IDÉE「H& by POOL」皆川明氏監修 2023秋冬コレクションが到着残反・残糸・端切れなどをアップサイクル | webマガジン

2023/8/31

INFORMATION

洋服を製造する過程で、端切れや端材はどうしても避けられないもの。そんな資源の「無駄」に着目して、新しい衣服を生み出しているのが、IDÉEが展開するプロジェクト「H& by POOL」です。今回新たに、2023年秋冬コレクションが到着。この秋冬は、高品質でサステナブルな衣服に身を包んでみては。（記者：エシカちゃん）

生産者、生活者、社会をしあわせにするプロジェクト「H& by POOL」

「生活の探求、美意識のある暮らし」をテーマに、オリジナルデザインの家具や、国内外でセレクトしたインテリア雑貨、アート作品などを扱うブランド「IDÉE（イデー）」。これまでの価値観にとらわれることなく、多様な色の組み合わせで自由かつ遊び心のある暮らしを提案しています。

そんなイデーが、2015年に発足させたのが、ものづくりの過程でどうしても発生してしまう端切れや端材などをアップサイクルし、価値ある衣服や雑貨などをつくりだす取り組み「POOL」。

監修は「minä perhonen（ミナペルホネン）」のデザイナー、皆川明氏。オリジナルデザインのテキスタイルを得意とする皆川氏が、国内外の生産地と連携しながら、素材や技術の開発を行っています。

展開される商品は、無印良品のベッドリネン生産過程で生まれる端切れを使ったもの。ハンカチや、ポーチ、ルームシューズのほか、靴下工場で発生する残糸をアップサイクルして作ったソックスなども手掛けています。

そのプロジェクトの一環として始まったのが、「H& by POOL（ハンドバイプール）」です。生産者、生活者、社会をしあわせにするプロジェクトと題して、生産地や倉庫で行き場を無くした残反・残糸・端切れなどを集め、日本のものづくりの技術とクリエーションを駆使して、新しい価値をもった商品を消費者に届けています。

「新しい生地を作るのはとても楽しい。でも過去に作られた素晴らしい生地を使って、服作りをするのも刺激的なんです。日本の服作りの技術はとても高いと思います。生産者の想いが着る人に伝わるように、細部までこだわってデザインすることを心がけています。」と語る皆川氏。

工場で製造上の制約や、ほんの少しの色の違い、予期せぬオーダーキャンセルなど、さまざまな都合で行き場をなくした素材たちも、上質な素材には変わりありません。そうした生地や端材をクリエーションの力で生まれ変わらせ、消費者に届けることで、サステナビリティに貢献するだけでなく、日本のものづくり技術の高さを生活者に知ってもらう機会にもなると言います。