ポジティブな循環を生み出すフェリシモのプロジェクト 葛西龍也
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ポジティブな循環を生み出すフェリシモのプロジェクト 葛西龍也

オーガニックコットンで未来の大地をサポート『PEACE BY PEACE COTTON PROJECT』

一人で出来ることは限られます。でもその一人が自分には関係ないと思って行動しないのと、結果はともあれとにかく行動するのとでは、大きな違いが出るのではないでしょうか。関係ないと思っていたことを、関係あるかもしれない、と視点を変えたことで生まれた『PEACE BY PEACE COTTON PROJECT 』(略称:PBP)

株式会社フェリシモ CONTINEW LABO事業部 部長であり、PBPの代表でもある葛西龍也さんにお話を伺いました。

思いがけないところから関係は生まれる。

2001年9月11日、世界中を悲しみに包んだアメリカ同時多発テロ。当時入社3年目だった葛西さんは、その出来事が自分と直接関係があるとは思っていなかったそうです。毎日悲惨な報道にただただ胸を痛めていたときに、同じような想いでお客さまから寄せられたメールから、フェリシモとして何かできることはあるかもしれないと、突き動かされるようにまずチャリティ「LOVE&PEACE メッセージTシャツ」を作りました。

葛西龍也さん

そしてお客さまの思いを直接現地につなげるべく、売上金の一部をアメリカとアフガニスタンの子供たちの未来のための基金とすることを考えたのです。その想いに賛同した企業やお客さまのおかげで、そのTシャツは1年間で7万枚も売り上げました。「関係ないことは、実は関係あることかもしれない。」その経験を通じて葛西さんは学んだそうです。

コットンの現実、始まったコットンプロジェクト。

その後数年間、洋服を通じて何かを解決することができるということを、本格的に伝えていくことに邁進していた葛西さんでしたが、ある時こう言われたそうです。「あなたは子供たちの未来のためにTシャツを売ったかもしれませんが、その子供たちが大人になる頃には、コットンが作れる土壌がなくなっているかもしれないのですよ。」コットン栽培が抱える問題についてその時初めて知った葛西さんは、調べていくうちに、「着替えれば着替えるほど誰かが苦しむ仕組みではなく、ファッションの力でどんどん幸せが広がるような新しい構造を作ることができないだろうか」と考えるようになりました

コットン栽培の農家が抱える深刻な問題。それは、収穫が上がると言われて高額な農薬や化学肥料を買わされ、識字率の低さゆえ使用方法が分からず、強力な農薬をそのまま使用して健康被害に陥ったり、借金や健康被害に苛まれ、自殺者がでているという現実。また、農薬により土壌が脆弱化することで新たなコットンが育ちにくくなっています。そして児童労働により学校に行けない子供たちもいます。コットンが抱える問題に直面した葛西さんは、インドのコットン栽培農家の有機栽培転換とインドの子供たちの教育支援を目的に2008年秋にPBPを立ち上げました。

連綿とつづく想い合いのプロジェクト。

プロジェクトの仕組みは、PBPを支援する企業やアーティストとコラボレーションしたオーガニックコットン製品を販売し、そのうえで売上の一部をあらかじめ基金として積み立て、インドの農家がコットンの有機栽培に転換するための支援や子供たちの復学の支援を行う、というもの。そして有機栽培に転換した農家から収穫したオーガニックコットンからあらたな商品が生まれ、消費者はまた買い物を楽しむことができます。葛西さんの目指した「着替えれば着替えるほど、大地が健康になって、農家が元気になって、子供たちの未来が幸せになる」循環モデルが生まれたのです。

PBP商品第一号はmen♥te (メンテ)。

ガーデニングやDIYでなじみ深い軍手。戦争を思わせる名前だけれども、実は軍手は短すぎて糸にできなかった落綿からできたエコアイテムでもあります。人[men]の手[te]と綿花で大地をメンテナンスする、という意味が込められて作られています。

葛西さんの想いは実を結び、men❤teの他にも服や生活雑貨など今まで200種類を超える商品が販売されました。2013年末の時点で基金は約7千万円に達し、有機農法に転換した農家は7,588軒、小中学校に復学した子供たちは1579人、高校・大学に進学した子供たちは364人。それだけでなく、2年前は将来農家になる以外に思いつかなかった子供たちが、今は医者、警察官や学校の先生になる夢を語るようになったと、嬉しそうに葛西さんは話してくれました。

さらなる新しい未来へつづく。「What do we CONTINEW?」

葛西さんのさらなるチャレンジ、COTINEW LABOはみんなの未来を創る活動を手伝いたいという思いから発足した研究所。CONTINEWとは「続く」を意味するCONTINUEの最後をNEWに変えた造語。社会を前向きに転換していくこと、それは課題解決から未来創造へよりよい明日を創っていく。その想いをCONTINEWに込めました。伝統文化や産地特産などをただ守るべきいいものに留めず、さらに新しく拡大し展開していく。有田焼や浮世絵、京都・上賀茂神社とのユニークなコラボレーションなど、これからも葛西さんの思いの実現はCONTINEWして行く模様です。

京都・上賀茂神社とともに未来のしあわせを願う『神社YELLプロジェクト』

作る人と使う人をつなぐ、新しい場所『てとひとてプロジェクト』

緑を愛でることは、未来を愛でるこ『GREENDRESS PROJECT』

作る責任、売る責任、買う責任

葛西さんからethica読者へのメッセージは、「最終的には買う人が自分で未来を選ぶということが全て」その選択には作る人、売る人は誰も抗うことはできないし、それによってPBPのようなプロジェクトが成立する。だから、もし自分には何も出来ないと思っているのだったら、どちらの選択がよりみんなの未来のハッピーにつながるか、という基準でこれからは選んでほしい。なぜなら、その選択は実はとても豊かなことに繋がっているのだから、と。もし何か思いついたら自分に連絡してほしい、メール一本で関係が生まれることもあるのだから、と最後に笑顔で話してくれました。

PEACE BY PEACE COTTON PROJECTについて

公式サイト http://info.felissimo.co.jp/pbp/
春夏商品サイト http://www.felissimo.co.jp/s/fbpbp/42/
facebook https://www.facebook.com/pbpcotton

COTINEW LABOについて

公式サイト http://www.continewlabo.com/continewlabo/
facebook https://www.facebook.com/continewlabo

商品・プロジェクトについてのお問い合わせ

〒650-0035 神戸市中央区浪花町59番地
株式会社フェリシモ
CONTINEW LABO事業部・PBP部
事業部長 葛西龍也 kasai@felissimo.co.jp
広報担当 吉田美帆子 m_yoshida@felissimo.co.jp

ーーBackstage from “ethica”ーー

元来想い合う民族である日本人。いつしか殺伐としたニュースばかり耳にするようになってしまいましたが、時にはふと立ち止まって、その選択の先にある未来に思いをはせ、未来創造の一旦を担ってみてはいかがですか?

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Hanako Shimizu

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