【ethica Traveler】特集企画『リアルに感動体験!』沖縄県恩納村 レポート(完結編)
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【ethica Traveler】特集企画『リアルに感動体験!』沖縄県恩納村 レポート(完結編)

沖縄ダイビングサービス『Lagoon(ラグーン)』の大嶋紗織さん(エシカル・コンシェルジュ)

「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集していきます。

今回は、「ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄」に宿泊して恩納村のさまざまなエシカルな取り組みを体験してきました。

沖縄県の中部に位置する恩納村(おんなそん)は、東シナ海の美しい海岸線に沿った日本屈指のリゾート地です。そんな恩納村が、実はとってもSDGsに貢献しているサステナブルな村ということをご存知でしょうか。2018年に「サンゴの村(世界一サンゴと人にやさしい村)」を宣言し、2019年には「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定され、様々なサステナブルな体験を味わえる「私によくて、世界にイイ。」観光地なのです。

【あわせて読みたい】ethicaバックナンバー

【ethica Traveler】特集企画『リアルに感動体験!』沖縄県恩納村 レポート(前編)

【ethica Traveler】特集企画『リアルに感動体験!』沖縄県恩納村 レポート(中編)

【ethica Traveler】特集企画『リアルに感動体験!』沖縄県恩納村 レポート(後編)

【Day2-2】サンゴの苗づくり体験をしよう!

養蜂見学のあとは、「世界一サンゴに優しい村・恩納村を自転車で巡り、学ぼう!」のプログラムの中のひとつ「サンゴ苗作り体験プログラム」を体験。ホテルのインストラクターと一緒にサンゴの苗づくり体験ができるダイビングショップ「沖縄ダイビングサービスLagoon(ラグーン)」へ向かいます。

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

苗づくりの前にまずはラグーン店内にて、大嶋さんよりサンゴのレクチャーがあります。さっそくサンゴについての基礎知識から、イラストを用いた2択のクイズ形式でサンゴの生態を学ぶのですが、意外と知らないサンゴの事実…。

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

サンゴは固定しているのかと思いきや、動いたり、分裂したり、卵を産んだり。そして一見、石や植物のようなものだと勘違いしている方もいるかもしれませんが、実はイソギンチャクやクラゲと同じ刺胞(しほう)動物と呼ばれる動物なのでした。(びっくりです…!)

ラグーンのサンゴ畑

 来る前よりサンゴに詳しくなったところで、サンゴの苗づくりへ移ります。サンゴ保護の取り組みとしての苗づくりとは、植え付け活動の一部分です。

具体的には、

①まず親サンゴから漁業者がサンゴの苗にする植え付け用のサンゴを海から採取してきます。

②サンゴの苗を基盤に針金を使用し固定

③海の中間育成棚で、約半年間育成(サンゴが基盤に固着するまで)

④恩納村万座近海の海にサンゴを植付けする。

その一連の流れがサンゴの植え付けの活動なのです。私たちが今日体験できるのは②の部分というわけです。

まずはサンゴの苗を固定する基盤を受け取り、思い思いにクレヨンや鉛筆を使って絵やメッセージを書きます。手渡されるクレヨンがおこめのクレヨン(お米の油が主成分のクレヨン)やおはなのクレヨン(蜜蝋ワックスにお花のパウダーが配合されたもの)というエシカルアイテムなのも嬉しいところ。大嶋さんの、エシカルコンシェルジュとしての心配りを感じます。

ここからは、筆者によるスナップ撮影を交えて体験レポートをしていきます。

実際のサンゴ(化石)

サンゴは生き物です…!

自然由来の成分にこだわったエシカルなクレヨン

メッセージや絵を思い思いに

サンゴハウスへ移動

基盤(お絵描き)が完成したところで、「サンゴハウス」と名付けられたダイビングショップ近くの養殖場に移動します。中に入ると、巨大な水槽が広がり、壁には活動の様子を収めた写真や、カラフルなサンゴがズラリと並びます。

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

水槽の中から、お気に入りのサンゴを見繕ったら、先ほどの基盤と一緒に針金で固定して完成です!

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) 

ここからは、筆者によるスナップ撮影を交えて体験レポートをしていきます。

貝殻でつづられた「サンゴハウス」の文字が素敵です。

彩豊かなサンゴと活動写真たち

一つとして同じものはない、十人十色なサンゴたち

自分たちが手がけたサンゴの苗が、いつか海に還るのが楽しみです。

うまくいかないことがあっても諦めずに活動を続けていくことが大切

最後に、大嶋さんは養殖場の外にある片隅に案内してくれました。そこにはカゴいっぱいにサンゴと基盤の残骸が。それらは植え付けに失敗してしまったサンゴの苗たちの遺骸なのだそう。雄大で広大な自然に対して、小さな一助で人間が手を加えることは時に途方もなく大きな壁となり、うまくいかないこともたくさんあるのだそう。けれど、それでも少しでも海やサンゴの環境が良くなるようにと、一歩ずつ歩みを進めていく強い気持ちを忘れないのだと言います。大嶋さんの熱い想いに私たちも感銘を受け、一つ一つの言葉を心にしっかりと刻みました。

今回は、魅力的な沖縄県恩納村をご紹介しましたが、今後もまた縁のあった場所から、個人と世界を彩り豊かに結ぶサステナブルな旅の情報を発信していきます!

 

(前編)から読む>>>

ethica編集部

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