【連載】恋するフィンランド! (第1話)北欧のライフスタイルに触れられる展覧会
独自記事
このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
2,385 view
【連載】恋するフィンランド! (第1話)北欧のライフスタイルに触れられる展覧会

「森と湖の国」そして「世界一幸福な国」フィンランド。近年の世界幸福度ランキングでは5年連続で一位に輝く、北欧・フィンランドは、サステナブルな国として高く評価されています。デザイン大国としても人気が高く、そのシンプルで機能的、かつ有機的で温かみのあるデザインの家具や日用品は、昔から現在に至るまで多くの人々に愛されています。

ethicaでは、そんなフィンランドからウェルビーイングな北欧ライフスタイルを学ぼうという「恋するフィンランド!」企画が進行中。今回は2つの展覧会をご紹介します!

島根県立石見美術館(グラントワ)にて開催された企画展「イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき」

1881年にフィンランド南部のイッタラ村に設立されたガラス工場から出発したブランド「イッタラ」。美しさと機能性をすべての人へ提供するという思想のもと、送り出されてきたプロダクトは今もなお、世界中で愛されつづけています。今回の企画展はイッタラ創立140周年を記念してフィンランド・デザイン・ミュージアムが2021年に開催した展覧会を再構成した、日本初となるイッタラの大規模巡回展であり、日本展としてイッタラと日本の関係に焦点を当てた章も加えて展開。フィンランド大使館後援の元、東京のBunkamuraザ・ミュージアム、島根県立石見美術館、長崎県美術館の3カ所で開催されました。

今回は、島根県立石見美術館に足を運びました。

タピオ・ヴィルカラ オブジェ《カンタレリ(アンズタケ)》 フィンランドの美しい自然を表現しています。

タピオ・ヴィルカラ オブジェ《ピルッキアヴァント》(Pilkkiavanto、氷上釣りの穴)

ぷっくりとした造形と一つ一つの個性が可愛らしい オイバ・トイッカの「バード」シリーズ

アルヴァ・アアルトの代表作の一つ、イッタラのフラワーベースは自然の有機的なフォルムを模っています。

アルヴァ・アアルトのデザイン哲学の中心には、“優れたデザインは日常生活の一部であるべき”という思想があります。

今回の企画展では、イッタラとの間にとりわけ強いつながりを長年にわたって築いてきた、デザイン界における象徴的存在である、タピオ・ヴィルカラ、ティモ・サルバネヴァ、オイバ・トイッカ、グンネル・ニューマン、カイ・フランク、アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト、といったフィンランドのデザイナーたちの代表作を加えた450点が一堂に介して展示されていました。

全国巡回を行っている展覧会「フィンランドのライフスタイル展」

20234月から高知県を皮切りに、全国で巡回を行なっている展覧会「フィンランドのライフスタイル暮らしを豊かにするデザイン」。現在、910日まで岩手県立美術館にて開催されているこちらの展覧会では、では、アルヴァ・アアルト、カイ・フランク、オイバ・トイッカ、石本藤雄といったデザイナーたちによる家具や陶器、ガラス、テキスタイルなど約750点が勢揃い。さらには、日本で多様に展開するデザイン、伝統的な手仕事やサウナ文化にも注目しながら、フィンランド・デザインの魅力を紐解いて行きます。

こちらも足を運んでみたい企画展です。

オイバ・トイッカ《バード「キトクオヴィ」》2004年、ヌータヤルヴィ/イッタラ、スコープ蔵、撮影:八田政玄、画像提供:世界文化社

ビルゲル・カイピアイネン《ウォール・プレート》1960年代、アラビア、スコープ蔵、撮影:八田政玄、画像提供:世界文化社

カイ・フランク《食器《キルタ》シリーズ》オリジナルデザイン 1952年、アラビア、スコープ蔵、撮影:八田政玄、画像提供:世界文化社

オイバ・トイッカ《ロリポップ》2021年、イッタラ、スコープ蔵、撮影:八田政玄、画像提供:世界文化社

アルヴァ・アアルト《スツール 60》オリジナルデザイン 1933年、アルテック、スコープ蔵、撮影:八田政玄、画像提供:世界文化社

森の恵みを活かした数々の名作椅子をはじめ、暮らしに温かみをもたらす色とりどりのガラス器、使い勝手のよいシンプルかつ多彩な陶器など、フィンランド・デザインのマスターピースが一望できるとともに、「デザインが生まれた背景」フィンランドのライフスタイルを深く知ることができます。

公式図録『フィンランドのライフスタイル』も発売中!

また、公式図録として、「世界文化社」から書籍『フィンランドのライフスタイル』が発売されています。今年90周年を迎えるアアルトの「スツール 60」をはじめとする、巨匠たちのマスターピースを心ゆくまで味わうことができ、フィンランド好き、北欧好き、デザインに興味がある方などには特におすすめの一冊となっています。

編者のキュレイターズは、美術館や博物館といった文化施設の展覧会企画の立案、運営をはじめ施設そのものの設計及びコンサルタントに至るまで、美術にまつわる事業全般を手がけるプロ集団。デザイナーごとに記事構成されているので、初心者の方にもわかりやすいのが特徴なので、気になる方はぜひ書店で探してみてください。

フィンランドのライフスタイル

キュレイターズ・編
発売日:2023416日(日)
仕様:B5変形判/オールカラー/208ページ
定価:2,970円(税込)
発行:株式会社世界文化社
一部書店により発売日が異なります

https://www.amazon.co.jp/dp/4418234128

「フィンランドのライフスタイル展」今後の展覧会の巡回スケジュール

岩手県立美術館:2023729() 910(日)
ひろしま美術館:202446() 62(日)
いわき市立美術館:2024年6月22() ~8月18(日)

フィンランドのサステナブルで心地よい暮らしのライフスタイルに触れることで、私たちも幸せな生き方のヒントを見つけられるかもしれませんね。

フィンランドからウェルビーイングな北欧ライフスタイルを学ぼうという、連載企画「恋するフィンランド」 次回もお楽しみに!

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

ethica編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加
Instagram
【ethica Traveler】 連載企画Vol.7 宇賀なつみ (終章)『Returning to TOKYO~サステナブルなフライト〜』
独自記事 【 2024/4/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
[エシカ編集部 体験企画]環境や人権に配慮したエシカル素材で心地の良いナチュラルな香りと時間を実感「Care me(ケアミー)」のインバスグッズ
sponsored 【 2024/3/29 】 Health & Beauty
一日の終わりのバスタイムは、その日の自分をとびきり労って心とからだを回復させてあげたい愛おしい時間。そんなセルフケアの習慣にほんの少し、地球環境や自分以外の人にもちょっと良いアクションが取れたら、自分のことがもっと好きになれる気がしませんか? 今回ご紹介するのはエシカ編集部が前々から注目していた、エシカルな素材を使って...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.6 宇賀なつみ (第5章)ゴールデン・ゲート・ブリッジ
独自記事 【 2024/3/27 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
そろそろ知っておかなくちゃ! 水素のこと。森中絵美(川崎重工)×中村知弘(UCC)
sponsored 【 2024/3/26 】 Work & Study
2023年の記録的な猛暑に、地球温暖化を肌で感じた人も多いだろう。こうした気候変動を食い止めるために、今、社会は脱炭素への取り組みを強化している。その中で次世代エネルギーとして世界から注目を集めているのが「水素」だ。とはいえまだ「水素ってどんなもの?」という問いを持っている人も多い。2024年2月に開催された「サステナ...
【ethica Traveler】 連載企画Vol.5 宇賀なつみ (第4章)サンフランシスコ近代美術館
独自記事 【 2024/3/20 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 本特集では、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブ...
【ethica Traveler】連載企画Vol.4 宇賀なつみ (第3章)アリス・ウォータースの哲学
独自記事 【 2024/2/28 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【ethica Traveler】連載企画Vol.3 宇賀なつみ (第2章)W サンフランシスコ ホテル
独自記事 【 2024/2/14 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.2 宇賀なつみ (第1章)サンフランシスコ国際空港
独自記事 【 2024/1/31 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。 今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブルな...
【ethica Traveler】連載企画Vol.1 宇賀なつみ サンフランシスコ編(序章)   
独自記事 【 2024/1/24 】 Work & Study
「私によくて、世界にイイ。」をコンセプトに2013年に創刊した『ethica(エシカ)』では、10周年を迎える節目にあたり、エシカルでサステナブルな世界観、ライフスタイルをリアルに『感動体験』する場を特集しています。  今回は、カリフォルニア州サンフランシスコ市のエシカルな取り組みを取材!エシカ編集部と共にサステナブル...
【Earth Day】フランス商工会議所で開催するイベントにてethica編集部が基調講演
イベント 【 2023/4/3 】 Work & Study
来たる4月22日は「アースデイ(地球の日)」地球環境を守る意思を込めた国際的な記念日です。1970年にアメリカで誕生したこの記念日は、当時アメリカ上院議員だったD・ネルソンの「環境の日が必要だ」という発言に呼応し、ひとりの学生が『地球の日』を作ろうと呼びかけたことがきっかけでした。代表や規則のないアースデイでは、国籍や...
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(序章)と(第1章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/17 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開しています。今回は、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える」の序章と第1章についてのあらすじと見どころをお届け!(記者:エシカちゃん)
トランスメディア方式による新しい物語~『サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビューティーに整える』(第2章)と(第3章)の見どころを紹介!~
独自記事 【 2023/8/24 】 Health & Beauty
エシカではメディアを横断(トランス)するトランスメディア方式を採用し、読者の方とより深くつながる体験を展開中。さまざまなメディアから少しずつ情報を得、それをパズルのように組み合わせてひとつのストーリーを見出す、新しいメディア体験です。 今回は、前回に引き続き、「サステナブルな旅へようこそ!――心と身体、肌をクリーンビュ...
テーマは、ナチュラルモダン『自立した女性』に向けたインナーウェア デザイナー石山麻子さん
独自記事 【 2022/9/19 】 Fashion
株式会社ワコールが展開する、人にも自然にもやさしいを目指すインナーウェアライン「ナチュレクチュール」。オーガニックコットン100%のラインアップが注目を集め、肌あたりやシルエットの美しさが話題になっています。その期待に応える形で、今年9月に新作グループも加わりました。やさしさを突き詰めた製品は、どのような想いや経緯から...
幸せや喜びを感じながら生きること 国木田彩良
独自記事 【 2021/11/22 】 Fashion
ファッションの世界では「サステナブル」「エシカル」が重要なキーワードとして語られるようになった。とはいえ、その前提として、身にまとうものは優しい着心地にこだわりたい。ヨーロッパと日本にルーツを持ち、モデルとして活躍する国木田彩良さんに「やさしい世界を、身に着ける。」をテーマにお話を聞いた。
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【Prologue】
独自記事 【 2021/3/1 】 Health & Beauty
20年以上、トップモデルとして活躍。究極の美の世界で生きてきた冨永愛さん。ランウェイを歩くその一瞬のために、美を磨き続けてきた。それは、外見だけではない。生き方、生き様をも投影する内側からの輝きがなければ、人々を魅了することはできない。「美しい人」冨永愛さんが語る、「“私(美容・健康)に良くて、世界(環境・社会)にイイ...
水原希子×大谷賢太郎(エシカ編集長)対談
独自記事 【 2020/12/7 】 Fashion
ファッションモデル、女優、さらには自らが立ち上げたブランド「OK」のデザイナーとさまざまなシーンで大活躍している水原希子さん。インスタグラムで国内上位のフォロワー数を誇る、女性にとって憧れの存在であるとともに、その動向から目が離せない存在でもあります。今回はその水原さんに「ethica」編集長・大谷賢太郎がインタビュー...
[連載企画]冨永愛 自分に、誰かに、世界にーー美しく生きる。 【chapter1-1】
独自記事 【 2021/3/29 】 Health & Beauty
ファッションデザイナーが描く世界を表現するモデルは、まさに時代を映し出す美の象徴だ。冨永愛さんは移り変わりの激しいファッション界で、20年以上にわたり唯一無二の存在感を放ち続ける。年齢とともに磨きがかかる美しさの理由、それは、日々のたゆまぬ努力。  美しいひとが語る「モデル」とは?
モデルのマリエが「好きなことを仕事にする」まで 【編集長対談・前編】
独自記事 【 2018/12/24 】 Fashion
昨年6月、自身のファッションブランドを起ち上げたモデル・タレントのマリエさん。新ブランド「PASCAL MARIE DESMARAIS(パスカルマリエデマレ、以下PMD)」のプレゼンテーションでは、環境に配慮し無駄を省いた、長く愛用できるプロダクトを提案していくと語りました。そして今年9月、ファッションとデザインの合同...
国木田彩良−It can be changed. 未来は変えられる【Prologue】
独自記事 【 2020/4/6 】 Fashion
匂い立つような気品と、どこか物憂げな表情……。近年ファッション誌を中心に、さまざまなメディアで多くの人を魅了しているクールビューティー、モデルの国木田彩良(くにきだ・さいら)さん。グラビアの中では一種近寄りがたい雰囲気を醸し出す彼女ですが、実際にお会いしてお話すると、とても気さくで、胸の内に熱いパッションを秘めた方だと...
東京マラソンと東レがつくる、新しい未来
独自記事 【 2022/5/2 】 Fashion
2022年3月6日(日)に開催された東京マラソン2021では、サステナブルな取り組みが展開されました。なかでも注目を集めたのが、東レ株式会社(以下、東レ)によるアップサイクルのプロジェクトです。東レのブランド「&+®」の試みとして、大会で使用されたペットボトルを2年後のボランティアウェアにアップサイクルするとい...

次の記事

ヴィーガンレザーを使用した「APPLE SKIN COLLECTION」トゥモローランドから登場
帝国ホテル、廃棄バナナを活用したグルテンフリーのチョコレートテリーヌが新登場!

前の記事

スマホのホーム画面に追加すれば
いつでもethicaに簡単アクセスできます