子供も外国人も、誰もが楽しめる縄文【土偶女子・譽田亜紀子さん 徹底取材②】
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子供も外国人も、誰もが楽しめる縄文【土偶女子・譽田亜紀子さん 徹底取材②】

土偶イメージの定番《遮光器土偶》(重要文化財 東京国立博物館蔵)と今年発売された折り紙本『折る土偶ちゃん』

現在、上野の東京国立博物館にて「縄文—1万年の美の鼓動」展が開催されています。縄文時代の国宝6件すべてが初めて一堂に揃った同展は、先日、来場者20万人を突破。かつて岡本太郎が絶賛した躍動感あふれる縄文の造形表現は、最近では若い女性たちを魅了しているようです。

「土偶女子」として、縄文時代の魅力を様々な形で発信し続けている文筆家の譽田亜紀子(こんだあきこ)さんを、ethica編集部が取材しました。

【土偶女子・徹底取材企画】として全6回でお送りしていきます。

【徹底取材①】1万年前の日本のものづくりから受けた衝撃

縄文時代との接点をつくる

ethica編集部: 譽田さんは、様々な媒体で縄文時代にまつわる情報を発信しながら、この4年で8冊も本を出されていらっしゃいますね。

譽田さん: 特に子供たち、次の世代に、私の本を手に取ってもらいたいと思っているんです。ですので図書館に入れてもらいたいという思いが強いです。どのような経済状況であれ、誰もが平等に情報に触れられることは重要だと思います。

ethica編集部: 学校の図書館に入れば、何百人もの子供が読む可能性がありますね。印税のことを考えれば、個々の読者が購入した方が良いとは思いますけれど……

譽田さん: うん、それはもう、しょうがないですよね(笑)。でも、私はそこに売上以上の価値があると思ってるんです。多くの人に接点を持ってもらうことが重要で。その子の中に埋めた種は、その子の中では花開かなくても、もしかしたらその次の代で花開くかも知れないじゃないですか。

ただ私の本は、書店の棚の分類では、「歴史・考古学」になるので、手に取られる機会はやはり限られてしまいます。その状況を打破するための試みが、COCHAEさんと一緒につくった折り紙の本『折る土偶ちゃん ―作って発掘・縄文おりがみ―』(朝日出版社)なんです。この本は「児童書」や「クラフト」などに分類されますから、これまでの本とは違うアプローチで、多くの人との接点を持つことができるんじゃないかと思っています。

子供から大人まで楽しめるユニークな折り紙の本をつくっているクリエイティブユニット・COCHAEとコラボ。

ethica編集部: いま、折り紙は、海外の方のお土産としても人気ですね。

譽田さん: そうなんです。海外に向けても、縄文土器や土偶の面白さを発信できたら、とずっと思っていたので。『折る土偶ちゃん』は英文併記なんです。歴史的な知識がなくても、誰もが楽しめるのが、縄文の魅力ですね。

ethica編集部: そもそも分からないことだらけの時代ですし、大人は子供より縄文時代のことを理解しているとか、日本人だから縄文時代に詳しい、ということでもないですものね。

(続く)

【徹底取材③】縄文人のライフスタイル

【展覧会情報】

特別展「縄文—1万年の美の鼓動」
会期:2018年7月3日(火)〜9月2日(日)
休館日:月曜日
時間:9:30〜17:00 金曜・土曜日は21:00まで。日曜日は18:00まで。入館は閉館の30分前まで
会場:東京国立博物館 平成館(東京都台東区上野公園13-9)
公式サイト:http://jomon-kodo.jp

譽田亜紀子(こんだあきこ)

文筆家。岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。奈良県橿原市の観音寺本馬遺跡の土偶との出会いをきっかけに、各地の博物館、遺跡を訪ね歩き、土偶、そして縄文時代の研究を重ねている。現在は、テレビ、ラジオ、トークイベントなどを通して、土偶や縄文時代の魅力を発信する活動も行っている。著書に『はじめての土偶』(2014年)、『にっぽん全国土偶手帖』(2015年、ともに世界文化社)『ときめく縄文図鑑』(2016年、山と溪谷社)『土偶のリアル』(2017年、山川出版社)『知られざる縄文ライフ』(2017年、誠文堂新光社)『土偶界へようこそ』(2017年、山川出版社)。近著に『縄文のヒミツ』(2018年、小学館)『折る土偶ちゃん』(2018年、朝日出版社)がある。『中日新聞』『東京新聞』毎週水曜日夕刊にコラム「かわいい古代」連載中。

【イベント情報】

土偶女子 こんだあきこ 梅之木遺跡を語る(山梨県考古学協会 2018年地域大会)

日時:2018年9月23日(日) 13:30〜16:00
会場:山梨県庁防災新館1階 オープンスクエア(JR甲府駅南口より徒歩5分)
パネラー:こんだあきこ、佐野隆、櫛原功一、今福利恵
問合せ:山梨県考古学協会事務局 055-263-6441
主催:山梨県考古学協会、山梨県立考古博物館、山梨県立博物館、縄文王国山梨実行委員会
後援:北杜市教育委員会

記者:松崎 未來

東京藝術大学美術学部芸術学科卒。同大学で学芸員資格を取得。アダチ伝統木版技術保存財団で学芸員を経験。2011年より書評紙『図書新聞』月刊誌『美術手帖』(美術出版社)などのライティングを担当。2017月3月にethicaのライター公募に応募し、書類選考・面接を経て本採用となり、同年4月よりethica編集部のライターとして活動を開始。関心分野は、近世以降の日本美術と出版・印刷文化。

ーーBackstage from “ethica”ーー

譽田さんは「土偶女子」代表として、8月20日のNHKニュース「シブ5時」にも登場されていましたね。番組では、妊婦の姿をした土偶にフォーカスしていました。今後の回で、土偶と女性の関わりについても触れていきます。どうぞお楽しみに。

【徹底取材①】1万年前の日本のものづくりから受けた衝撃

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

松崎 未來

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