(第15話)「ごきげんがたくさん詰まったこの夏のキャンプ〜1日目」【連載】かぞくの栞(しおり) 暮らしのなかで大切にしたい家族とwell-being
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(第15話)「ごきげんがたくさん詰まったこの夏のキャンプ〜1日目」【連載】かぞくの栞(しおり)

心身ともに健康で、社会的にも満たされた状態であることを意味する「well-being」。

一人ひとりがwell-beingであることが、社会や環境をより良くしていくことにつながるのだと思います。

では、「私にとって良い状態」ってどういうものなんだろう?

そのヒントは、意外と何気ない日常の中に散りばめられているのかもしれません。

新しく何かを始めるのも大切だけど、まずは身近な人や自分が「ごきげん」でいることから。

家族と過ごすなかで感じる、そんな一瞬一瞬を切り取って、綴っていけたらと思います。

先月、学生の頃からの友人たちと2泊3日のキャンプに行ってきました。

車で北に2時間ほど走ったところにある湖畔のキャンプ場で、毎年のように訪れているお気に入りの場所です。

 

渋滞を避けるために早朝に出発して、道の駅でお昼ごはんを調達し、みんなが集まるまで予約したテントサイトで一休み。

北上すれば暑さも多少は和らぐかも? なんて考えは甘く、ジリジリと肌が焦げそうなくらい強烈な日差しが容赦なく照りつけます。

 

全員集合したら、滞在中快適に過ごすために、影や風向き、動線を考えつつテントやタープを設営。

キャンプ経験豊富な友人たちは手慣れたもので、みるみる間に空間が整っていきます。

設営が済んだら、歩いて2分もかからない距離の湖へ。

火照った体に少しひんやりとした湖水がちょうどよく、みんな次々に飛び込みます。

 

「このうみ、すっぱく(しょっぱく)ないで!」先日行った海との違いに驚く3歳の娘。

隣で小学生くらいのお姉ちゃんが顔をつけてバタ足で泳いでいるのを見て、「できるで、みててな!」と見よう見まねで手をつないだ状態でチャレンジしたり、浮き輪で遠くまで連れて行ってもらったり。

普段はとっても怖がりなのに、いつの間にか足がつかなくても全然へっちゃらです。

 

海と違って潮のベタつきもないので上がるとさっぱり。「もう今日のシャワーはこれでいっか〜」なんて、そんなゆるさも良しとなるのもまた、キャンプの醍醐味かもしれません。

晩ごはんは、友人が捌いて持ってきてくれた鹿肉のカレーライス。

スパイスから調合して作ってくれたそのカレーはとっても美味しくて、大きなお鍋があっという間に空っぽに。獣臭いイメージのある野生のお肉ですが、全く臭みを感じないうえに柔らかく、鹿肉の印象が覆されます。

 

直売所で買った地元産のとうもろこしは、サッと蒸すとびっくりするほど甘くてプリプリで、とうもろこしが大好きな娘のお皿は、みるみる間にかじり終えた芯でいっぱいに。

友人のお手伝いをして、一緒に作ったきゅうりの塩昆布あえも食卓に並び「これつくってんで!」とニコニコご機嫌です。

 

日暮れとともに焚き火を起こして、大人はお酒片手に網の上でイカやチーズなどちまちま焼きながら、お互い近況を喋ったりくだらない冗談を言い合ったり。

だんだんと暑さが和らいで湖から吹きぬける風が心地よく、パチパチはぜる焚き火の音を聞きながら過ごすこの時間は本当に贅沢だなぁとしみじみ。内側からじんわり満たされていくのを感じます。

生きるために必要なことって本当はとてもシンプルなはずなのに、気がつけばいろいろなことに追われる日々。

 

気のおけない仲間たちと一緒にごはんを作って食べて遊んで、焚き火を囲んで喋って寝る。

自然のなかで生活すること自体を楽しむキャンプは、そんな毎日を見つめ直し、本当の豊かさを思い出させてくれるように思います。

 

気がつけばもう夜更け、一日全力で遊び早々にコテンと寝落ちした娘を起こさないよう、自分も静かに横になり、心地よい疲労感とともに眠りについたのでした。

 

〜2日目に続きます〜

【連載】キコの「かぞくの栞」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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