8月31日は野菜の日 コロナ禍を受けて家庭菜園デビューが増加 「野菜と家庭菜園に関する調査」でエコやフードロスへの意識向上が明らかに
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8月31日は野菜の日 コロナ禍を受けて家庭菜園デビューが増加

8月31日は野菜の日。京都市に本社があるタキイ種苗は野菜の日を前に、インターネットで野菜に関するアンケートを実施。コロナ禍を受けて回答者の3割弱が今年から家庭菜園デビューを果たしており、「生産者を助けたい」、「食材を大切にしたい」という考えも増えつつあります。コロナをきっかけに食品ロスや環境問題への意識が高まっているようですね。(記者:エシカちゃん)

家庭菜園を行っている人の27.7%が今年から開始

「桃太郎トマト」で有名な老舗メーカー、タキイ種苗株式会社は今年7月、全国20歳以上の男女600人を対象に今回で13回目となった「野菜と家庭菜園に関する調査」を行いました。野菜のイメージや家庭菜園への関心、そしてコロナ禍を受けた野菜に対する意識の変化をインターネットで調べています。

今回、大人の「好きな野菜」ナンバー1に輝いたのは「トマト」です。「トマト」は今回で12回目の1位を獲得。「トマト」は子どもが好きな野菜でも10年連続で1位となり、不動の人気が証明されました(※0~12歳の子どもを持つ親への調査)。

その他、大人の2位が「じゃがいも」、3位が「たまねぎ」で、子供の2位が「じゃがいも」が3位「さつまいも」と納得のランクイン。大人の9割以上が野菜好きで3割以上は「嫌いな野菜がない」と回答、子どもの「野菜好き」は6割超でした。子どもの4人に1人が「嫌いな野菜がない」という結果は何だか頼もしいですね。

大人と子供ともに野菜好きが多い一方で、気になるのは回答者の6割以上が「コロナ前よりも野菜が高くなっている」と実感している点です。野菜の価格が「高くなっている」(19.5%)、「やや高くなっている」(42.5%)を合わせて62.0%という結果に。野菜不足の原因に野菜の高さを挙げる人もいて、とても気掛かりです。

家計へのプラスや充実した“野菜生活”につながりそうなのは家庭菜園です。回答者の約2人に1人が「家庭菜園経験者」で、未経験者の4人に1人が「家庭菜園で野菜を作ってみたい」と答えています。ちなみに家庭菜園を行っている人の27.7%が「コロナ禍2年目以降に家庭菜園を始めた」と回答。開始時期は「今年の夏以降(2021年6月)」(10.1%)や「今年の春(2021年3~5月)」(17.6%)と、今年からのビギナーがたくさんいるのですね。新たに始めた理由としては1位が「趣味」、2位が「新鮮な野菜を食べるため」、3位が「節約のため」と様々です。また、家庭菜園を行う人の94.6%が「今後も続けたい」と考えています。中には、「庭付き住宅への引っ越し」や「新たに畑を購入する」、「新たに畑を借りる」、「耕うん機を購入する」といった選択を取る人もおり、家庭菜園に魅せられて生活様式を変化させた様子が伝わります。

そしてアフターコロナでは、家庭菜園を行う人を含めて野菜への意識が全体的に変化しているようです。昨年3月以降における野菜を購入する際の行動や意識の変化について尋ねたところ、コロナ禍で「衛生面を気にするようになった」人が6割超もいます。また、約4割が「生産者の顔がわかる野菜を買いたい」と考え、5割が「産地を気にして買う」ようになるなど、トレーサビリティへの意識も高まっているようです。

フードロスを「意識している」が全体の7割弱に

そして見逃せないのが環境やフードロスへの意識の高まり。野菜を買う際にプラスチック包装がない(少ない)ことに「抵抗を感じない」(29.3%)、「あまり抵抗を感じない」(45.3%)の合計が74.6%と大変高い数字となりました。その最も多い理由は「地球に優しいと思うから」の64.2%です。

「食品ロス問題」については「強く意識している」が15.8%、「ある程度意識している」が52.3%

と全体の7割弱となりました。野菜の無駄をなくすために実践していることは、1位が「食材を無駄にしないようにしている」(78.8%)、2位「傷まないうちに消費する」(62.5%)、3位「食べきれる量だけ購入する」(55.0%)という内容です。「新型コロナウイルス感染拡大によって特に実践・意識するようになったこと」への1位が「食材を無駄にしないようにしている」(27.2%)となり、コロナ禍がフードロス対策の後押しになっているようです。

まだまだコロナの収束は見通せませんが、在宅時間が長くなった分、日々の生活を豊かにしたいものです。家庭菜園を始めることで、食生活を彩り、エコやフードロスといった社会問題に思いをはせる。アンケートの回答者の多くはそういった素敵な時間を過ごしているのですね。

記者:エシカちゃん

白金出身、青山勤務2年目のZ世代です。流行に敏感で、おいしいものに目がなく、フットワークの軽い今ドキの24歳。そんな彼女の視点から、今一度、さまざまな社会課題に目を向け、その解決に向けた取り組みを理解し、誰もが共感しやすい言葉で、個人と世界のサステナビリティーを提案していこうと思います。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

エシカちゃん

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