TBS秋沢淳子さん鼎談(第6話)グローバルとインターナショナルの違い
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TBS秋沢淳子さん鼎談(第6話)グローバルとインターナショナルの違い

TBS 秋沢淳子 Photo=Eijiro Toyokura ©TRANSMEDIA Co.,Ltd

パシフィコ横浜で開催された「サステナブル・ブランド国際会議2022横浜」(SB 2022 YOKOHAMA)に基調講演の1人として参加されたTBSの元アナウンサーで現在は総務局CSR推進部で部長を務める秋沢淳子さん。

社業以外でも2000年に国際交流・教育支援・国際協力をテーマにしたNGO団体「スプートニクインターナショナル」を設立しスリランカで積極的に活動するなど多方面で活躍されています。

そんな秋沢さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎、副編集長・萱島礼香がお話をお聞きしました。

ホームステイの受け入れによる異文化交流

萱島: 留学生というと、私もショートホームステイの受け入れをしたり、神田外語大学が近いので、そこに来ている留学生を受け入れたりしたことがあります。

秋沢: それはとてもいいことなさっていますね。1回でもホームステイを経験して、外国の人と生活をともにすると文化の違いが本当に見えてくるんです。

萱島: そうなんですよ。

秋沢: えーっ、それってそうやってするの(笑)みたいなことが結構ありますもんね。

萱島: うちに来るのはアメリカ人が多いんですが、朝の挨拶から違っていて「今日のママのお洋服、とっても素敵ね」とか、ちょっとしたことを褒めてくれたり声がけがすごくポジティブなんですよね。そういうささいなことが学びにつながっていますね。

秋沢: 彼らにとっても、例えば、お風呂の使い方を説明するとビックリしますよね、全然違いますから。アジアの子を受け入れるともっと違っていて、トイレで紙ではなく水を使う文化の子が来ちゃうと、今はウォシュレットがあるからいいですけど、昔だとトイレに水をまかれて水浸しになったりしました(笑)。

萱島: 生活習慣が全く違いますものね。

秋沢: お互いに「へぇ、そういう考えで生活しているんだ」ということを理解し尊重し合わないと、変な誤解がうまれちゃいますよね。宗教とか価値観とか考え方の違いで紛争が起こるというのはよくあることなので、お互いに確認しあいながら、“誤解”という小さな火種を潰していくのが大事。

みんな一緒がいい日本人は違いはいけないことだと考えがちだけど、そうじゃなくて、違っているというのは多様性を生み出すし、素晴らしいことなんだということをみんなが理解して「あなたの国では手で食べるのね。日本でもおむすびは手で食べるわよ。いっしょだね」みたいな、そういう柔軟なとらえ方ができる若者たちを1人でも多く輩出していくことが、世の中を平和で魅力的な社会にしていくんだとおもいます。

だから、全世界を均一にするというのは逆によくないと思います。私はグローバルというよりもインターナショナルがいいなと思っていて、そっちのほうがみんなにとって幸せな地球になるはず!って感じています。

TBS 秋沢淳子 Photo=Eijiro Toyokura ©TRANSMEDIA Co.,Ltd

欧州の成熟した社会やエコロジカル、サステナビリティ

大谷: 実は僕、2012年に会社員生活にピリオドを打ち起業しました。前職では企業のマーケティング相談業務を4年程しておりました。その時、オーガニックコスメ・ブランドさんを長らく担当していたこともあり、海外の情報にも触れる機会が多く、欧州の成熟した社会やエコロジカル、サステナビリティについて興味を持ちました。日本の場合、戦後の焼け野原から3種の神器(50年代は白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫、60年代以降はカラーテレビ・クーラー・クルマ)を大量生産してモノを得ることが幸せという時代がずっと続いて、僕らの世代になるとクルマを買うとか家を買うのが幸せという時代になってくるんですけど、今の若い子たちは生まれた時から便利なものが全部揃っています。そうなってくると商品を手に入れたいというよりも、その商品の背景はどうなのかみたいなところが大事になってきて、それこそが成熟した社会だと思うんですよ。それで、この先もっとそうなるだろうと思って「ethica」を2013年に立ち上げました。

「ethica」の立ち上げを発表した時、エシカル・コンシューマーという言葉はもともとイギリスから始まっているんですけど、それをそのまま翻訳して僕がこういうのがあるんですよってやっちゃうと、グローバルというか、そもそも業態が通信社になってしまうので、日本でやるならアレンジして日本の地域性や文化を意識した形でカルチャーマガジンとして発表しました。そういう意味で「ethica」では日本の伝統文化とかも積極的に発信していて、秋沢さんがさっきおっしゃっていたように、グローバルとインターナショナルの違い、日本ってこうなんだよっていうのをちゃんと説明できるのがインターナショナルで、自分たちのナショナルを知らないとインターナショナルにはなれないんです。英語がしゃべれればインターナショナルというのは大きな間違いです。

秋沢: ホントに大谷さんのおっしゃる通りですね。私もそう思います。

私にとって留学先がニュージーランドだったというのはラッキーでしたね。それに私のホストファミリーが、これが運命のいたずらかもしれませんが、ホストダディは外交官でした。だから、私がホームステイする前はパプアニューギニアの大使館にいて、私を1年間受け入れた後はカナダのニュージーランド大使館に行って、その次はフランスと世界中を飛び回っていた人でした。だから、留学が終わって大学生になり、ホームステイ先に遊びに行くとなると私はフランスに行くわけですよ(笑)。

そういうインターナショナルに働くホストパパとママでした。しかもパパは純粋なニュージーランド人でしたが、ママはベルギーに亡命したロシア人の家庭に生まれた人で母国語はロシア語、そだったのはフランス語、15歳の時にアメリカに移民をして、そこから英語を学んだ人だったので、3か国語がペラペラでした。なおかつ、ママ自身も15歳の時に英語をゼロから学んだわけです。だから、私のような留学生の気持ちがよく分かってくれていました。そんな家庭だったから毎晩、「天皇陛下とはどういう存在なのか?」とか「華道というのはどういうものなんだ?」「日本の国会はどういう仕組みになっているんだ?」と沢山質問されるんですよ。そんなこと、留学したばかりの高校生が英語で答えられるわけがないじゃないですか(笑)。

それでも泣く思いで辞書を引いて一生懸命説明しているうちに、英語がしゃべれるようになりました。

(第7話に続く)

 

続きを読む(第7話)>>>

 

秋沢淳子

株式会社TBSテレビ/株式会社TBSホールディングス

総務局 CSR推進部 部長、DigiCon6 Asia事務局 海外ディレクター

一般社団法人 Sputnik International
創設理事

公益財団法人 AFS日本協会
理事

ethica副編集長 萱島礼香

法政大学文学部卒。総合不動産会社に新卒入社。「都市と自然との共生」をテーマに屋上や公開空地の緑化をすすめるコミュニティ組織の立ち上げを行う。IT関連企業に転職後はwebディレクターを経験。主なプロジェクトには、Sony Drive、リクルート進学ネットなどがある。その後、研究機関から発足したNPO法人に参加し、街の歴史・見どころを紹介する情報施設の運営を担当した。2018年11月にwebマガジン「ethica」の副編集長に就任。

聞き手:ethica編集長 大谷賢太郎

あらゆる業種の大手企業に対するマーケティングやデジタルの相談業務を数多く経験後、2012年12月に『一見さんお断り』をモットーとする、クリエイティブ・エージェンシー「株式会社トランスメディア」を創業。2013年9月に投資育成事業として、webマガジン「ethica(エシカ)」をグランドオープン。2017年1月に業務拡大に伴いデジタル・エージェンシー「株式会社トランスメディア・デジタル」を創業。2018年6月に文化事業・映像事業を目的に3社目となる「株式会社トランスメディア・クリエイターズ」を創業。

創業10期目に入り「BRAND STUDIO」事業を牽引、webマガジン『ethica(エシカ)』の運営ノウハウとアセットを軸に、webマガジンの立ち上げや運営支援など、企業の課題解決を図る統合マーケティングサービスを展開。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

ethica編集部

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