たまには「騒いだもん勝ち」なこともある!? エシカリスタVol.13 INHEELS共同代表 岡田有加さん
Blog
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
3,189 view

たまには「騒いだもん勝ち」なこともある!?

あたしはこれがいいの!私はこれが嫌なの!と声を大にして騒ぎ立てたところであんまりいいことがないのは、経験済みの方が多いのでは?自分の要求を騒ぐよりも、建設的に話し合って話し合いで解決するのが大人。

ところが、最近ファッション業界では「消費者が騒いでブランドが動く」というパターンが目立ちます。これは、数少ない「騒いだもん勝ち」の構図かも?

記憶にあたらしいのは、最近動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)のビデオでアンゴラウールの残酷な生産方法が明らかにされたのをきっかけにH&Mがアンゴラウールの生産を中断したこと。その際Zaraは特に行動を起こさずに生産を続行しましたが、消費者からの圧力に根負けして約1か月後にアンゴラウールの生産を中止しました。

HMが生産中止を発表した際、ZARAもそうするべき!という署名を募るリンクがフェイスブックでシェアされており、私もサインし更に友人たちにシェアしました。その主張が聞き入れられた時には、「あ、ほんとに届くんだ・・・」と思ったと同時に、「騒いだかいがあったぜ!!」ととっても力強い気分になったことを覚えています。

それで思い出したのが去年4月の大事故、欧米ブランド向けに服を作っていたバングラディッシュの縫製工場Rana Plazaの崩壊事故。1129人もの犠牲者を出したこの大惨事のあと、多くのファッションブランドがバングラディッシュの工場の安全基準を定めた法的拘束力のある協定 (Accord on Fire and Building Safety in Bangladesh) にサインしました。いくつかのブランドは率先してサインしましたが、TOPSHOP等を擁するARCADIAグループ等、腰が重かったブランドの後押しをしたのは消費者。消費者からの要求・圧力でサインしたブランドが沢山あります。

安いこととデザインだけが服選びの判断基準でなくなってきていることが、消費者の「騒ぐ」力で巨大ブランドにも伝わり始めた2013年。2014年も、私達がおばあちゃんおじいちゃんになった時に後悔しない世界を作るため、ひとつひとつの選択を意識していきたいですね。

(写真は前述のRana Plazaで建物崩壊前に作られたことがほぼ確実なジーンズ。先日ロンドンに行った時に、PRIMARKのお店で買ってきました。10ポンド、約1700円。どこにでもありそうなジーンズですが、これを作った工場であんなことが起こっていると知ったら、騒ぎたくもなりますよね・・・。)

—お知らせ―

2/14日(金)13:30-16:00

一般財団法人対日貿易投資交流促進委員会(MIPRO

途上国商品輸入ビジネス支援セミナー<2人の女性起業家が語る『私の輸入ビジネス』>(参加費1000円)

INHEELS岡田が登壇、輸入ビジネスの経験談などをMIPRO貿易投資アドバイザー、エシカルアクセサリー販売のFeliz代表と共にお話させていただきます。

お申し込みは http://www.mipro.or.jp/Event/touroku/id/401

INHEELS共同代表  岡田有加さん

千葉県銚子市出身、慶応義塾大学総合政策学部卒業。大学卒業後外資会計事務所系コンサル ティングファームにてM&Aコンサルタントとして勤務。退職後渡英、ロンドンにて大手フェアトレードファッションブランドのホールセールエグゼク ティブを勤める傍ら夜間学校にてファッションデザイン、パターンカッティング等を学ぶ。英Environmental Justice FoundationにてデザイナーTシャツコレクションの担当を経て、2012年セクシーxクールなエシカルファッションブランドINHEELSを共同 代表の大山と共に起業。2012年アシックス33DREAMSエル・オンライン賞、2013年ソーシャルプロダクツアワード受賞。

ホームページ

オンラインショップ

Facebookページ

Twitter: @Yuka_INHEELS

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (第1話)逆張り者
独自記事 【 2025/9/5 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (序章)最初の関門
独自記事 【 2025/8/31 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...
持続可能な酪農の実現を支える明治の取り組みと、乳業の歴史
sponsored 【 2025/9/3 】 Food
乳製品やチョコレートなどの食品を取り扱うメーカーである明治(Meiji)。大ヒット商品でもある「明治おいしい牛乳」や「明治ブルガリアヨーグルト」などは冷蔵庫に常備され、マストアイテムになっている…なんて家庭も多いのでは?そんな私たちの日常生活に欠かせない明治グループは、2021 年から「健康にアイデアを」をグループスロ...
【単独取材】料理に懸け30年、永島健志シェフが語る美食哲学
独自記事 【 2025/10/9 】 Food
この取材は、かつて学校が苦手な不良少年だった、永島健志さんが、料理という表現と出会い「世界のベスト・レストラン50」で世界1位を5度獲得したスペインのレストラン「エル・ブリ」で修業し、帰国後に体験型レストラン「81」を立ち上げた貴重な経験を語って頂いたものである。
アラン・デュカス氏が登壇「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2025」 記者発表会レポート
INFORMATION 【 2025/9/15 】 Food
今年で開催15回目となる「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」は、少し敷居が高いと感じてしまう人もいるフランス料理を、馴染みのない人にも楽しんでもらいたいという思いから誕生したグルメフェスティバルです。期間中(9月20日〜10月20日)は、参加しているレストランにて特別価格で、本格的なフレンチのコース料理を...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
【ethica Traveler】連載企画Vol.1 宇賀なつみ サンフランシスコ編(序章)   
独自記事 【 2024/1/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (第2話)新天地
独自記事 【 2025/9/25 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...

次の記事

日本初、ケニアから最短であなたのもとへ薔薇を届ける、アフリカの花屋さん。 ~エネルギーあふれるアフリカの薔薇で彩るエシカルウエディングも提案~
はじめまして! エシカリスタVol.14 アフリカの花屋 はぎうだめぐみさん

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます