【あむんが行く!第3話】 「農園×エシカル」に特化したブライダルフェス!「農園エシカルウェディングフェス“Joy!”」へ遊びに行ってきました
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【あむんが行く!第3話】 「農園×エシカル」に特化したブライダルフェス!「農園エシカルウェディングフェス“Joy!”」へ遊びに行ってきました

ethica編集部員の娘(5歳)が、様々なエシカルな体験を繰り広げていく、新企画「あむんが行く!」 “あむん”という名前の由来は、紀元前1000年頃より、二千年の長きにわたって栄えたマヤ文明のマヤ語からきています。意味は“森の神”。自然と親和性のある名前を持つあむんが、今後様々なエシカルな体験を繰り広げていきます。娘の成長とともに、エシカルな体験をレポートしていきますので読者の皆さまにも、暖かく見守って頂けたら嬉しいです。

第3話の今回は、新しいウェディングの形を提案する野外ブライダルフェス「農園エシカルウェディングフェス”Joy!”」へ行ってきた様子をレポートします!

新しい形のウェディングセレモニー

 多くの人が、一度は経験したいと憧れるウェディングセレモニー。そこにはファッションと同じく時代とともにトレンドが移りかわってきた歴史があります。特に新型コロナウィルスの蔓延した2020年以降は時代に合わせて、少人数で開催する「マイクロウェディング」や、密を避けた開放的な屋外で行う「ガーデンウェディング」など、以前主流だった豪華な挙式や海外挙式に代わる新たなトレンドが定着しつつあります。

ウェディングにも“エシカル”な選択肢を提案する「農園×エシカル」なブライダルフェス

そんな中でも注目なのが、農園とエシカルを掛け合わせた新しい形のウェディングです。

イベントを主催するのは、三浦半島大楠山の麓で自家栽培の野菜を使った食事を提供するレストラン兼イベント会場「SYOKU-YABO農園」と、結婚式にエシカルな選択肢を取り入れた「エシカルウェディング」を提案するプロジェクトチーム「Walk in Beauty」です。

SYOKU-YABO農園では近年、自分たちらしいオリジナルなウェディングを形にしたいと模索するひとびとからの、自然豊かな環境を気に入ってウェディングをしたいと希望する相談が増えているそうで、これまでにも屋外と自然栽培の素材を生かしたウェディングを行なってきています。

2019年からはWalk in Beautyとともに、内容に「エシカル」を取り入れ環境や人権に配慮し、自然に寄り添うエシカルウェディングを提供しているとのことです。

課題の多いウェディング業界にエシカルの風を。現地へ

 昨今ウェディング業界では、1日しか使われない装飾品や食材の大量廃棄、ドレスを含むアパレル産業の影にある人権問題など、まだまだ課題が多くあると言われています。せっかくの晴れ舞台を喜びに溢れたものにするために、人や地球にもやさしいものにしたいと思うひとは増えつつあるようです。そうした想いを抱くカップルや関係者のために、こだわりのセレモニーを提案する場として開催されるのが、今回の『農園エシカルウェディングフェス”Joy!”』!

さっそく娘のあむん(5歳)に行ってみたいか話を振ってみます。ひらひらのドレスやティアラが大好きなあむんは、予想通り「けっこんしき、みたい!」「ドレスみたい!」とノリノリです。会場は横須賀とのことで、日帰りの小旅行気分で、あむんと参加することに。

窓からは葉山の海がみえます

当日は無事に快晴をむかえ、電車で会場の最寄りの逗子駅へ。
逗子駅から会場まではイベント用のシャトルバスが出ていて20分ほど車にのって農園へ向かいます。
途中の景色では海が一望!海の近くに住んだことがないあむんにとって海は特別な景色です。遠くにお出かけしている気分が盛り上がってきます。

あむんにとっては非日常の「うみ」!

少し高台までウォーキング

会場に着きました!木でできたアーチをくぐります

会場に到着。入口のアーチは木や花の束でできていて、導入部分から自然のなかのイベントにぴったりという感じです。遠目からブースが連なる様子が見えますが、普通のマルシェと違うのはすぐ横に畑があるところ!たしかにここは農園なのだなぁと気付かされます。

ウェディングに関連するエシカルなブースがたくさん

入ってすぐに目に入ってきたのはウェディングセレモニーのシンボルでもある、ウェディングドレスとタキシード!あむんはさっそく「どれす!」と反応します。木陰のもとで陽光にあたり、白いドレスのレースがいっそう輝いて見えます。手がけるのは神奈川県のオーダーメイドウェディングドレスブランドの「EverGreen-wedding」。ブランド名になっているEvergreenは“常緑樹”の意味。一年を通して葉をつけている常緑樹のように、これから先の人生も終わらない喜びで溢れるようにと願いを込めて名付けられているそうです。レンタルやフルオーダーに加えリペアも行っているとのこと。繊細なレース部分を眺めていると、作り手たちがひと針ひと針、丁寧な手仕事でお仕立てしていることが伝わってきます。

「EverGreen-wedding」のウェディングドレス

「どれす!」と指差しながら興奮ぎみです

他にもドレスに合わせるシューズや、装飾に使うキャンドルやフラワーのブースがたくさん連なります。

ペットボトルのリサイクル糸やドレスの端切れを使用したÖffen(オッフェン)のシューズはローヒールで歩きやすそう

ドイツ語で「開放的な」「オープン」「解き放つ」という意味のÖffen(オッフェン)

ロスフラワーが使用されているキャンドル

ちいさなギフトが嬉しい

オーダーアレンジメントを行うフラワーショップ「HANASAKU」

ヴィーガンスイーツを食べてみよう!

隣のブースではヴィーガンスイーツを販売しています。ウェディングといえばやっぱりウェディングケーキ!スイーツのチェックは欠かせません。

ローケーキにフルーツタルトに蕎麦粉のタルトタタンと、どれも美味しそうで迷ってしまいます。

フルーツが大好きなあむんはフルーツタルトを指差します。全部食べたいところだけれど3品選んでお皿に盛ってもらいます。手渡されたお皿は「WASARA」が手がける紙製の器で、竹やバガスというさとうきびの繊維を原料とすることで自然環境への負荷を減らした環境にやさしいプロダクトなのだそう。フォークとナイフも木でできていて、使用するものひとつひとつにエシカルが行き届いている!と感激です。

柑橘ピールが入ったローパウンドケーキ

ドライフルーツがたくさん乗っかったチョコレート

カラフルな木馬が気に入ってずっと乗っていました

あむんはおそらく初めて食べるヴィーガンスイーツ!お口に合うかな…?と少々心配しつつも、食べ始めてみると「おいし〜い」と笑顔になり一安心。白砂糖が使われていないとは思えないほど、しっかりと、でもやさしい甘さがあり、スポンジ部分もしっとり、ずっしり。クリームもなめらかでケーキにマッチしています。こんなに美味しくて、かつヴィーガンということで罪悪感なく食べることができる点が最高です。

甘さがちょうどいい!

はじめてのヴィーガンケーキにどきどき

おいし〜い、とご満悦

ウェディングセレモニーの時間

そうこうしているうちに、お待ちかねのウェディングセレモニーの時間がやってきました。実際のウェディングでも式が行われる丘の上でミニセレモニーが開催されるそうで、私たちもリアルな挙式に参加しているかのように参列できるとのこと。農園エシカルウェディングがどのようなセレモニーをプランニングしているのか、興味津々で会場へ移動します。

段差を少しのぼった、小高い丘のような見晴らしの良い場所が会場です。両サイドにベンチがならんでいて真ん中の部分はバージンロードとしての空間が空いていますが、その道は芝と土による自然そのままです。式を挙げるパートナーの二人が座る雛壇は、籐でできたような椅子がブランコ風にぶら下がっていて遊びゴコロが満載!子どもが元気よく走り回りだしそうな空間でありつつも、ガーランドやお花の装飾が特別感を演出しています。

今回のミニセレモニーでモデル役を務めるご家族がドレスとタキシード姿で歩いていき正面で挨拶をします。

音楽とともにバージンロードを歩けば一気に特別な儀式の場に

つぎにセレモニーの一環として行われたものは、オリーブの木を地面に植えて、参列者たちでそこに土をかけ、最後に新郎新婦が水やりをするという儀式です。今まで数々の友人の結婚式へ参列してきた経験はありますが、こうした催しは初めてです。そういえば、子供が産まれた年に、自宅の庭に好みの木を植えて、子供の成長とともに育ってゆくのを愛でる話は聞いたことがあり、その光景にかつて憧れたことを思い出しました。

オリーブの木の花言葉には「平和」と「知恵」の意味があります。旧約聖書の「創世記」に記された「ノアの方舟」の物語では、大洪水から40日後にノアが地上に放ったハトが植物を咥えて戻ってきたことで、ノアたちは洪水が鎮まり、地上に平和が戻ったことを知るのです。そのときにハトが口に咥えて持ってきた植物がオリーブでした。

特別な日に、特別な意味をもつ植物を植えるという取り組みがとても素敵で、いつか自分も経験してみたいと心がじんわりしました。

あむんもシャベルを持って参加!

植えたばかりのオリーブに土をかけます

国連の国花にも用いられている平和の象徴、オリーブ

SYOKU-YABO農園ウェデイング特別コースのランチを堪能!

今回のイベントでは予約制でコース料理を味わうことができるとのことで、私たちも事前予約をしていました。ウェディングセレモニーが終わって、そろそろお昼の時間かな、と中央に設置されたステージの近くへ行くと、野外に並んだテーブルの上ではセッティングが完了していました。ナプキンの上のローズマリーや、メニュー表に置かれた可愛らしいハート型の石のペーパーウェイトがナチュラル感を演出しています。どんな食事が用意されているのかわくわくしながらメニュー表を覗き込みます。手に取ったメニュー表は手触りがやさしい!見ていて気になったのは、紙の素材です。表面に点々とした模様があるのですが、なんとこれはお花やハーブの種なのだとか。「シードペーパー」というブランドによるリサイクル紙で、水につけておくと花を咲かせるのだそうです。実際にこれを使ってあむんと一緒に花を咲かせてみたい!

ひとつひとつ使用される素材がナチュラル&エシカルです

あむん用にセットされた特別イス!

子供にはワンプレートで提供してくれました

メニュー表に載っている料理名には、葉山や三崎、湘南、佐島といった地名が書かれており地産地消であることが伝わってきます。また、農園ならではの、たくさんの野菜やハーブ、お花が料理に使われていることも嬉しいポイントです。

蕪のポタージュはやさいの甘味をかんじます

先ほどのヴィーガンスイーツのときと同様に、こちらも提供される料理が運ばれてくる食器はすべて紙カップや紙のお皿が使用されています。決して安っぽいわけではなく、特殊な素材で作られていて厚みもあるとても丈夫なもので、かなりしっかりと食器として機能している印象です。一瞬、紙製だと分からずに持って触ってみてから、え〜紙製なの!?と驚くほど、高いクオリティで作られています。

お魚も新鮮です

コース料理を味わう間、目の前のステージではシンガーやミュージシャンの方々のライブが行われています。やさしいギターの音色とやわらかい歌声でボサノヴァミュージックが演奏され、ここは天国かしら?と思うくらい牧歌的な時間が流れます。あむんは食べるのに満足した後は音楽に合わせて踊っていました。屋外で味わう料理と音楽は屋内よりもいっそう格別なものに感じます。

やさしいボサノヴァの歌声

振り付けを真似してノリノリで踊ります

お外なのでたくさん動いてジャンプしてもだいじょうぶ!

食事を終えるとあむんはテンションMAX!といった様子で広い空間を走り回っていました。あむん以外にも子どもがたくさんいて、みんな自然のなかできゃーきゃー言いながら走ったり座ったりしています。

暑くなってドレスを脱ぎました…!

こうした自由がきくところも野外の広い空間の良いところだなと感じます。畏まった高級な場所だと子供を押さえつけないといけないことも多々あり、親としてはそういうときに心苦しさや、大人の空間に子どもを押し込めてしまうことへの申し訳なさを感じることも少なくありません。外でのびのびと楽しく過ごせる空間に感謝です。

広い空間をはしりまわります

その後はまわりきっていなかったマルシェのブースを見にいきます。フェアトレードでおなじみのPeople Tree(ピープルツリー)を発見し、紅茶を購入しました。

パッケージが可愛くて全部ほしくなってしまいます

ギフトにぴったりなアイテムがずらり

その隣のブースでは、「だれかに地球によいことをデザインコンシャスに、持続的に。」を掲げフェアトレード商品、地場産業の商品など社会貢献につながるプロダクトを販売する「THINKS」の商品が展開されています。結婚式等で少しの時間飾られ廃棄されるはずのキャンドルと生花を再利用した、アップサイクルキャンドルが可愛い!それとセットになっているトレーもとてもおしゃれ!今度だれかのギフトを探すときにはここのキャンドルセットを第一候補にしようと頭のなかにメモします。

しあわせとやさしさに包まれた空間

フェスを一通り体験して改めて感じたことは、「農園エシカルウェディング」というコンセプト通り、目にするものも口にするものも、あらゆるものが自然に寄り添って地球に優しい、ひとにやさしい、といった観点から細部に至るすべての選択がされているな、ということ。そもそもウェディングセレモニーとは、それ自体が幸福であり美しくデザインされた空間であることは理解していたけれど、そこに「エシカル」や「農園」という観点が入ってくることで幸せの領分が地球規模に拡大するような、そんな空間的なしあわせの広がりを感じたことが自分のなかでの発見と驚きでした。

そよ風が気持ちいい

エシカのコンセプトである、「私に良くて、世界にイイ。」とも親和性があり、それを現実世界で今日ほど感じたことはないと思うくらい、しあわせとやさしさに包まれた農園エシカルウェディングフェス体験でした。

新企画「あむんが行く!」について

ethica編集部員の娘「あむん」が、様々なエシカルな体験を繰り広げていきます。その名前はマヤ文明に由来し、森の神の意味を持つ。性格は明るくておふざけ好きのお調子者。「すみっコぐらし」と「ディズニープリンセス」が大好き。4歳の時からバレエを習っていて歌と踊りが得意。おうちでよくやる遊びは「舞踏会ごっこ」と「お医者さんごっこ」。好きな食べ物はイチゴ。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

ethica編集部

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