女の子たちの可能性に向けて バーニーズ ニューヨークが六本木の街をピンクに染めた国際ガールズ・デー 【編集長対談】株式会社バーニーズ ジャパン 中庭俊一さん
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女の子たちの可能性に向けて バーニーズ ニューヨークが六本木の街をピンクに染めた国際ガールズ・デー

バーニーズ ニューヨークが展開する女性のエンパワーメントのための活動「GIRL POSSIBLE」。お話をうかがったバーニーズ ジャパンの中庭俊一さん。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

2017年10月7日、外苑東通りに面したバーニーズ ニューヨーク 六本木店を訪れた人々に、マゼンタピンクのバラのプレゼントがありました。この日、同店では「国際ガールズ・デー」(10月11日)にちなんだトークイベントが開催され、モデルの森星(もり・ひかり)さんやネパールの少女たちが登壇。女の子たちの可能性に満ちた社会を応援するバーニーズ ニューヨークが、途上国の女の子たちを支援する「Because I am a Girl」キャンペーンのシンボルカラーで六本木の街を染めました。

この日、来場者に配布された「Because I am a Girl」キャンペーンカラーのピンクのバラ。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

Girl Possible 次のファッション・シーンを担う世代を応援

2011年、国連で「国際ガールズ・デー」が制定されると、その理念に共感した米国のバーニーズ ニューヨークでは女の子たちが築く明るい未来を応援する「Girl Possible」というプロジェクトをスタートしました。日本のバーニーズ ニューヨークでも、今年から「Girl Possible」プロジェクトを展開。その一つが、国際NGO「プラン・インターナショナル」による「Because I am a Girl」キャンペーンのサポートでした。世界の女の子たちへ向けた、六本木の街ぐるみの声援。ethica編集長の大谷が、バーニーズ ジャパン 管理部門のチーフマネージャー、中庭俊一さんにお話をうかがいました。

「Because I am a Girl」キャンペーンのTシャツを着た中庭俊一さん。一周年を迎えたバーニーズ ニューヨーク 六本木店にて。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

大谷: ウェブマガジンの『ethica(エシカ)』と申します。本日はよろしくお願いいたします。

中庭: よろしくお願いいたします。

大谷: 僕が社会人になって初めて買ったビジネスシューズが、実はバーニーズさんの靴だったんですよ。当時の僕にとって、それなりのお値段でしたけれど、やっぱり頑丈で、つくりが良くて。今でもバーニーズの靴は愛用しています。そんな個人的な思い入れもあり、ぜひ取材させていただきたいと思いました。

中庭: ありがとうございます。

 

大谷: では、さっそく本題に入らせていただきますね。今回の「国際ガールズ・デー」に関する取り組みは、バーニーズ ニューヨークさんのブランドとしての思想、あるいは企業としての活動の中で、自然な流れであったのではないかと思っています。女性を支持する取り組みについて、おうかがいできますでしょうか。

中庭: 以前からアメリカ本国のバーニーズでは、「Girl Possible」というキャッチワードを用い、女性のエンパワーメントに取り組んでいました。我々の中長期のブランディングのテーマの一つに「EQUALITY(平等)」があり、日本のバーニーズも、米国の活動に呼応し、国際ガールズ・デーをサポートしようということになったんです。そこで「Because I am a Girl」キャンペーンを展開されている国際NGOプラン・インターナショナルさんにコンタクトを取らせていただきました。

大谷: 日米のバーニーズで連携を取られたわけですね。今回の「国際ガールズ・デー」イベントは、六本木の街全体で実施されました。バーニーズさんが、その中核になられたということでしょうか。

中庭: はい。プラン・インターナショナルさんとお話を進める中、「Because I am a Girl(BIAAG)エンジェル」の森星(もり・ひかり)さまのトークイベントの会場を、オープンから1周年を迎えた、この六本木店に、ということになりました。せっかく六本木でトークイベントを開催するなら、より多くの方に知ってもらえるイベントにしようと、アマンドさんやYellowKornerさんにお声がけをしていったんです。準備期間が短かったにもかかわらず、他にも伊藤忠ファッションシステムさんやISETAN SALONEさん等いろんな方から、ぜひ協力したいという声をいただきました。

大谷: そういった経緯があったんですね。来年、再来年と継続的に開催することで、街全体がメディアのようになって、どんどん盛り上がっていくと良いですよね。

中庭さんたちの呼びかけに多数の企業が賛同し、世界中の少女たちの希望ある未来に向けた取り組みへ、六本木の街全体でエールを送った。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

ファッションの影響力、森星さんからの発信(ファッション・仕事・ブラッシュアップ)

大谷: 先ほど、森星さんのスピーチ(参考記事:「森星さんが世界中の女の子を応援 オリジナルデザインのTシャツでスピーチ」)を拝聴しまして、私の心に刺さったキーワードが3つありました。「ファッション」「仕事」「ブラッシュアップ」です。続いて、このキーワードを軸に、お話をうかがっていければと思います。

まず1つめの「ファッション」ですが、普段からモデルとして活動している森さんは、ファッションの影響力を日々実感していて、今日皆さんが着ていらっしゃるキャンペーンTシャツのデザインにも関わった、ということでした。ファッションの持つ力で世の中を変えていけたら、という森さんのお話を聞いて、どのように感じられましたか?

中庭: 以前から素敵な方だと思っていましたが、実際きょうお会いして、すごくいきいきとお話をされていたのが印象的で。

大谷: そうですね。それは僕も感じました。すごくポジティブで、みんなに元気を与える方ですよね。今は個人が発信力を持つ時代ですから、ファッションの世界で広く活躍されている森さんのような方がインスタグラムなどを使って発信すれば、大きな効果が期待できますね。

中庭: 森さんご本人が実際に見聞きした経験から出てくる言葉、あるいはそこで撮った写真は、ファンの方にストレートに伝わるんじゃないかと思います。

「Because I am a Girl」キャンペーンの推進役をボランティアで務めるモデルの森星さんが10月7日に来店。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

自分にも社会にも還元できる仕事のやりがい

大谷: では、2つ目のワードの「仕事」です。森さんは、プラン・インターナショナルの活動を通じて、本業であるモデルの仕事の中での目標が定まったという風におっしゃっていました。モデルとしての役割、それを社会が良い方向に向かうように活用していきたい、というお話を聞いていかがでしたか?

中庭: 25歳であれだけしっかりした考えを持っているということに感心しました。ご自身に影響力があるということを理解した上で、それを良い方向に活用したい、自分の仕事の社会的な意義をきちんと考えていらっしゃることに感動しました。

「Because I am a Girl」キャンペーンの支援先であるネパールから少女たちが来日。森星さんとスピーチを行った。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

大谷: 最後は「ブラッシュアップ」です。森さんは、エンジェルのボランティア活動は単に社会へのPRではなく、ボランティアを通じて自分自身の認識を確認している、というお話をされていました。世界の現状を目の当たりにすることで、新たな気づきや発見があり、それによって自分が磨かれていくことを森さん自身が感じられたんだと思います。

モデルさんなので、見た目がきれいなのはもちろんですが、内面のブラッシュアップにも意識が向いていらっしゃる方ですね。外見や性別、年齢などに関係なく、自分の中にしっかりした芯を持っているか、ということはバーニーズさんの「EQUALITY」のテーマにもつながることだと思いました。

中庭: バーニーズは、社内においても「男性だから」「女性だから」ということをほとんど感じない職場だと思います。私は現在管理部門におりますが、仕事におけるチャンスは男女平等に与えられるべきだと思っています。

大谷: これは感覚的な私見ですが、特にファッションをはじめとするクリエイティブな業界、感性を大切にする仕事においては、性別や年齢といった障害を取り払っていかなければ、個人にせよ企業にせよ、成長はできないですよね。

外光の降り注ぐ明るい店内。窓際に並んだピンクのバラをバックに、森星さんがプラン・インターナショナルのスタッフと支援地域の訪問を振り返る。 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

つくり手の想いを知り、サステナブルな社会へ

大谷: 最後に、中庭さんにとって「私によくて、世界にイイ。」をお聞かせいただけますか?

中庭: 本当に個人的なことになりますが、私はコーヒーが非常に好きで、サードウェーブの前線で活躍する方々とも以前から交流がありました。現在、私たちが飲んでいるコーヒーの豆の産地というのは、「Because I am A Girl」キャンペーンの支援先とほぼ重なるんです。赤道直下、あるいはその上下20度前後の地域です。

今、コーヒーの販売価格は上がっているのに、仕入価格は上がらず、生産者の苦しい生活はほとんど変わっていません。私たちが美味しいコーヒーを長く飲むためには、フェアトレード、生産国の人たちの生活を守らないといけないということを、コーヒーを通じて伝えていければと思っています。

大谷: サステナブルな社会に向けた取り組みですね。物の良さを知ってもらい、商品が正当な価格で取引され、作り手にまできちんとフィードバックされる。こうした流れをより循環させることが大切ですね。

中庭: これからは、商品がどういう風につくられているのか、どういった人たちが、どんな思いでつくっているのか、ということをきちんとお客様にお伝えし、その価値を理解していただくことが、私たちの仕事でも重要だと思っています。弊社では現在「ARTISAN DAY」と題して、職人の方々のものづくりや想いを紹介する展示・イベントを各店舗で開催しています。バーニーズというブランドのイメージを上手く活用して、職人さんたちにも良いものづくりを続けていっていただければと。

大谷: 非常に良いお話をうかがうことができました。本日はありがとうございました。

中庭: ありがとうございました。

「良質な商品の価値をお客様に正しくお伝えし、長く愛用していただく。そして生産者の方々に、その評価をきちんと還元していければと思います」 Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA) Photo=Kentaro Ohtani (TRANSMEDIA)

聞き手:ethica編集長 大谷賢太郎

あらゆる業種の大手企業に対するマーケティングやデジタルの相談業務を数多く経験後、2012年12月に『一見さんお断り』をモットーとする、クリエイティブ・エージェンシー「株式会社トランスメディア」を創業。2013年9月に投資育成事業として、webマガジン「ethica(エシカ)」をグランドオープン。2017年1月に業務拡大に伴いデジタル・エージェンシー「株式会社トランスメディア・デジタル」を創業。2023年までに、5つの強みを持った会社運営と、その5人の社長をハンズオンする事を目標に日々奮闘中。

中庭俊一

バーニーズ ジャパン 業務管理デパートメント 財務経理チーム チーフマネージャー
2012年バーニーズ ジャパン入社 2016年より現職

記者:松崎 未來

東京藝術大学美術学部芸術学科卒。同大学で学芸員資格を取得。アダチ伝統木版技術保存財団で学芸員を経験。2011年より書評紙『図書新聞』月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などのライティングを担当。2017月3月にethicaのライター公募に応募し、書類選考・面接を経て本採用となり、同年4月よりethica編集部のライターとして活動を開始。関心分野は、近世以降の日本美術と出版・印刷文化。

ーーBackstage from “ethica”ーー

10月11日の「国際ガールズ・デー」を含む約10日間、六本木の街では、ここでご紹介した森星さんやネパールの少女たちによるスピーチイベントのほか、写真展や映画の上映会も行われました。日本に暮らす我々には想像もできないような、理不尽な「性別」と「年齢」の二重の差別。問題は深刻ですが、たくさんの笑顔にあふれたこの日のイベントの様子を拝見して、その解決の先にある少女たちの明るい未来は、必ず到達可能なものなのだと確信しました。来年、再来年と、六本木の街を中心に、どんどんこの活動が広まっていけばと思います。

国際ガールズ・デー 2017 イベントレポート】森星さんが世界中の女の子を応援 オリジナルデザインのTシャツでスピーチ

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

松崎 未來

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