家にいる日は三度、長い時間を過ごすことになる台所。
私にとって台所は、使い勝手をよくするためには妥協したくない場所です。
「ごはんを作る」。その間に棚を開け閉めしたり、冷蔵庫からものを出し入れしたり、調味料の蓋を開いたり閉じたり、器具やお皿を使ってすすいで、拭いて戻して……なんと工程の多いことか。
その際、「あれ、どこだっけ?」、「これを出したいのに、手前のものをどけなくちゃ」とスムーズに調理が進まないと、一つひとつは些細なことでも積み重なってくると煩わしさを感じます。
わが家のキッチンは、まな板を置いたら洗いかごは置けないくらいのこじんまりとした作業スペースに、限られた収納。
それでも、あれこれ試行錯誤するなかで、少しずつ私にとって使い勝手の良い空間になっていきました。
そんな個人的なこだわりの詰まった台所ですが、長い間、頭を悩ませていたのが調味料置き場です。
塩、砂糖、胡椒、醤油、みりん、油、ごま、片栗粉にスパイス。頻繁に登場する彼らをどこに収納するかが、心地よくお料理できるかどうかに関わってきます。
理想の置き場所の条件は、必要なものがすぐ手に取れて、掃除が楽なこと(油ハネなど気にしなくていい場所)。
あちこち置き替えてみたり、通販カタログや家具屋さんでいろいろな製品を検討してみたりするものの、スペースや見た目などの条件を満たしてくれるものには出会えず……。悩んだ結果自分で作ることに。