《第71回カンヌ国際映画祭》パルムドールは是枝裕和監督の『万引き家族』
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《第71回カンヌ国際映画祭》パルムドールは是枝裕和監督の『万引き家族』

左:是枝裕和監督、右:ショパールによるパルムドールのトロフィー(写真提供:Chopard)

いよいよ始まった第71回カンヌ国際映画祭。世界中から集まる最新映画の情報や賞のレポートはもちろんのこと、映画祭に華を沿えるセレブリティやイベントの情報、ショパールが提供するハイジュエリーやパルムドールなどのトロフィーのレポートも日々配信していきます。

第4回目のレポートは、現地時間19日に行われた映画祭の授賞式の模様をお届けします。

最高賞のパルムドールは『万引き家族』の是枝裕和監督の手に!

『万引き家族』予告編

映画際はついにフィナーレとなるコンペティション部門の授賞式を迎え、審査員長のケイト・ブランシェットは最高賞であるパルムドールのトロフィーを『万引き家族』の是枝裕和監督に手渡しました。『万引き家族』は、東京の下町で年金と万引きで生計をたてる一家の物語で〝家族を超えた絆〟が描かれた作品。リリー・フランキー、樹木希林、安藤サクラらが出演。日本では6月8日(金)より全国で公開となります。

パルムドールのトロフィーを手にする是枝裕和監督(写真提供:Chopard)

審査員長のケイト・ブランシェット(写真提供:Chopard)

日本の作品が同賞を受賞したのは、今村昌平監督の『うなぎ』(1997年)以来21年ぶりで5作目となります。またコンペティション部門にて日本映画が受賞するのは、是枝監督作「そして父になる」以来5年ぶりとなります。

他の主な受賞リストは以下の通り

◇パルムドール |『万引き家族』(是枝裕和監督)
◇審査員特別大賞|『ブラッククランスマン』(スパイク・リー監督)
◇監督賞|パベウ・パブリコフスキ監督(『コールド・ウォー』)
◇脚本賞|『ハッピー・アズ・ラザロ』(アリーチェ・ロルバケル監督)、『スリー・フェイシズ』(ジャファル・パナヒ監督)
◇審査員賞|『カペナウム』(ナディーン・ラバキー監督)
◇女優賞|サマール・イエスリャーモワ(『アイカ』)
◇男優賞|マルチェロ・フォンテ(『ドッグマン』)
◇特別パルムドール賞|『イメージ・ブック』(ジャンリュック・ゴダール監督)

ショパールによるパルムドールのトロフィー(写真提供:Chopard)

公式サイト
https://www.festival-cannes.com/

《第71回カンヌ国際映画祭》連載企画

第1回 オープニングセレモニーでのレッドカーペット

第2回 レッドカーペットで輝くエシカルジュエリー

第3回 華やかなシークレットパーティーをレポート

第4回 パルムドールは是枝裕和監督の『万引き家族』

第5回 「ショパール・トロフィー」授賞式の模様

第6回 華やかなレッドカーペットをハイライト

記者:高木マレイ 映像作家/写真家

1982年兵庫県生まれ。ラグジュアリーブランドなどのイベントプロデュース、神戸ファッション美術館のクリエイティブ・ディレクター、神戸ファッションウィークの実行委員、フランス映画祭in神戸のプロデュースなどを経て映像作家/写真家に転身。プロデュースする対象を自分自身に置き換え、今秋、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を原案とする映像作品『IN-EI RAISAN』(仮題)の公開を控える。

ーーBackstage from “ethica”ーー

ついに幕を閉じた今回のカンヌ国際映画祭。パルムドール発表時、審査員長のケイト・ブランシェットが是枝監督の作品名を読み上げた瞬間は鳥肌が立ちました。同じ映像を志す者としてだけでなく、日本人として刺激を受け感動しました。是枝作品は今まで何度もノミネートされてきたので他の日本作品よりはチャンスに恵まれてきたとはいえ、パルムドールはやはり快挙としか言いようがありません。残念ながら作品は未見ですが「年金と万引きで生計をたてる一家の物語」というプロットを聞いただけで、是枝監督らしいドキュメンタリータッチに合いそうな題材で楽しみです。また個人的に気になって仕方がないジャンリュック・ゴダール監督の『イメージ・ブック』も特別パルムドール賞に選ばれ、やはり期待を裏切らないカンヌの作品の選定に期待が膨らみます。映画祭は終わりましたが、連載は続きますのでお楽しみに。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

高木 マレイ

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