トヨタの究極のエコカー“MIRAI”に乗車しました! 【エコプロ2016レポート】
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トヨタの究極のエコカー“MIRAI”に乗車しました! 【エコプロ2016レポート】

世界初の量産型ハイブリッドカーを発売したトヨタにとって、次のチャレンジとなる燃料電池自動車 "MIRAI" 1992年からの開発が実を結んだ。

一般社団法人産業環境管理協会と日本経済新聞社は12月8日(木)~10日(土)の3日間、東京ビッグサイトで「エコプロ2016~環境未来展」を開催しました。今回で18回目となるこのイベントは2大テーマ「地球温暖化対策と環境配慮」「クリーンエネルギーとスマート社会」を掲げ従来の「エコプロダクツ」から「エコプロ~環境とエネルギーの未来展」へと進化しました。

メインコンセプトは「サスティナブル」と言えましょう。

この未来展には企業,自治体、NPO、大学など700社、そして沢山の団体が出展し3日間で17万人にもなる人達をあつめました。中でも目立ったのは小、中学生。黄色い帽子がアチコチのスペースを満たしていました。イベントの内容を考えると大変意義のある社会見学ではないかと思います。

昨年につづき、今回のイベントも誠に大掛かりで内容も充実していましたが内容を俯瞰すると3つのトピックスに分かれていました。それをご説明しながら、特に注目された企業、団体などに触れていきます。

<トピックス1> 水素、地熱などの「クリーンエネルギー」展

パリ協定の発効でクリーンエネルギーの活用は更に広がるものと思われます。水素社会の実現に向けた先端技術、製品としてパナソニックの純水素型燃料電池の実物や同社の水素エネルギーに関する技術などが展示されていました。

そしてトヨタ自動車は究極のエコカー燃料電池自動車(FCV)の“MIRAI”を展示。偶々、同社の試乗が行われていることを知り応募してみました。

会場の外で待つこと5分、“MIRAI”がやって来ました。外観はガソリン車とかわりません。しかし乗ってみるとその相違は歴然としました。まず、音が静かなこと。そしてスムーズな乗り心地。聞けば走行距離数もガソリン車と余り変わらないようです。

さらに無公害。究極の車と言うのも大げさではありません。新しい時代がすぐそこまで来ていることを実感しました。試乗時間はアッと言う間に終わりました。その他にもトヨタ自動車は「燃料電池フォークリフト」なども展示していました。

この他、日本地熱協会が将来大いに期待される地熱発電について分かりやすく紹介し、日本ゼオンや新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)も最新のエネルギー技術を展示していました。

<トピックス2> ポスト炭素繊維!”夢“の新素材「セルロースナノファイバー」展

鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持つ、植物由来の”夢”の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」はポスト炭素繊維として自動車部品、家電製品の軽量化、燃費改善などによって地球温暖化対策に多大な貢献をするだろうと大変期待されています。この「ナノセルロース展」は国内初だそうです。
CNFのインクをいれた三菱のボールペン、日本製紙のCNFシートを使った紙おむつなどが展示されていました。三菱のボールペンを使ってみましたが心なしか他の類似の製品より滑りがよくスムーズな筆運びと言った印象でした。

<トピックス3> 地震や異常気象など自然災害に対応する「防災・減災」展

異常気象や地震に苦しめられる日本、防災や減災は身近でシリアスな問題です。このコーナーには沢山の企業が参加していました。テーマは「防災 減災に資するレジリエンス(強靭化)立国構築の取り組み」。本田技研工業や小野田産業が免震体験車や次世代防災対応住宅を、積水化学工業は減災の街作りやフィルム型色素増感太陽電池を使ったサイネージを紹介しました。また、ジャパンドームハウスは地震や積雪、強風に強く断熱性が高い発泡スチロールのドームハウスを、今野梱包は東日本大震災で使用された避難所用のダンボール製間仕切りを出展しました。

以上、紹介して来たのは出展社のほんの一部ですが外国からも参加者がありました。

1つはデンマーク。同国は独特の「地域熱供給システム」を持ち都市部のエネルギー効率化に実績があるようです。そのシステムをドイツのハンブルグや中国にも輸出しているようです。この他にも中国の紹興市が出展していました。メダマは同市の「エコ生活」。国連ハビタット賞というのを受賞しているようです。

受賞で思い出しましたが『ethica(エシカ)』でよくとりあげるヤシノミ洗剤をはじめとしたエコロジー洗剤を製造・販売する「サラヤ」が展示会期中に東京ビックサイトで行われた「第13回エコプロダクツ大賞」の審査委員長特別賞を受賞したそうです。この大賞は環境負荷の低減に配慮した優れた製品やサービスに与えられるもので同社の“ハッピーエレファント”ブランドが生物多様性の保全に加え、持続可能なパーム油から作りだされた独自技術の次世代界面活性剤を配合していることが評価されたようです。

さて、イベントには大学や地方自治体も参加していました。学校では名古屋大学や近畿大学地方自治体では愛媛県や和歌山県、東京都の大田区や品川区、羽村市、小金井市その他数々の自治体が参加していました。

さて様々な企業、自治体、NPO、大学その他が意欲的に参加した「エコプロ2016」今年も終わりました。
来年はどのようなイベントに発展していくのでしょうか?
人類の将来にとって誠に意味のある、そして重要な展示会。更に沢山の情報を発信しながら皆さんとともに「サスティナブル」な社会を作れれば良いなと考えながら会場をあとにしました。

Photo gallery

ーーBackstage from “ethica”ーー

今回は良く歩きました。東京ビックサイトは誠に大きいことを改めて痛感しました。新聞記者の後輩に“記事は足で書け”と言った先輩がいたようです。ITを始めあらゆるものが進化している今日、やはり記事は足で書くものでしょうか?

ペンネーム:T.J

関連映像(YouTubeからピックアップ)

・New Prius PHV | Freedom from limits( toyotajpchannel)

来年国内発売を予定している新型「プリウスPHV」米国車両名はPRIUS PRIME(プリウス プライム)と命名。

プリウスのフルモデルチェンジにより”MIRAI”との親和性をイメージさせる風貌となる。PHV(プラグインハイブリット)つまり 、EV (充電電力使用時走行) モードとHV ( ハイブリッド走行) モードの両方が使える。更に、量産車で世界初「ソーラー充電システム」や災害時の緊急事態やアウトドアでも家電製品が使用可能な「外部電源供給システム」を搭載している。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

ethia編集部

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