アカウミガメの産卵地は北太平洋の中で日本の砂浜だけ オーガニックコットンを用いたアイテムの販売でウミガメの保護活動を支援。今夏は体験型イベントにも協賛。
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
3,084 view
アカウミガメの産卵地は北太平洋の中で日本の砂浜だけ

2014年8月24日に、高知県室戸岬で『ウミガメ放流体験イベント』が開催されました。ウミガメの保護活動を推進する『ブルーオーシャンプロジェクト』主催の今回の企画に協賛したのが、全国に衣料品専門店を展開するイオングループの株式会社コックス。当日は、ikkaイオンモール高知店の販売スタッフらが駆けつけ、現地のファミリーたちがウミガメと触れ合う様子などを見守りました。

アカウミガメの産卵地は北太平洋の中で日本の砂浜だけ

世界には7種類のウミガメが生息しています。日本でも産卵がみられるアカウミガメについて見ると、生まれた子ガメは一度メキシコまで移動します。そこで餌を食べて成長し、大きくなるとまた日本へ帰ってきて産卵します。そのため、北大平洋の中でアカウミガメの産卵地は日本の砂浜だけとなっています。ダイビングで出会うアオウミガメも日本の海の豊かな海藻を食べに来ています。しかし今 何百万年も命を受け継いできたウミガメ達も絶滅が心配されています。参照:Blue Ocean Project

ウミガメが縁でプロジェクトに参加した株式会社コックス

ウミガメの保護活動などを行っているNPO法人日本ウミガメ協議会をオーガニックコットンの『オーガビッツ』(※)が支援するブルーオーシャンプロジェクトに2012年から参加しているコックス。これまでファミリー向けブランド『ikka(イッカ)』でオーガビッツを使用したコラボレーション商品の販売を通して貢献されてきた。

(C)ikka 「いい一日を着よう」をコンセプトに、ファッションも生き方も、常にスマートであるためのライフスタイルを提案。

「実は弊社は静岡県・浜松市で創業、2003年まで拠点としておりました。当時社会貢献活動の一環として市内にある砂丘の清掃を行っていたのですが、実はこの砂丘、ウミガメの産卵地でもあったのです。ブルーオーシャンプロジェクトのお話をいただいた時は、不思議なご縁を感じて、ぜひお手伝いさせていただきたいということになりました」と広報担当の新海桃子さん。コラボレートしたikkaブランドの商品には、ウミガメをあしらった札がつけられ、売れると1点につき10円が、プロジェクトの活動に寄与されるという仕組み。ちなみに今年の夏向けには、メンズのウミガメプリントクルーネックTシャツが全国のikka131店舗で販売されたそうです。

※『オーガビッツ』とは、繊維専門商社の豊島株式会社が手がけているオーガニックコットン生地の総称で、「オーガニックコットンを通してみんながちょっと(bits)ずつ地球環境に貢献出来るように」という想いが込められています。その想いを具現化したプロジェクトが多数あり、今回ご紹介した『ブルーオーシャンプロジェクト』もそのひとつです。

参加3周年の節目に、ウミガメ放流体験イベントに協賛

ウミガメの保護のみならず、海洋動物や海浜環境および沿岸で生活する人、漁業に従事する方など、ウミガメと接する人々の暮らしや文化の保全までも視野に入れて活動を模索しているブルーオーシャンプロジェクト。参加して3周年を迎えたコックスに、「イベントを一緒にやりませんか?」という打診があり快諾されたそうです。

開催地は高知県・室戸岬。8月24日当日は天候に恵まれ、ikkaイオンモール高知店で応募、当選されたファミリーが4組、合計20名のお客さんが参加。ウミガメについて学ぶ『ウミガメ教室』や定置網にかかって保護されたウミガメの『健康診断・身体測定』、海岸での『放流体験』を通じてウミガメと直に接するという貴重な体験をされました。その後は地元漁港に場が設けられ、漁師さんたちとバーベキューを楽しんだとか。

特に感動的だったのは、『ikkaちゃん』と名付けられたアオウミガメの放流シーン。「がんばれ!」「元気でね!!」「大きくなってね!!!」の子どもたちの声援に後押しされ、まだ人間でいえば小学生ぐらいというikkaちゃんが一直線に沖に向かって泳ぐ姿を参加者全員で見えなくなるまで見守りました。

 

「これまでの寄付活動だけでは経験できないことばかりでした」と振り返る新海さん。「イオンモール高知店のスタッフも参加してお手伝いをしたのですが、コラボレート商品の販売がこのようなイベントや活動に役立っていることを、実際にその目で確認することができてとても感激していました。その思いは私も同じです」。参加されていた父親たちが、「高知市に長年住んできたけど、目と鼻の先でこんな活動が行われていたことを初めて知り、いい機会になりました」と口にされ、ikkaの商品を買うことで社会貢献できることをまさに実感できたよう。

キラキラと輝く子どもたちの目が、ウミガメを切り口に海と海で生きる生物の環境を考える機会となったことを証明してくれました。

Photo Gallery

Information

記者:とがみ淳志(とがみあつし)64年大阪府吹田市生まれ。神戸大学経済学部(国際経済学科)を卒業後、88年株式会社リクルート入社。海外旅行情報誌「エイビーロード」の営業および制作、93年には結婚情報誌「ゼクシィ」の創刊を担当。「ゼクシィ」の多角的運営に携わった後、99年に退社後フリーに。編集、プランニング、ライティングを行う。現在は、食、旅、酒、温泉、別荘、住まいなどの分野が中心。2008年10月より「日本旅のペンクラブ」会員に。2011年11月より理事就任。情報誌や雑誌、機内誌およびホームページなど幅広い媒体を手がけている。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

とがみ 淳志

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【ethica Traveler】 連載企画Vol.7 宇賀なつみ (終章)『Returning to TOKYO~サステナブルなフライト〜』
独自記事 【 2024/4/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
[エシカ編集部 体験企画]環境や人権に配慮したエシカル素材で心地の良いナチュラルな香りと時間を実感「Care me(ケアミー)」のインバスグッズ
sponsored 【 2024/3/29 】 Health & Beauty
一日の終わりのバスタイムは、その日の自分をとびきり労って心とからだを回復させてあげたい愛おしい時間。そんなセルフケアの習慣にほんの少し、地球環境や自分以外の人にもちょっと良いアクションが取れたら、自分のことがもっと好きになれる気がしませんか? 今回ご紹介するのはエシカ編集部が前々から注目していた、エシカルな素材を使って...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.6 宇賀なつみ (第5章)ゴールデン・ゲート・ブリッジ
独自記事 【 2024/3/27 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
そろそろ知っておかなくちゃ! 水素のこと。森中絵美(川崎重工)×中村知弘(UCC)
sponsored 【 2024/3/26 】 Work & Study
2023年の記録的な猛暑に、地球温暖化を肌で感じた人も多いだろう。こうした気候変動を食い止めるために、今、社会は脱炭素への取り組みを強化している。その中で次世代エネルギーとして世界から注目を集めているのが「水素」だ。とはいえまだ「水素ってどんなもの?」という問いを持っている人も多い。2024年2月に開催された「サステナ...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.5 宇賀なつみ (第4章)サンフランシスコ近代美術館
独自記事 【 2024/3/20 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 本特集では、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブ...
【ethica Traveler】連載企画Vol.4 宇賀なつみ (第3章)アリス・ウォータースの哲学
独自記事 【 2024/2/28 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【ethica Traveler】連載企画Vol.3 宇賀なつみ (第2章)W サンフランシスコ ホテル
独自記事 【 2024/2/14 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.2 宇賀なつみ (第1章)サンフランシスコ国際空港
独自記事 【 2024/1/31 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.1 宇賀なつみ サンフランシスコ編(序章)   
独自記事 【 2024/1/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【Earth Day】フランス商工会議所で開催するイベントにてethica編集部が基調講演
イベント 【 2023/4/3 】 Work & Study
来たる4月22日は「アースデイ(地球の日)」地球環境を守る意思を込めた国際的な記念日です。1970年にアメリカで誕生したこの記念日は、当時アメリカ上院議員だったD・ネルソンの「環境の日が必要だ」という発言に呼応し、ひとりの学生が『地球の日』を作ろうと呼びかけたことがきっかけでした。代表や規則のないアースデイでは、国籍や...
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(序章)と(第1章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/17 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開しています。今回は、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える」の序章と第1章についてのあらすじと見どころをお届け!(記者:エシカちゃん)
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(第2章)と(第3章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/24 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開中。さまざまなメディアから少しずつ情報を得、それをパズルのように組み合わせてひとつのストーリーを見出す、新しいメディア体験です。 今回は、前回に引き続き、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビュ...
テーマは、ナチュラルモダン『自立した女性』に向けたインナーウェア デザイナー石山麻子さん
独自記事 【 2022/9/19 】 Fashion
株式会社ワコールが展開する、人にも自然にもやさしいを目指すインナーウェアライン「ナチュレクチュール」。オーガニックコットン100%のラインアップが注目を集め、肌あたりやシルエットの美しさが話題になっています。その期待に応える形で、今年9月に新作グループも加わりました。やさしさを突き詰めた製品は、どのような想いや経緯から...
幸せや喜びを感じながら生きること 国木田彩良
独自記事 【 2021/11/22 】 Fashion
ファッションの世界では「サステナブル」「エシカル」が重要なキーワードとして語られるようになった。とはいえ、その前提として、身にまとうものは優しい着心地にこだわりたい。ヨーロッパと日本にルーツを持ち、モデルとして活躍する国木田彩良さんに「やさしい世界を、身に着ける。」をテーマにお話を聞いた。
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【Prologue】
独自記事 【 2021/3/1 】 Health & Beauty
20年以上、トップモデルとして活躍。究極の美の世界で生きてきた冨永愛さん。ランウェイを歩くその一瞬のために、美を磨き続けてきた。それは、外見だけではない。生き方、生き様をも投影する内側からの輝きがなければ、人々を魅了することはできない。「美しい人」冨永愛さんが語る、「“私(美容・健康)に良くて、世界(環境・社会)にイイ...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【chapter1-1】
独自記事 【 2021/3/29 】 Health & Beauty
ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。  美しいひとが語る「モデル」とは?
モデルのマリエが「好きなことを仕事にする」まで 【編集長対談・前編】
独自記事 【 2018/12/24 】 Fashion
昨年6月、自身のファッションブランドを起ち上げたモデル・タレントのマリエさん。新ブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカルマリエデマレ、以下PMD)」のプレゼンテーションでは、環境に配慮し無駄を省いた、長く愛用できるプロダクトを提案していくと語りました。そして今年9月、ファッションとデザインの合同...
国木田彩良−It can be changed. 未来は変えられる【Prologue】
独自記事 【 2020/4/6 】 Fashion
匂い立つような気品と、どこか物憂げな表情……。近年ファッション誌を中心に、さまざまなメディアで多くの人を魅了しているクールビューティー、モデルの国木田彩良(くにきだ・さいら)さん。グラビアの中では一種近寄りがたい雰囲気を醸し出す彼女ですが、実際にお会いしてお話すると、とても気さくで、胸の内に熱いパッションを秘めた方だと...
東京マラソンと東レがつくる、新しい未来
独自記事 【 2022/5/2 】 Fashion
2022年3月6日(日)に開催された東京マラソン2021では、サステナブルな取り組みが展開されました。なかでも注目を集めたのが、東レ株式会社(以下、東レ)によるアップサイクルのプロジェクトです。東レのブランド「&+®」の試みとして、大会で使用されたペットボトルを2年後のボランティアウェアにアップサイクルするとい...

次の記事

エシカルは五郎さんに学べ! エシカリスタVol.29 Ethical Fashion Japan代表 竹村伊央さん
100%自然エネルギーで運営する野外イベント「LUSH LIFE PARK 2014」 子どもから大人まで未来のことを楽しく考え、体と心をエネルギーチャージ!

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます