊以来、大先輩としてその歩みに倣って参りました。 エシカルな気づきをテーマに情報発信を続けてきた私たちethicaは今年6周年を迎...
美しき理系アーティスト、スプツニ子!さんに伺いました!(前編)「質の高い教育をみんなに」
独自記事 【 2019/9/28 】 Art & Culture
9月22日(日)〜29日(日)のSDGs週間(*)にフェイスブック ジャパンが開催している「Facebook Fundraisers for SDGs」で、「質の高い教育をみんなに(SDGsの目標4)」を達成するため、アメリカのNPO団体「Girls Who Code」への募金キャンペーンを立ち上げたスプツニ子!さんに...
国木田彩良−It can be changed. 未来は変えられる【Prologue】
独自記事 【 2020/4/6 】 Fashion
匂い立つような気品と、どこか物憂げな表情……。近年ファッション誌を中心に、さまざまなメディアで多くの人を魅了しているクールビューティー、モデルの国木田彩良(くにきだ・さいら)さん。グラビアの中では一種近寄りがたい雰囲気を醸し出す彼女ですが、実際にお会いしてお話すると、とても気さくで、胸の内に熱いパッションを秘めた方だと...
The Breakthrough Company GO クリエイティブディレクター 砥川直大さん(前編)
独自記事 【 2020/4/20 】 Fashion
世界中で脱プラスチックの動きが広がる中、ペットボトルや魚網などの海洋プラスチックごみを再生して作った衣類や靴、かばんなどを次々に発表。現在ヨーロッパを中心に大きな注目を集めているスペイン生まれのファッションブランドが「ECOALF」です。この3月、日本第1号店が東京・渋谷にオープンしましたが、開店にあたり「地球の資源を...
蜷川実花×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/7/13 】 Art & Culture
渋谷パルコのPARCO MUSEUM TOKYOで新作個展「東京 TOKYO/MIKA NINAGAWA」を開催した写真家で映画監督の蜷川実花さん。蜷川さんの新作写真集「東京 TOKYO」の刊行を記念して行われたもので、会場には「東京に生まれ育ち、この街しか住んだことがない」という蜷川さんが「大事なものすぎてなんだか手...

次の記事

アジア初上陸の都市型農場野菜Infarmがスーパーの店内で育てた新鮮野菜を提供
お気に入りのデザインがきっと見つかる。障がいを持つクリエイターの自立支援にも繋がる個性派マイバッグ

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます