遅咲きだって良いじゃない! アラサー以降に夢を実現させた人たち
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
9,733 view
遅咲きだって良いじゃない! アラサー以降に夢を実現させた人たち

就職して数年が経ち、「私のやりたい職業は、本当はこれじゃない……」と思いつつも、「新しいことを始めるには遅すぎる」とためらっている人って、実は多いのではないでしょうか。そんな想いを抱える人にエールを送るべく、今回は3人の女性を紹介します。

シンガー・綾戸智恵さん

両親の影響で幼い頃からジャズへの造詣を深め、高校卒業と同時に渡米。ライブハウスや教会で演奏活動を行ったのち、1991年に帰国します。実質的なメジャーデビューは1998年、40歳のとき。パワフルなキャラクター、幼い頃から一貫して続けているジャズに、アメリカ人との結婚と離婚、乳がんの経験、母親の介護経験などの豊富な人生経験が加わることでトークにも幅が出て、ライブはいつも大盛況。東日本大震災以降は宮城県と岩手県で東日本大震災復興支援チャリティコンサートを行うなど被災地にも元気を届けています。

■綾戸智恵さんオフィシャル・ウェブサイト
http://chie-ayado.jimdo.com

落語家・三遊亭美るくさん

今年芸暦7年目となる三遊亭美るくさんは元会社員。大学卒業後、就職して多忙な日々を過ごしていましたが、内心「会社員には向いていないのではないか」と感じていました。そんななか、仕事に疲れ果てていた美るくさんを友人が誘いだしてくれたのが落語。行ってみたら話芸のすばらしさと、噺に込められた日本文化や道徳観に引き込まれて寄席に足しげく通うようになります。

そして半年後、運命のときが。女性落語家の三遊亭歌る多さんの落語に出会ったのです。「女性でも落語家になれるんだ!」と発見し、歌る多さんの落語と人柄に魅せられて、何の迷いもなく落語家になろうと決め、会社を辞めて歌る多さんに弟子入りします。そのとき、三遊亭美るくさんは27歳。そこから5年の修業期間を経て、一人前の落語家として認められる「二ツ目」に昇格しています。

美るくさんは、「今、落語の世界に関われていることだけでも、満足だ」と語ります。でも、今やりたいことがあるけれど迷っているという人には「あえて背中を押すことはしなくていいかも」とも。「やりたいことがあるのに転身を迷っているなら、もう少し今やっていることを頑張ってみてもいいのかもしれません。本当にやりたいことがあって時期が来ていれば、迷わず飛び込めるのではないでしょうか。」と美るくさんは言っていました。

美るくさんが義理人情の厚い落語の世界にどっぷりはまれたのは、会社の中で人間関係についていろいろと考えるところがあったから。そう聞くと、決して会社員生活がムダになっているわけではなさそうです。

■三遊亭美るくさん公演情報
http://ameblo.jp/3utmilk/

カフェオーナー・藤田咲子さん

自由が丘で、地元密着型のカフェ「Bloom’s」を運営する藤田さんがカフェを開きたいと一念発起したのは30代になってから。小学校に入る前からお菓子作りが好きで、大人になって建築関係の会社に勤務している間も、知人のカフェにお菓子をおろしたり、お菓子作りを教えたりしていました。しかし、お菓子作りを本業にするには、自分は経歴がたりないと感じて、一歩踏み出すことはできていませんでした。

そんな藤田さんに転機が訪れたのは、夫の仕事の関係で退職し、上京した時。やはりお菓子作りを仕事にしたいと、通信教育でお菓子作りを学びながら、小さなビストロで働き始めたのです。

「学びながら働いていた機関は、本当に毎日が戦いのようでした。朝起きて子どもを保育園に連れて行き、仕事をして、家に帰って勉強をして……。毎日睡眠時間は2,3時間。お休みの日にまとめて寝て、なんとかこなした感じでした。」

その段階では「いつまでにカフェを持とう」と明確なプランを立てていたわけではなかったのですが、藤田さんが遊び感覚で間取り図を見て、将来の店舗像のイメージをふくらませていたときに理想的な居抜き物件を見つけたことから、実際にカフェをオープンさせることになったのです。店舗は建築関係の仕事をしていた経験をいかして自分好みに改装、デコレーションしています。

今、藤田さんは自分が遊び感覚でやっていたことが仕事に繋がっているから、と教室を運営したい人のためのスペース作りを行っています。平行して、カフェのお菓子を、二子玉川や新横浜の百貨店に期間限定で置いてもらう計画も進めています。

藤田さんは言います。「夢を語り合える方たちとのご縁を大切にしていると、ご縁のある方から『百貨店に置いてみない?』などとお声がかかることがあります。いただいたチャンスはいかさなきゃ、と思っています。」

■カフェBloom’s
http://www.jiyugaoka-blooms.com

いかがでしょうか。今やっていることが夢の実現に思わぬ形で役立つことは多い様子。自分がやってきたことは決してムダにはなりません。夢を叶えるには遅すぎると諦める前に、少し行動をしてみたら、人生が変わってしまうかもしれませんね。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)〜
http://www.ethica.jp

FelixSayaka

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
[エシカ編集部 体験企画]環境や人権に配慮したエシカル素材で心地の良いナチュラルな香りと時間を実感「Care me(ケアミー)」のインバスグッズ
sponsored 【 2024/3/29 】 Health & Beauty
一日の終わりのバスタイムは、その日の自分をとびきり労って心とからだを回復させてあげたい愛おしい時間。そんなセルフケアの習慣にほんの少し、地球環境や自分以外の人にもちょっと良いアクションが取れたら、自分のことがもっと好きになれる気がしませんか? 今回ご紹介するのはエシカ編集部が前々から注目していた、エシカルな素材を使って...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.6 宇賀なつみ (第5章)ゴールデン・ゲート・ブリッジ
独自記事 【 2024/3/27 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
そろそろ知っておかなくちゃ! 水素のこと。森中絵美(川崎重工)×中村知弘(UCC)
sponsored 【 2024/3/26 】 Work & Study
2023年の記録的な猛暑に、地球温暖化を肌で感じた人も多いだろう。こうした気候変動を食い止めるために、今、社会は脱炭素への取り組みを強化している。その中で次世代エネルギーとして世界から注目を集めているのが「水素」だ。とはいえまだ「水素ってどんなもの?」という問いを持っている人も多い。2024年2月に開催された「サステナ...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.5 宇賀なつみ (第4章)サンフランシスコ近代美術館
独自記事 【 2024/3/20 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 本特集では、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブ...
【ethica Traveler】連載企画Vol.4 宇賀なつみ (第3章)アリス・ウォータースの哲学
独自記事 【 2024/2/28 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【ethica Traveler】連載企画Vol.3 宇賀なつみ (第2章)W サンフランシスコ ホテル
独自記事 【 2024/2/14 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.2 宇賀なつみ (第1章)サンフランシスコ国際空港
独自記事 【 2024/1/31 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.1 宇賀なつみ サンフランシスコ編(序章)   
独自記事 【 2024/1/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【Earth Day】フランス商工会議所で開催するイベントにてethica編集部が基調講演
イベント 【 2023/4/3 】 Work & Study
来たる4月22日は「アースデイ(地球の日)」地球環境を守る意思を込めた国際的な記念日です。1970年にアメリカで誕生したこの記念日は、当時アメリカ上院議員だったD・ネルソンの「環境の日が必要だ」という発言に呼応し、ひとりの学生が『地球の日』を作ろうと呼びかけたことがきっかけでした。代表や規則のないアースデイでは、国籍や...
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(序章)と(第1章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/17 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開しています。今回は、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える」の序章と第1章についてのあらすじと見どころをお届け!(記者:エシカちゃん)
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(第2章)と(第3章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/24 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開中。さまざまなメディアから少しずつ情報を得、それをパズルのように組み合わせてひとつのストーリーを見出す、新しいメディア体験です。 今回は、前回に引き続き、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビュ...
テーマは、ナチュラルモダン『自立した女性』に向けたインナーウェア デザイナー石山麻子さん
独自記事 【 2022/9/19 】 Fashion
株式会社ワコールが展開する、人にも自然にもやさしいを目指すインナーウェアライン「ナチュレクチュール」。オーガニックコットン100%のラインアップが注目を集め、肌あたりやシルエットの美しさが話題になっています。その期待に応える形で、今年9月に新作グループも加わりました。やさしさを突き詰めた製品は、どのような想いや経緯から...
幸せや喜びを感じながら生きること 国木田彩良
独自記事 【 2021/11/22 】 Fashion
ファッションの世界では「サステナブル」「エシカル」が重要なキーワードとして語られるようになった。とはいえ、その前提として、身にまとうものは優しい着心地にこだわりたい。ヨーロッパと日本にルーツを持ち、モデルとして活躍する国木田彩良さんに「やさしい世界を、身に着ける。」をテーマにお話を聞いた。
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【Prologue】
独自記事 【 2021/3/1 】 Health & Beauty
20年以上、トップモデルとして活躍。究極の美の世界で生きてきた冨永愛さん。ランウェイを歩くその一瞬のために、美を磨き続けてきた。それは、外見だけではない。生き方、生き様をも投影する内側からの輝きがなければ、人々を魅了することはできない。「美しい人」冨永愛さんが語る、「“私(美容・健康)に良くて、世界(環境・社会)にイイ...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【chapter1-1】
独自記事 【 2021/3/29 】 Health & Beauty
ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。  美しいひとが語る「モデル」とは?
モデルのマリエが「好きなことを仕事にする」まで 【編集長対談・前編】
独自記事 【 2018/12/24 】 Fashion
昨年6月、自身のファッションブランドを起ち上げたモデル・タレントのマリエさん。新ブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカルマリエデマレ、以下PMD)」のプレゼンテーションでは、環境に配慮し無駄を省いた、長く愛用できるプロダクトを提案していくと語りました。そして今年9月、ファッションとデザインの合同...
国木田彩良−It can be changed. 未来は変えられる【Prologue】
独自記事 【 2020/4/6 】 Fashion
匂い立つような気品と、どこか物憂げな表情……。近年ファッション誌を中心に、さまざまなメディアで多くの人を魅了しているクールビューティー、モデルの国木田彩良(くにきだ・さいら)さん。グラビアの中では一種近寄りがたい雰囲気を醸し出す彼女ですが、実際にお会いしてお話すると、とても気さくで、胸の内に熱いパッションを秘めた方だと...
東京マラソンと東レがつくる、新しい未来
独自記事 【 2022/5/2 】 Fashion
2022年3月6日(日)に開催された東京マラソン2021では、サステナブルな取り組みが展開されました。なかでも注目を集めたのが、東レ株式会社(以下、東レ)によるアップサイクルのプロジェクトです。東レのブランド「&+®」の試みとして、大会で使用されたペットボトルを2年後のボランティアウェアにアップサイクルするとい...

次の記事

エシカルファッション実践編! エシカリスタVol.7 INHEELS共同代表 岡田有加さん
好きを仕事にした女性たち 松丸佳穂さん・今尾礼子さん【ethica woman】

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます