GRAY is the new GREEN エシカリスタVol.5 Ethical Fashion Japan代表 竹村伊央さん
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GRAY is the new GREEN

こんにちは.

エシカのブログを書くようになって、もう少し、きちんと自分の考えていることを整理しようとしている近頃ですが、今日は最近気づいたエシカルのあり方を書こうかなと思います。

ある新聞社の方から取材を受けたとき、自分で話しながら気づいたことなのですが、「エシカルを世に広める」にはどうすれば良いのか? それは、グレーゾーンにいる人を増やしていくことなのではないか、と思ったのです。

「エシカル」というやり方、存在はまだまだ一般社会において、認知度激薄。そんな時期だからこそ、エシカルを伝えるために「グレーな表現の仕方」もあるんじゃないかと思います。

エシカルを知り始めた人や、これから知っていこうという方に、「急に生活全てをエシカルなものにしていくのは難しい」という意見をいただきます。そんな方にまず伝えたいのは、「もちろん、全て変えなくていいですよ」ということです。何がエシカルで何がエシカルでないか。自分の生活の中のコレがだめだからエシカルではない……そういうふうに、「白黒ははっきり付けなくてもいいんじゃないか」ということです。

前回のブログに書いたように、「まず、一歩」を踏み出せるように、全てが完璧でなくても良いんです。全てが白黒はっきり分別されていなくて良いと思うんです。本当にエシカルを取り入れるには「100」やらなければならないかもしれない。だけどまずは、「10」だけやってみよう。そう思っていただけると嬉しいです。

エシカルなやり方はそんなに簡単に全てできるわけではありません。時間と労力と、そしてお金も必要でしょう。なので、明日から急に100%やってみるなんて無理だと思います。逆に、「明日から100%やります」なんて言わないでほしい。時間をかけて、自分に心地よいスピードで取り込んでいってほしいな、と思います。だってそうでなければ、その時だけのモノで終わってしまうような気がするんですよね。

自分で納得して歩みだした道だからこそ、今後のどんな道においてもつながっていくんじゃないかって思います。まずは、肩の荷を落として、グレーから初めて、それがいつの日にか、かぎりない白に近づいている、というのが理想かもしれません。

ファッション業界にはかなりたくさんのブランド・企業があります。そこに新たに別枠としてエシカルファッション業界があるわけではないと思います。たぶん、まだ世には知られていないけど、自分たちのやり方でエシカルな商品を作り出しているブランドもあるだろうし、商品は確かにエシカルとは言えないものでも、社内ではものすごく環境や働いているスタッフに配慮したやり方で運営されている会社だってあるでしょう。

まだまだ、認知されていない「エシカル」のやり方が、みなさんの身近なところで実践されていると思うんですよね。そんなところを今後もEFJでは取材できたらなぁーって、EFJスタッフと話していたところです。

Ethical Fashion Japan代表  竹村伊央さん

1982年名古屋市生まれ。高校卒業と同時に渡英し、イギリスでエシカルファッションが興隆しつつある2005年より、エシカルファッションムーブメントを作り上げたブランドの1つ、JUNKY STYLINGに勤務。またスタイリストとしても活躍し、エシカルを中心としたスタイリングも手がける。2010年帰国後、2012年にEthical Fashion Japanを設立。同年に「ファッション×社会問題」をコンセプトにしたエシカルファッション誌「Emagazine」をローンチするほか、2013年3月の1周年イベントでは日本初のエシカルファッションのショッピングイベントをエシカルブランド14社と開催。ファッションとしてエシカルを根付かせるさまざまな取り組みを行う。

Ethical Fashion Japan

twitter :@ethicalJP

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