「ショッピングは投票である。楽しくバイコットをしよう!」生駒芳子さんと竹村伊央さんの対談 オーガニックライフTOKYOレポートvol.2 【エシカルファッション対談編】
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「ショッピングは投票である。楽しくバイコットをしよう!」生駒芳子さんと竹村伊央さんの対談

「オーガニックライフTOKYO」は、ヨガライフ、ベジライフ、エシカルライフ、ワインライフの4つの分野が融合した新しいライフイベント。その第1回が、2014年4月25日から27日に3331Arts Chiyodaにて開催されました。

エシカルライフTOKYOのパートでは、エシカルファッション情報サイトを運営する Ethical Fashion Japan(EFJ)がイベントを開催し、屋上のマーケットではエシカルブランドが様々な商品を販売。「エシカル」がより身近に感じられる工夫が随所に見られました。

今回のレポートでは、EFJのイベントで行なわれた対談の内容をご紹介。ethicaでもおなじみのファッションジャーナリストの生駒芳子さんと、EFJの竹村伊央さんの対談。竹村さんが生駒さんに、これからのファッションについての質問をしました。

生駒さんがエシカルファッションとして伝統工芸に注目するわけ

「エシカルファッションは、単なるトレンドではなく、日本人がもつ道徳感や自然と共生する感覚を呼び起こすもの」という生駒さん。この日、生駒さんが身につけていたのは「132 5. ISSEY MIYAKE」の再生ポリエステルを使った洋服に、再利用素材のラグジュアリーなバッグ「カルミナ・カンプス」のトマト缶を使ったバッグ。スマートフォンのケースは伝統工芸である蒔絵のついた会津塗のもの。生駒さんは伝統工芸を使ったものをエシカルファッションとして注目していると言います。

その理由は、伝統工芸のものは丁寧にオーガニックで作られているから。また、伝統工芸には、日本の美意識やものづくり力がぎゅっと凝縮されています。加えて欧米のラグジュアリーブランドは伝統工芸から生まれているのに、日本には伝統工芸から生まれたブランドがありません。そこで生駒さんは現在、日本の伝統工芸に従事する職人さんの仕事を未来に継承していくための仕事をしているのだそうです。

消費者にできることは「エシカル」を消費の判断基準にしてバイコットをすること

一般の消費者はエシカルファッションにどうやって関わっていけば良いのでしょうか。それに対して生駒さんは、こう教えてくれました。

「お買い物をするときの判断基準に、『トレンドである』とか『人に自慢できる』というのに加えて『エシカルである』というものを加えてみてはどうでしょうか。ショッピングは投票のようなもの。自分がよいと思うものを買って、それが多くの人の支持を集めれば、世界はお買い物によって変えられます。自分も楽しめるけれど、未来にもつながるようなお買い物をするバイコットをすればいいのです」

竹村さんも、「全部エシカルファッションでなくてはダメ」といった閉じた発想ではなく、自由な発想でエシカルファッションを楽しんでほしいと会場に向けて提案し、対談を終えました。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

FelixSayaka

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