(第50話)「家族会議」で愛する人を知り、より楽しく心地よい暮らしを。 キコの「暮らしの塩梅」
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(第50話)「家族会議」で愛する人を知り、より楽しく心地よい暮らしを。 キコの「暮らしの塩梅」

「私によくて、世界にイイ。」が実現できる、エシカルな暮らしのカタチってなんだろう。仕事に家事に育児に……。日々生活を回すだけでも大変な私たちにとって、新しく行動を起こすのはエネルギーも時間も使うし、ハードルが高く感じてしまうもの。

でも日々の暮らしのなかで、少しでも”良い”につながることができたら?

当たり前の毎日のなかで、大切な家族も、世界も、そして私自身もほんのちょっぴり幸せになるような選択をしていけたらいいなと思うのです。

第49話では、パートナーと価値観を共有することの大切さについてお伝えしました。

今回は、わが家で月に一度ほど行っている家族会議についてお話ししたいと思います。

家族会議とは?

文字通り、家族やパートナーと顔を合わせて話し合いの時間を持つことです。

毎日一緒に過ごしている家族であっても、本当に思っていることを伝えたり、言葉にせずに理解し合ったりするのは難しいもの。

 

・休みの日の過ごし方は?

・子どもが生まれたら、家事・育児の分担はどうする?

・マイホームは持ちたいと思っている?

・普段のお金の使い方、将来の貯蓄のイメージは?

 

などなど、普段の会話の中でなんとなく話すことはあるものの、本音でじっくりと対話する機会は持ちにくいのではないでしょうか。

 

長い時間一緒に過ごすパートナーだからこそ、不満も含めお互いが抱えている悩みや不安はそれぞれの問題にせず、家族の問題という認識で捉えることが大切になってきます。

 

「家族会議」という時間を意識的に作って話し合うことが、より良い未来につながります。

家族会議をするようになったきっかけ

産後、生活が大きく変化し、いろいろなところでズレが生じて、このままでは不満を抱えた状態が長く続いてしまうな、とお互いに感じたことがひとつのきっかけでした。

 

私たち夫婦は、もともと個人的なことをはじめ、仕事や家庭のことも、日常のちょっとした時間に話す機会を持っていたほうだと思います。

ですが子どもが生まれて、さらに育休が明けてからはそんな対話の時間は後回しになり、

その結果"言わなくてもわかるでしょ""察してほしい"といった感情的なコミュニケーションが多くなっていました。

 

料理や家事など暮らしに関わることをするのが苦ではない(むしろ好き)な私に対して、夫は、家事は極力やりたくない!という人。

 

出産前までは、基本的に私が家事などを担当していたのですが、産後・職場復帰後は負担が大きくなってきて、もう少し家のことを協力してほしいと夫に伝えてみると、少しずつ洗い物や洗濯物など主体的に動いてくれるようになりました。

 

今でこそ、こちらが言わなくてもやってくれますが、最初のころは家事をする時になると明らかにやりたくなさそうなオーラを放ってきたり、協力して欲しいという私の気持ちに対して返ってくる言葉は「食洗機とかドラム式洗濯機買ったらいいやん」だったり……。

もちろん電化製品など頼れるものは積極的に取り入れたいとは思っていましたが「そういうことじゃないんだけどなぁ……」ともやもやした気持ちを抱えていたのは、懐かしい(⁉︎)思い出です。

 

それでも"家族で楽しく心地よく毎日過ごしたい"という思いは一緒だったので、どうしたらそれが実現できるか話し合いを重ねるなかで、お互いにとって無理のないバランスを見つけることができました。

 

そんな話し合いを積み重ねたからこそ、今後転職や引っ越し、2人目の出産などライフスタイルの変化があっても、大きなトラブルなく対応していけるように感じています。

はじめるポイント

家族会議を始めるタイミングは、必要だと思った時が一番ですが、なんとなく、で始めてしまうと普段の雑談と変わらなくなってしまうので、いくつかルールを決めておくのがオススメです。

 

◎日時を決める

「時間ができたときに……」では、優先順位はどんどん下がっていってしまいます。

何日に、何時からとしっかりと決めましょう。

わが家の場合は、基本的には毎月一回、最終土曜日の午前中か夜です。それに加えて話合いが必要な時には「このことについて話したくて」と共有して時間を作っています。

 

家計を締める日、仕事のスケジュールが決まる日など、家族の予定をもとに会議の日を設定してもよいですね。

 

◎話を進めるヒント

話を進めるに当たって、まずは現状の把握から。

「今、不満・不安に感じていること、逆に満足していることは?」

その上で、「どんな状態が理想?」「理想の実現」に向けて、家族としてどうしていく? 何ができる?」

と理想のイメージのすり合わせや、現実化するための行動を考えていきます。

 

その際に、価値観の違いを否定するのではなく、なぜそう思うのか、相手の意見に耳を傾けることを意識しています。

 

対話の基本となる「話を最後まで聞く」「相手の意見を非難・否定しない」「スマホを触るなど他のことをしない」など、話合いをするに当たっての「約束ごと」を、あらかじめ決めておけたらなおよし。

 

◎議題を決める

ざっくばらんに進めると本当に話したいことが話せなかったり、なんのために話をしているのかわからなくなったりするので、事前にある程度議題は決めておきます。

特に、普段会話にしにくいことほど、当日までにお互い考えを深め、気持ちを整理しておくことで感情的にならずに話を進められます。

 

参考までに、わが家の家族会議の議題はこんな感じです。

(娘はまだ小さいので参加していません)

 

1、今月(前月)振り返り:前回話し合ったことをもとに、実際どうだったか感じたことなどがあれば共有します。

2、お金のこと:日々のやりくりはアプリで管理し、月ごとにエクセルでまとめています。収支の確認と、大きな買い物などがあれば共有して、本当に必要かどうかなど相談します。

3、予定の確認:決まっている予定を共有して、リビングのカレンダーに記入します。家族が揃う休日は何をしようかなどということもここで出し合います。

4、子どものこと:最近の姿で感じることを伝えあったり、今後の方針(例えば幼稚園や小学校など)をどうしていきたいか話したりしています。

5、その他、思っていること:その都度話したいことをあらかじめ共有しておきます。例えば、今月は仕事のボリュームが多いから家事の負担を減らして欲しい、子どもの成長とともに家が狭く感じられるが、今後の住まいについてどう考えているか、今後の働き方を変えていきたい、などなど。

最近読んだ本で面白かったものを共有することもあります。

まとめ

家族会議をするようになってすべて円満かというと、まだまだ小さな喧嘩や言い合いになることも少なくありませんが、定期的に話し合うことで、お互いの気持ちや状況を理解し、家族としての役割も固定化されず、その時々でバランスを変えたり配慮したり、納得の上で調整できるようになりました。

 

相手に怒りを感じるのは、期待をするからだという考え方があります。

子育てでも言えることですが、相手と自分は違う存在だと頭ではわかっていながらも、自分の思いや常識から相手に「こうあってほしい」と願ってしまうもの。

 

だからこそ、なんとなくわかったつもりにせず、思いを伝え理解しあおうとする姿勢を日々積み重ねていくことが、現実と理想、期待などのズレを少しずつなくし、よりよい関係を築いていくことにつながるのではないかと思います。

 

家族会議を通して愛する人のことを深く知り、より楽しく心地よい関係で暮らせますように。

【連載】キコの「暮らしの塩梅」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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