パリ協定の達成には程遠い理由と私たちができること/Climate Saturday
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram

ethicalista(エシカリスタ)」は、webマガジン「ethica(エシカ)」読者による情報発信の場です。

今回は、「Climate Live Japan」実行委員会の学生による情報発信をお送りしていきます。

2020年の温暖化ガス排出量は前年比5.8%減

最近よく「SDGs」とか「脱炭素」とかよく目にするし、気候変動や温暖化もそろそろ落ち着いていくんじゃない?って思いませんか?

「おうちじかん」「StayHome」が当たり前になった2020年。

実際のところ、新型コロナウイルスの感染拡大で大規模な活動制限が世界に広がった結果、2020年の温暖化ガス排出量は前年比5.8%減となった。

意外とCO2すぐ減るんだ、温暖化もなんとかなりそう、そう思いませんか?

しかし、国際的な気候変動対策「パリ協定」の目標を達成するには2020年並みの削減を10年間続ける必要があります。

パリ協定は産業革命以降の気温上昇を2度未満、できれば1・5度に抑えることを目標として掲げ、各国に削減目標の提出・更新を義務づけている。「2度未満」の達成に2030年に10年比約25%減、「1・5度」の達成には、約45%減が必要とされる。

やっと世界が温暖化に本気になってきた、そう思いませんか?

しかし、国連が昨年末までに提出・更新された世界各国の削減目標を積み上げたところ、30年までにたったの1%減(10年比)の効果にとどまることがわかりました。

実際、パリ協定の目標に見合った目標を掲げているのは75ヵ国中2ヶ国しかありません。

国際エネルギー機関(IEA)は、各国が踏み込んだ対策をとらなければ「21年はCO2が著しく増える」と私たちに警告している。

第26回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP26)

今年は、英国で11月に気候変動を世界的に話し合う会議(COP26)が開かれる。それは、気候変動問題を担当するケリー米大統領特使によると温暖化抑制への「最後で最良の機会」でもあるのだ。

つまり、地球の気温上昇を1.5度以内に収めるためには、今年のCOP26で、気候変動を止めるための野心的な目標とそれに伴う具体的なロードマップを各国が考え、テーブルについていなければならない、ということだ。

私たちが「最後で最良の機会」を無駄にしないためにできることは何だろう?

そして、私たちがどれだけ深刻な危機の中にいるのかもう一度考えてみよう。

Climate Live Japanに参加したり、MINIに参加することも気候変動解決への力強いサポートになります!

 

参考文献

日本経済新聞『CO2排出、21年は大幅増のリスク IEAが警鐘』

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR01CF40R00C21A3000000/

日本経済新聞『各国の30年目標、パリ協定達成「ほど遠い」 国連報告書』

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR268FX0W1A220C2000000/

朝日新聞『世界的な気候変動対策、11月のCOP26で弾みを=米気候変動特使』

http://www.asahi.com/international/reuters/CRWKBN2B12CI.html

MINI

麗澤大学ドイツ語・ドイツ文化専攻4年

ドイツ留学で出会ったヴィーガンという生き方をきっかけに気候変動問題の深刻さを知りました。

コロナ禍で、自分にできることを少しずつ始めていましたが、だんだん一人でやれることには限界があることを感じ、一緒にこの問題に立ち向かえる仲間が欲しいと思ってClimate Live Japanの実行委員になりました。

Climate Live Japan 公式HP

https://readyfor.jp/projects/climatelivejapan

関連記事

世界44カ国の若者が携わるプロジェクト!コムアイ、リトグリなど多数の著名人も賛同する「Climate Live Japan」は4月24日に開催!

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (第1話)逆張り者
独自記事 【 2025/9/5 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (序章)最初の関門
独自記事 【 2025/8/31 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...
持続可能な酪農の実現を支える明治の取り組みと、乳業の歴史
sponsored 【 2025/9/3 】 Food
乳製品やチョコレートなどの食品を取り扱うメーカーである明治(Meiji)。大ヒット商品でもある「明治おいしい牛乳」や「明治ブルガリアヨーグルト」などは冷蔵庫に常備され、マストアイテムになっている…なんて家庭も多いのでは?そんな私たちの日常生活に欠かせない明治グループは、2021 年から「健康にアイデアを」をグループスロ...
【単独取材】料理に懸け30年、永島健志シェフが語る美食哲学
独自記事 【 2025/10/9 】 Food
この取材は、かつて学校が苦手な不良少年だった、永島健志さんが、料理という表現と出会い「世界のベスト・レストラン50」で世界1位を5度獲得したスペインのレストラン「エル・ブリ」で修業し、帰国後に体験型レストラン「81」を立ち上げた貴重な経験を語って頂いたものである。
アラン・デュカス氏が登壇「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク2025」 記者発表会レポート
INFORMATION 【 2025/9/15 】 Food
今年で開催15回目となる「ダイナースクラブ フランス レストランウィーク」は、少し敷居が高いと感じてしまう人もいるフランス料理を、馴染みのない人にも楽しんでもらいたいという思いから誕生したグルメフェスティバルです。期間中(9月20日〜10月20日)は、参加しているレストランにて特別価格で、本格的なフレンチのコース料理を...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
【ethica Traveler】連載企画Vol.1 宇賀なつみ サンフランシスコ編(序章)   
独自記事 【 2024/1/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【連載】評伝小説「ボルネオ・サラリーマン」 (第2話)新天地
独自記事 【 2025/9/25 】 Work & Study
この物語は、大阪を拠点とする一企業・サラヤが20年にわたり、ボルネオという地で環境保全活動に取り組んできた軌跡を一人のサラリーマン・廣岡竜也の目線から辿った記録である。 人と地球にやさしい「ヤシノミ洗剤」を生み出したサラヤが、環境を破壊しているという誤解を受けたことが発端となり、次々と困難が立ちはだかるも、諦めない者た...

次の記事

(第3話)「いつもとちょっと違う」が嬉しいベランダごはん 【連載】かぞくの栞(しおり) 暮らしのなかで大切にしたい家族とwell-being
[連載企画]人を癒す希望の火を灯す(第7話) キャンドル・ジュンさん SONG OF THE EARTH 311 – FUKUSHIMA 2021 – 【ethica副編集長対談】

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます