(第53話)「家族がいても、大切にしたい自分時間」キコの「暮らしの塩梅」
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(第53話)「家族がいても、大切にしたい自分時間」キコの「暮らしの塩梅」

「私によくて、世界にイイ。」が実現できる、エシカルな暮らしのカタチってなんだろう。仕事に家事に育児に……日々生活を回すだけでも大変な私たちにとって、新しく行動を起こすのはエネルギーも時間も使うし、ハードルが高く感じてしまうもの。

でも日々の暮らしのなかで、少しでも”良い”につながることができたら?

当たり前の毎日のなかで、大切な家族も、世界も、そして私自身もほんのちょっぴり幸せになるような選択をしていけたらいいなと思うのです。

第52話では、我が家のお休みの日の過ごし方についてお伝えしました。今回の記事では、パートナーとお互いに大切にしている「自分のための時間」について、お話ししたいと思います。

自分のための時間、持てていますか?

仕事、親、パートナーと、いろいろな顔で毎日過ごしているなかで、自分のための時間を持つことは案外難しいのではないでしょうか。

 

仕事、家事、そして子育てに向き合っている間に、1日はあっという間にすぎてしまいます。

 

ほっと一息つく時間が欲しい、好きなことをしたいと思っていても、目の前のやらなければいけないことに追われてばかり……。そうなると徐々にストレスが溜まり、心の余裕もなくなっていくように思います。

 

私自身、娘が生まれる前は、休日のそれぞれの時間を夫と私がどう使おうと不満はありませんでしたが、産後、育児や家事に追われて余裕がなくなると、夫が「自分のための時間」を過ごすことが、快く受け入れられない時もありました。

 

家族との暮らしのなかでは、優先順位が下がりがちな個人の趣味の時間。

夫の趣味は、釣り、スキーなどのアウトドアや読書、私は、自分のペースで料理やものづくり、雑貨屋さんめぐりをしたりすること。

話し合いを重ねて「自由時間は必要だよね」ということを共有できてからは、お互いの「自分時間」の確保のために、少しずつ協力し合うスタンスができていったように思います。

 

家族のため、周りの人のために頑張っていたことが、自身のしんどさになってしまっては本末転倒。

そうならないためにも、毎日の少しの時間に心身ともにリラックスして自分のペースでゆったり過ごせる「自分時間」を持つことを大切にするようになりました。

自分時間、どうやって確保する?

とはいえ日々の生活のなかで新しく時間をつくるのは難しいもの。。

 

まずは、すきま時間に少しずつ意識的に時間を確保していくと、無理がありません。

朝少し早く起きたり、通勤の移動中、家に帰って来た時、晩御飯の後、子どもを寝かしつけた後などなど

私は、やらなければいけないことのやり残しがあると、ついつい気になって小さなストレスになってしまうので、ここまではやりきる、と決めて、その後はゆっくりすることをモチベーションに取り組んでいます。

 

子どもをパートナーや親に頼んだり、時には一時保育などのサービスを利用するのも一つの方法です。

「自分時間」の過ごし方

子ども中心で生活していると、数十分でも一人の時間があると、それだけでも大きな気分転換に。

ちょっとした時間の余白があると、ついついスマホを触ったり、家事が気がかりになったりしますが、あえて休むことを意識して気持ちを一旦オフに。

普段のちょっとした時間をはじめ、休日には夫と協力しあって、お互いに自分時間を楽しんでいます。

 

・好きな飲み物を自分のためにいれる

すきま時間にほっと一息つけるだけで、気分は随分と変わります。

温かい飲み物はリラックス効果もあって◎

平日は持ち歩けるように、朝一番にその日の気分で、お白湯、ほうじ茶、たんぽぽコーヒー、ハーブティーなどを、保温性の高い水筒に用意しています。

お休みの日の朝は、鉄瓶でお湯を沸かして、ちゃんと温めたカップに注いで熱々のうちに一口すする。一つひとつの所作を丁寧に行う余裕のある時間は、ささやかながら贅沢を感じます。

 

・こだわりたいことにこだわる

普段、気になっているけれど優先順位は低くて後回し(もしくは見ないふり)にしていることと向き合う時間も、意外と大切だなと感じているこのごろです。

私の場合は主に、整理整頓などの家事だったりするのですが、今日はここ、と決めてそれだけを集中してやるだけで、たった数分のことでも心地よい達成感が生まれて気持ちがすっきりします。

 

・カフェ、雑貨屋さんに行く

カフェや雑貨屋さんの空間が好きで、半日仕事のあとにカフェで本を読んだり家族で出かけた午後、クルマの中で娘がお昼寝したのを見計らって、事前に調べておいた雑貨屋さんに寄ってもらったりして楽しんでいます。

縫い物や編み物などの手仕事も大好きなので、生地や布を見たり。趣味のものづくりへのモチベーションも上がります。

自分が心地よくいることで、周りの人も幸せに

最初は、まだまだ小さい娘を置いて、一人の時間を過ごすことへの罪悪感もありました。

でも、自分の気持ちを脇に置いて頑張っている状態の私は、ご機嫌な姿とはほど遠く。

自分の時間を持てるようになったことで、一歩引いて現状を客観的に見ることができて気持ちも切り替えやすくなり、また心新たに家族との時間を楽しむことができているように思います。

 

家族みんなで過ごす時間ももちろん大好きですが、その時間を大切にするためにも一人で過ごす時間も必要だと思っています。

その気持ちに正直になることで、相手の思いも尊重できるようになり、わたし自身も心が晴れやかに過ごせるようになりました。

 

それぞれの「自分時間」を大切にして、みんながご機嫌に過ごせる、家族にとって心地よいバランスを模索していけたらと思います。

【連載】キコの「暮らしの塩梅」を読む>>>

季子(キコ)

一児の母親。高校生のころ「食べたもので体はできている」という言葉と出会い食生活を見直したことで、長い付き合いだったアトピーが大きく改善。その体験をきっかけに食を取り巻く問題へと関心が広がり、大学では環境社会学を専攻する。

産後一年間の育休を経て職場復帰。あわただしい日々のなかでも気軽に取り入れられる、私にとっても家族にとっても、地球にとっても無理のない「いい塩梅」な生き方を模索中。

私によくて、世界にイイ。~ ethica(エシカ)~
http://www.ethica.jp

季子(キコ)

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