社会課題解決に取り組むエシカルファッションブランド「Re:ADY B」
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社会課題解決に取り組むエシカルファッションブランド「Re:ADY B」

廃棄寸前の着物や帯をアップサイクルして、世界に1つだけのファッションアイテムを製作するファッションブランド「Re:ADY B」は、生み出す商品を通して4つの社会課題の解決に立ち向かいます。(記事:エシカちゃん)

やりがいをもって働いていますか?

今日の日本の社会において、「誰もが自分らしくやりがいをもって働いているか?」と問われたら、どんな答えを返すでしょうか。

障がいのある人、子育てをしている人・・。世の中、皆それぞれに事情を抱えているはずなのに、決められた枠組みに押し込んで、当てはまらない際は、各自、自分でどうにかしてくださいと突っぱねる社会――。そんな、自分らしくやりがいを持って働くとは程遠い社会の形を変えたいと、歩み始めたブランドをご紹介致します。

エシカルファッションブランド「Re:ADY B」

広島市を拠点として様々な社会問題に取り組む、株式会社瀬戸内ミライデザインが、障がいのある人の就労支援と共に、環境問題などの社会課題を解決する、エシカルファッションブランドをスタートさせました。

ファッションブランドの名は「Re:ADY B(レディビー)」。

取り扱うのは、着物や帯の生地をアップサイクルしたファッションアイテムで、日本の伝統技術が生んだ美しい素材を活かした商品作りを通して、下記の4つの社会課題解決に挑戦します。

社会課題① 障がいのある人の就労

就労継続支援B型事業所での就労は、知識やスキルを身に付ける訓練との名目から、雇用契約が結ばれない為、「賃金」ではなく(最低賃金等が適応されない)「工賃」という形で、報酬が支払われます。

令和4年度の工賃の全国平均は、何と「月額17,031円」。時給に換算すると、わずか「243円」です。

 

→Re:ADY Bの挑戦

就労継続支援B型事業所へ商品の製作の一部を業務委託し、成果物に応じた報酬を支払うことで、スキルを身に付ける機会と働く喜びとを両立させながら、低工賃問題の解決に挑みます。

社会課題② 着物の廃棄問題

手放された(着られなくなった)服の行方は、「リサイクルショップ等で古着として譲渡される」、「資源として回収される」、「ゴミとして廃棄される」の大きく3つに分けられます。

自身が服を処分する際、上記3つのうちの、どの方法を選択しているでしょうか?

公表されている調査結果(※)によると、3つのうち最も多い68%を占めるのは、「ゴミとして廃棄される」との処分法。半分以上の服が再利用されることなく廃棄されています。

※環境省HP調べ https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion

 

→Re:ADY Bの挑戦

日本中のタンスに40兆円規模で眠るとされる着物や帯。それら廃棄寸前の生地をアップサイクルすることで、環境への負荷軽減に挑みます。

社会課題③ 伝統文化の保護

担い手の不足、社会様式の変化などにより、伝統文化の衰退が進んでいます。

 

→Re:ADY Bの挑戦

日本の伝統文化と現代のデザインを融合した商品で、日本が育んできた美を国内外へ発信する(知らせる)ことに挑みます。

社会課題④ 女性の働き方

妊娠、出産への無理解、ハラスメント、性差別・・。築かれてしまった価値観は、徐々に溶解しつつありますが、それでも知らず知らずに染みついた固定概念により、自分らしく働くことが、未だに困難な社会です。

 

→Re:ADY Bの挑戦

Re:ADY Bで働くコアメンバーは、全員が子育て中の女性です。それぞれのライフスタイルに合わせたフレックスな働き方を実践し、社会に見せていくことで、女性の働き方改革へ挑みます。

8-way clutch bag

Re:ADY Bが取り組む様々な社会課題の解決を支えるのは、日本の伝統文化です。

例えば、1つで8つの持ち方が出来る「8-way clutch bag」は、日本の伝統文化から生まれた帯を再利用して作られています。

バックの表裏には柄の違う帯が使われており、手に持つ、肩にかけるといった用途による使い分けだけでなく、色や質感等も様変わりさせながら、多様な場面での使用に適用します。

そして全てが1点もの!!

使い勝手はもちろんのこと、日本の伝統美が織り込まれた8-way clutch bagは、海外の展示会でも、大好評を博しました。

生活―働く―社会は、地続きで繋がり合っているのではないでしょうか? 生活の中の困りごとは、社会の中の困りごと。その困りごとは、働く手段や、生み出すもの(商品)、関わる人によって解決出来るような気がします。生活―働く―社会の間に築かれてしまった垣根を取り払ってみたら、もっとユニークで多様な働くが、次々と飛び出してくるかもしれません。

記者:エシカちゃん

白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

エシカちゃん

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