ありがとう エシカリスタVol.26 Ethical Fashion Japan代表 竹村伊央さん
Blog
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram

5月は母の日でしたし、今月は必ず1回は「ありがとう」と言うのではないでしょうか? あらためて、自分の素直な気持ちを相手に伝えるというのは、お互いにとって気持ちの良いものですよね。

今回は「エシカルな働き方」について考えてみようと思います。イギリスにいた頃から気になっていたのですが、始めたてのまだまだ小さいブランドを起こしたばかりのときは、いつかの至福の環境を夢みて今はがんばろう!って思うものですよね。仕事の時間に制限はなくなり、プライベートと仕事の区別ができなくなる。とにかくがんばる! ということだけを考えて奮闘する。あるエシカルデザイナーは、自分の部屋を完全アトリエにしてしまい、ベッドも売り、自分は使用済みマテリアルの上で寝るという生活をしていました。

聞いただけで、過酷な労働環境ですよね。その人は途上国にフェアトレードでものづくりをしていますし、リサイクルも取り入れてデザインをしているのですが、自分のことは二の次。これでは「エシカル」とは呼べませんよね?

エシカル=思いやりとよく言われますが、これは「相手」に向けて使われることが多いですよね。でも、この「思いやり」はやはり自分へのベクトルとしても機能しなくてはいけないと思うのです。自分は悲惨な状況でも、相手が幸せだったら良いなんて関係は長続きしません。お互いwin=winの関係だからこそ、生まれる幸せがエシカルだと思います。

先日、協力させていただいたイベントが、目標を遥かに超えて大成功に終わりました。このイベントのためにみんなで協力した時間はとても長く、ミーティングもいっぱいしましたし、細部まで確認し合うメールの嵐でしたが、当日はだからこそ、スムーズに物事が運んだのではないかなと思います。特に印象的だったのが、そこに関わる全てのスタッフがみんなのために行動していたこと。そしてなにより、自分も輪に入って楽しんでいたことでした。新鮮なエシカルな働き方を間近に体験できてとても良い機会になりましたし、逆にパワーをもらいました。やはりそこには、「ありがとう」という言葉は飛び交っていましたし、みなさんが仕事をしながらも笑顔の絶えない現場でした。終わった後の充実感は半端なかったですねぇ。なんか、学生の頃に好きな子と遊んだ帰り道のような。少し寂しくて、でも頭の中はまだあの楽しい時間で満たされていて。久しぶりにそんな気持ちになれてすごく感謝しています。なんとか、これを次の自分のステップにして、環境を良い方向に変化させていきながら、お仕事していきたいと思いました。

せっかくです、みなさん! 自分を労ってみましょう。そして、周りの同期や職場、家族に「ありがとう」「がんばってるね!」「いいね!」と声をかけてみてはいかがですか? 最近はお天気も良いですし、気分も上がりますよね。そんな気分のまま、相手に一言素直な気持ちを掛けられたら、すごく円滑にものごとがまわるような気がします。

本記事はETHICAL FASHION JAPANに2014年5月15日に掲載されたものです。http://www.ethicalfashionjapan.com/2014/05/thank-you/

◇◆お知らせ◆◇

横浜タカシマヤにエシカルブランドが勢揃いするEFJのセレクトショップ「Ethical is the Better Choice」が期間限定で再び登場します!

全国の髙島屋で開催される、地球にやさしいライフスタイルを提案する「I Love the Earth.」キャンペーン期間中、エシカルなアイテムを一挙に揃えました。これほどのエシカルブランドが一度に見られる機会はありません! ぜひお越しください。

場所:横浜タカシマヤ4階 EVENT4
時間:午前10時~午後8時(横浜タカシマヤに準じる)
期間:2014年5月28日(水)〜2014年6月10日(火)

Ethical Fashion Japan代表  竹村伊央さん

1982年名古屋市生まれ。高校卒 業と同時に渡英し、イギリスでエシカルファッションが興隆しつつある2005年より、エシカルファッションムーブメントを作り上げたブランドの1つ、 JUNKY STYLINGに勤務。またスタイリストとしても活躍し、エシカルを中心としたスタイリングも手がける。2010年帰国後、2012年にEthical Fashion Japanを設立。同年に「ファッション×社会問題」をコンセプトにしたエシカルファッション誌「Emagazine」をローンチするほか、2013年3 月の1周年イベントでは日本初のエシカルファッションのショッピングイベントをエシカルブランド14社と開催。ファッションとしてエシカルを根付かせるさ まざまな取り組みを行う。

Ethical Fashion Japan

twitter :@ethicalJP

Facebook

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【ethica Traveler】 連載企画Vol.5 宇賀なつみ (第4章)サンフランシスコ近代美術館
独自記事 【 2024/3/20 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 本特集では、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブ...
【ethica Traveler】  静岡県 袋井市の旅 おいしいもの発見!
独自記事 【 2025/3/20 】 Work & Study
日本列島のほぼ真ん中で、駿河湾を囲むように位置する静岡県。その中でも、太平洋に面する西の沿岸部に近いところに袋井(ふくろい)市があります。東西の交流地点として、古くから人や物や情報の往来を支えてきた袋井市は、高級メロンやリゾート、由緒正しき寺院など、未知の魅力がたくさんあるユニークな場所です。今回は、そんな袋井市の中で...
冨永愛 ジョイセフと歩むアフリカ支援 〜ethica Woman Project〜
独自記事 【 2024/6/12 】 Love&Human
ethicaでは女性のエンパワーメントを目的とした「ethica Woman Project」を発足。 いまや「ラストフロンティア」と呼ばれ、世界中から熱い眼差しが向けられると共に経済成長を続けている「アフリカ」を第1期のテーマにおき、読者にアフリカの理解を深めると同時に、力強く生きるアフリカの女性から気づきや力を得る...
持続可能なチョコレートの実現を支える「メイジ・カカオ・サポート」の歴史
sponsored 【 2025/3/19 】 Food
私たちの生活にも身近で愛好家もたくさんいる甘くて美味しいチョコレート。バレンタインシーズンには何万円も注ぎ込んで自分のためのご褒美チョコを大人買いする、なんてこともここ数年では珍しくない話です。しかし、私たちが日々享受しているそんな甘いチョコレートの裏では、その原材料となるカカオの生産地で今なお、貧困、児童労働、森林伐...

次の記事

大宮でルミネ初のエシカルキャンペーン開催。下取りアイテム1点につきルミネ大宮で使える500円分のショッピングチケットも提供。 「rooms」がプロデュースする地球や社会に優しい選択をする新しいショッピングスタイル
「ショッピングは投票である。楽しくバイコットをしよう!」生駒芳子さんと竹村伊央さんの対談 オーガニックライフTOKYOレポートvol.2 【エシカルファッション対談編】

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます