(第17話)『自分に似合う』を知ること【連載】かぞくの栞(しおり) 暮らしのなかで大切にしたい家族とwell-being
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(第17話)『自分に似合う』を知ること【連載】かぞくの栞(しおり)

心身ともに健康で、社会的にも満たされた状態であることを意味する「well-being」。

一人ひとりがwell-beingであることが、社会や環境をより良くしていくことにつながるのだと思います。

では、「私にとって良い状態」ってどういうものなんだろう?

そのヒントは、意外と何気ない日常の中に散りばめられているのかもしれません。

新しく何かを始めるのも大切だけど、まずは身近な人や自分が「ごきげん」でいることから。

家族と過ごすなかで感じる、そんな一瞬一瞬を切り取って、綴っていけたらと思います。

服は、動きやすくて汚れが目立たなくて、お手入れしやすいものがいい。

娘が生まれてから服選びの基準は、いかに楽かということを優先に考えていたのですが、少しずつ娘の手も離れてきた頃から、お出かけの日くらいは自分の好きな服を着て楽しみたいと思う余裕も出てきました。

 

でも、いざクローゼットを見渡すと、お気に入りだと思う服はごくわずか。

お店ではいい感じと思って買ったけれど、いざお家で着たらしっくりこなかったり、体の気になるラインが目立ってしまったり、手持ちの服と合わせづらかったりして、引き出しの奥に眠らせてしまっている服も少なくありません。

 

もともと服選びには苦手意識があったこともあり、「あれ、自分に似合う服ってどんなものだっけ」と突然の服選び迷子に……。

そんな最中、友人に誘われたことをきっかけに、パーソナルカラー診断を受けてみた時のお話しです。

パーソナルカラーは、大きく分けると4つ。イエローベースのスプリング、オータム。ブルーベースのサマー、ウィンターと季節になぞらえて分類されます。

 

傾向として、イエローベースはマットで黄みがかった肌に茶色い髪と瞳、ブルーベースは透き通るような色白の肌に深い黒の髪色と瞳が特徴とよく言われています。

 

私の場合、瞳と髪は暗めの色だけど肌は日に焼けやすく黄みが強いし、どちらかというとオータムタイプかな……? と自己診断では思っていたのですが、結果は予想とは反対のウィンタータイプ。それも、パキっとした鮮やかな色が似合うタイプでした。

 

診断の布を当ててみると一目瞭然で、赤、青、マゼンタなど彩度の高い色を当てると顔色が良くなりすっきりと見えるのに対し、好みで手に取ることも多かったアースカラーや黄みが強い色を合わせると肌のくすみが強調され不健康な感じに……。

 

あらためて振り返ると「似合ってるね」と褒められる服は、そういえば鮮やかな色合いのものを着てる時が多かったような。

肌の色が黄み寄りだったり、髪や瞳の色が茶色がかったりしていても、ブルーベースの鮮やかな色を足すことで黄みが抑えられるというパターンもあるそうで、思い込みと実際とはわからないものです……。

一言で○○色、と言ってもいろいろなトーンがあります。特に身につけることの多いベーシックカラーは、例えば白なら、似合う色が純白なのか、オフホワイトや生成りなのか。色彩の違いもわかったことで、服選びの失敗が減り、組み合わせに迷う時間も少なくなりました。

 

服選びの失敗が減るということは、自分にしっくり馴染む服がクローゼットに増えていくので自然とコーディネートの時間がごきげんになるし、結果的に引き出しの奥で眠らせてしまう服が減るので無駄もなくなります。

 

着ていてなんだか気分が落ち着く服、しっくりくる服は愛着もひとしお。

大好きな服は、より長く大切に着たいと思うから、丁寧に扱うことにもつながります。

 

「自分に似合う」がわからず紆余曲折していた服とのお付き合い。

似合う色という一つの基準ができたことで、苦手だった服選びに少しは前向きな気持ちで向き合えるようになったかな、と感じるこの頃です。

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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