東京の新名所「KYOBASHI EDGRAND(京橋エドグラン)」 エシカはトミタに注目! アイスホッケーを通して、富田正一会長がグローバル展開の足がかりを作る
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東京の新名所「KYOBASHI EDGRAND(京橋エドグラン)」  エシカはトミタに注目!

左から、富田州正取締役 富田亙正代表取締役社長 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

京都から下った商人が商売を営んだ町「京橋」

京橋といえば江戸時代から続く、“歴史のある街”というのみならず便利さという点でも特筆される場所だと思います。

銀座からも、日本橋からもそして東京駅からも歩いて10分、至便の土地と言っても過言ではありません。元来この辺りは日本橋と共に駿河や近江などの商人の江戸店の集まりとして賑わいました。それが証拠に“京橋”の地名の由来のひとつに「京都から下った商人がここで商売を営んだから」というのがあります。

いずれにせよ「至便」「歴史」を兼ね備えたこの街が装いも新たに出発しようとしています。

コンセプトは「Like A Big Tree」(根ざし、育ち、実を結ぶ)

新開発されたこの街の名は「京橋エドグラン」。2016年11月25日にオープンしました。

“ビジョン”は「さまざまな人が集い、行き交い、たたずみ、それぞれが思い思いの時間を過ごす。リラックスして五感を開き、オープンなコミュニケーションを愉しむことが出来る。新しいアイディアや新しい出会い、新しいビジネスが生まれる」とあります。そしてコンセプトは「Like A Big Tree」(根ざし、育ち、実を結ぶ)。

大きな木に、多様な命が共生している様に、ここには様々な人が集い、思い思いの時間を過ごす居場所がある。木が長い時間をかけて育っていくように、出会いが新しい価値を生み出し、街の魅力も、大きく成長し続けていく。この街は大きな木の様に、京橋の豊かな土壌に根を張りながら、人々のよりどころになっていく、と謳われています。

これらの考え方をみながら私はふと思いました。コンセプトは「京橋が出来た時と同じ発想ではないか」と。
古い京橋が発展していく過程では様々な人々の交流、価値観の交差、情報のやりとりそして文化や芸術の交換などがあり、それらが根を張り、幹を付け、大きな木に成長して行ったのではなかったのでしょうか?
今では人々は京都、大阪どころかアメリカやヨーロッパ、中国やインドからもやって来ます。

富田亙正代表取締役社長 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

伝統的職人技術を駆使した最上級家具を展示する(株)トミタに注目!

さて、「京橋エドグラン」の位置や佇まいについてご説明します。

京橋を南北に貫く二つの通り。中央通りと柳通りの二つの通りに挟まれて建物があります。中央通り側に低層階、向かって右側が明治屋京橋ビル、左側にショップ&レストラン。地下はレストラン&カフェ。後ろに31階建てのオフィスビルが聳えています。B1や1Fには沢山のカフェ、レストランがありますがその他にも眼鏡屋サン、マッサージ店などもあります。本当に寛ぐことが出来そうな良い雰囲気です。

その中で私がとても興味を覚えた会社がありました。

“トミタ(TOMITA)”

1階の柳通り側、セブンイレブンの斜め前にこの会社のショウルームがありました。
中に入ると正面に日本の伝統素材を使用した壁紙が並べてあります。楮、金銀箔、桐を材料とした手作りの壁紙でした。余りの見事さに感動しました。まさに日本の文化だと思いました。こちらは1・2階ともショウルームで1階は壁紙の他、小物や各国のファブリックス、2階はイタリアの伝統的職人技術を駆使した最上級家具 「PROMEMORIA(プロメモリア)」の家具、椅子、机、ベッドが展示されています。

2階ショウルーム Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

アイスホッケーを通して、富田正一会長がグローバル展開の足がかりを作る

私は知りませんでしたがこの会社は1923年に創業、初代富田彦四郎という人が京都で創業、その後1923年に東京・京橋に移り、掛け軸などの表装に使う金襴緞子や襖紙の問屋を始め、2代目は戦後の復興に尽力をしたそうです。

3代目の富田正一(現会長)氏がアイスホッケーの選手で海外遠征が多く、海外のインテリアの素晴らしさを日本に知らせたいと思い実行しました。これによって会社の扱う商品が拡がっていきました。

現在の(株)トミタは日本の伝統的な技術を守り製品作りをしながら更に新しいジャンルへと挑戦している様にみえます。

人生を豊かにする“もの”は何か?(富田州正取締役との会話で感じた事)

最後に触れたいのは人生の中での“豊かさ”という命題です。

「豊かさ」とはなにか?

同社の取締役、富田州正(とみた くにまさ)氏と話をする機会があり哲学的な命題にぶつかりました。

富田州正取締役 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

“豊かな人生とは?”

同社のショウルームには国産の素晴らしい商品の他、世界45ブランドから輸入しているファブリックス、家具、などがあります。

高価です。でも、それは本当に高いのでしょうか?

自分が本当に気に入ったものを見つけた時、それを購入する、見る、使う、誰かに見せる、褒める、この満足感、何年使う?親子で使う。本当に高いの?

時間的に空間的に、人生を豊かにする“もの”は何か?

例えば人間は人生のうちのどれほどの時間を家で過ごすのでしょう?

それを考えると答えは自ずから出てくるような気がします。

 

さて最後に、今日ピックアップした(株)トミタのショウルームですが24時まで照明を落とさないとのことです。
お仕事帰りの貴方、そとからでも覗いてみたら。

ーーBackstage from “ethica”ーー

富田州正さんとの話の中でイタリアの国際的ブランド「PROMEMORIA」(プロメモリア)の話が再三出て来ました。(株)トミタと同じように家族経営をしながら素晴らしい「作品」を作り続けているようです。近い中、同社の作品をじっくり見るためにもう一度ショウルームを訪れてみようと考えています。(T.J)

左から、富田州正取締役 富田亙正代表取締役社長 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

1階ショウルーム

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

ethica編集部

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