【連載】季節のプラントベースレシピ (第5話)「シンプルだから美味しい、素材ひとつの人参のしりしり」
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【連載】季節のプラントベースレシピ (第5話)「シンプルだから美味しい、素材ひとつの人参のしりしり」

今回ご紹介するのは、材料は人参だけ、という超シンプルで超簡単だけど、とっても美味しくてアレンジの幅も広く応用も効く、万能なレシピです。

 

娘の大好物であり、人参嫌いの夫も「これはおいしいな」と認める(!?)、わが家ではほぼ数日置きに作っているのではないかというくらい定番中の定番。

そのままおかずとしてはもちろん、ごはんに乗っけたりサラダのトッピングにしたり、娘のお弁当に入れたりと彩りにもなる、日々の食卓に欠かせない存在です。

 

「しりしり」というのは沖縄の方言で千切りのこと。

一般的なレシピはしりしりした人参を油で炒めて、ポークやツナ、卵を加えてだし粉や醤油みりんで味付けします。

沖縄旅行で初めて食べたときその美味しさにハマり、お家でもレシピを再現してつくるようになったのが始まりでした。

 

次第に「これ入れなくても美味しいかも」と材料を減らしていくうちに、最終的に人参・油・塩だけに。

離乳食を終えたばかりの娘にも安心して食べさせられるし、むしろそのシンプルさが、どんなときもスッと体に馴染んでくれる感覚が心地よいなぁと感じるようになりました。

 

そんな長年愛してやまない人参のしりしりレシピがこちらです。

【素材ひとつの人参のしりしり】

<材料>

・人参 1本〜好みの分量(一本で約2〜3人分が目安です)

・好みの油(※) ひとまわし(大さじ1/2くらい)

・好みの塩 ふたつまみ(小さじ⅓分くらい、できれば昔ながらの製法で作られた自然塩がおすすめ)

 

※油を選ぶポイント

基本的には何でも大丈夫ですが、調理後いろいろアレンジしたい場合はクセのないこめ油や菜種油、太白ごま油などを使うのがおすすめです。洋風な感じにしたいときはオリーブオイル、コクがほしい時はごま油を。ごま油を使うとナムルっぽくなります。

<作り方>

①人参をたわしで洗ってヘタを切り、皮ごとしりしりする

スライサーがなければ、包丁で細めの千切りにする

②フライパンに敷き詰め、上から分量の油と塩を全体に振りかけふたをする。

③火をつけ、弱めの中火に調整する

※ここが少しポイントで、火が強すぎると水分が飛んで焦げたり、しっとり仕上がらなくなる。また弱すぎると火が通るのに時間がかかるし、ばらつきが出る

④こまめに様子を見つつ、途中何度か混ぜながら炒める

 

⑤全体がしんなりしたら味見をして好みの食感と塩加減に味を整え、火から下ろし完成

加熱具合はお好みで食感を残してもよし、ふんわりと歯ごたえがなくなるくらいまでしっかりと火を通しても美味しいです。

 

人参特有の青臭さが気になる時は、油を多めに、仕上げに醤油を小さじ1/2ほど回しかけると食べやすくなります。

 

人参には目や肌の健康を保つβカロテン(ビタミンA)やカリウム、食物繊維が豊富です。

皮の部分に多く含まれているそうなので、安全な人参が手に入ったときは、皮も含めまるごと使うと、余すことなく栄養を取ることができます。

 

人参は調理に油を使うことで油と相性の良いβカロテンの吸収力がアップするので、炒めものやサラダなど油と合わせて食べるのがおすすめです。

…アレンジ方法…

油を変えるだけでも風味は随分と変わりますが、油の種類に合わせてアクセントにオレガノやタイムなどのハーブ、クミンやコリアンダーなどのスパイス、すりごま、その他レモン果汁やにんにくなどを合わせるとまた違った味わいで美味しく食べられます。

 

このオイル蒸し炒めの調理法は、ごぼうやカブ、大根などの根菜をはじめ、青菜類、キャベツなども、素材の旨味を活かして美味しく仕上がります。

これからの季節だと、スナップエンドウや春キャベツ、アスパラなどがおすすめです。

 

シンプルだからこそ感じられる素材の旨味や甘味、じんわり体に染み込む満足感。

 

よかったら、美味しさも栄養もぎゅっと詰まった旬の野菜で、つくってみてくださいね。

今回の連載は如何でしたでしょうか。バックナンバーはこちらからご覧頂けます。

【連載】季節のプラントベースレシピ

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

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